あまりに美味しい長崎県産イトフエフキ

こんにちは、夢海です🐟️

 

市場でほぼ毎日晩のおかずにと魚を探しているのだが、7月下旬から8月上旬にかけて、夏枯れが目立ち魚が少ない時期に突入している。

そこへ舞い込んできたのがお世話になっている業者さんからの案内である。

ただでさえ魚が少ないのに、珍しいものをと贅沢を言えない中で考えると、あまりに魅力的すぎるラインナップであったので購入した。

 

今回はその中からイトフエフキを紹介する。

 

イトフエフキの特徴

今回のBOXの内容はアジ科が中心で、基本的に色合いが地味なやつが多いのだが、それでも見た目が奇抜というか個性派の多い内容だった。

その中でも本種は、かなり落ち着いた見た目となる。

 

今回の個体はやけに尾鰭が欠損していたので、もしかすると生簀で泳がしていたものという可能性も考えられる。

 

そして本種はたまに入手できるが、狙ってみるとなかなか会えない魚であるのだ。

暖流のあたる海域の定置網で見られる印象で、九州、四国、駿河湾〜外房などがそれに当たる。

小さいし数もまとまらないので、今のところ中央卸売市場では見かけていない。

 

体型で見るとホオアカクチビなどに似るのだが、こちらは1kg近いものがいるのに対し、イトフエフキは小型種で、よっぽど大きくとも500g程だろうと思われる。

今回は2匹来たので、これで3品作る。

まずは片身を普通に焼霜にし、あとは作ったことがないものを試してみる。

 

 

イトフエフキの料理

イトフエフキの焼霜

イトフエフキは半身に卸して骨を抜く。

皮を炙るだけの簡単なもの。

本種は皮が厚いので、やや強めに炙り、粗熱もしっかり取るのがコツである。

 

一方で皮が厚いため縮みやすいのが注意点である。

適当に切れ込みを入れて炙ったらこれをそぎ切りにする。

本種の味は弱いのと、産地が九州なので九州風に甘醤油で食べる。

 

最近は白身を甘醤油で食べるのにちょろっとハマっている。

身は淡い味で、旨味は皮に集まっている。

甘醤油でもこれが際立っていて、なんとも美味いのである。

 

イトフエフキは時たまカルキ臭のするものがおり、これは本種に限らず、フエフキダイ科では比較的よくある話である。

天ぷらとして使われるシロギスにも同様のものが混ざる。

 

それはさておき、本個体、今回来た2個体ともに臭みが驚くほどない。

長崎からなので水揚げから中2日かかるのだが、仕立てがよかったのと、着いてすぐに調理したのも正解だった。

内臓処理を早めにしてよく冷やしておけば日保ちもする。

 

イトフエフキフライ

イトフエフキは皮ごと揚げる。

惣菜としての完成度があまりにも高すぎる。

 

嫌味のない、品のある白身はスッキリした後味であるが、これにソース、タルタルどちらもよく合う。

一緒に揚げたメアジにも劣らない味がある。

青魚に負けない味というのも本種の旨味が豊富である証拠だろう。

 

火入れすると別の魚とも思えるほど豊富な味がする。

 

イトフエフキの煮付け

イトフエフキは刺身にした半身を使う。

本種を煮付けにするのは、データベースを見ると初めてのことらしい。

 

さて、これがとんでもなく美味いのだ。

癖のない旨味で、皮目のむちっとした食感がなんともうまい。

醤油の味のあとで淡い旨味が追っかけてくるのだが、これがご飯との相性が良すぎて困る。

 

そしてフエフキダイは頬に鱗がないので、煮付けとの相性が良い。

これを2日に渡ってのおかずにしようと思ったのだけど、1食でぺろり。だったので晩に医者殺しにする。

 

 

イトフエフキの評価

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・・・☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・基本的に市場流通しない。地域的なものである。浜の近くで安く売られているものだと思われる。

 

コスパ

・頭は大きめなので歩留まりはあまり良くない。小型でもあるため、姿のまま作る調理に向く。

 

珍しさ

・種としては珍しくないのだが、市場流通しないので見つけるのは困難。また暖流の当たる海域に多く、地域を選んで探す必要がある。

 

・美味。状態にも寄るが、比較的水分の多い魚である。皮目に独特な味があり、体高の低いフエフキダイ科は体が厚いので用途は色々使える。

 

さて、本種は度々食べている魚ではあったものの、これが来るときは大体セットで他のもわらわらやってくるので、バタバタとしてなかなか書けていなかった。

他のものがあると、見た目は地味で脇役的なものになってしまうのだが、よく向き合ってみると日々の惣菜としては主役級である。

近年、こういった魚は人知れず減ってしまっているのであろう、なんて考える。

こういった情報の沿岸魚が人知れず消えてしまう事の無いよう、願っている。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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