おいしい珍魚発見!鹿児島産オオメメダイ食べてみた

こんにちは!夢海です🐟️

今回はまた珍しい魚を入手しました。

 

今回のお魚はオオメメダイ。

最近紹介したメダイに近い仲間なのかというと、科レベルて違うお魚。

 

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メダイはイボダイ科。“ぼうぜ“の名で知られるイボダイと同じ分類に入り、これらは流通に乗りうまい魚として知られます。

一方今回の主役、オオメメダイはオオメメダイ科というグループに属し、ミナミメダイなどの魚に近い種類。同科の魚類はいずれも未食です。

 

今回は2尾、豊洲にて購入。こんな魚まで入荷してくるんです。

しかもこれ、普通は入会箱(いりあいばこ、色箱とも言う)に入っていそうな魚ですが、オオメメダイのみで30尾ほどびっしり入っていました。

産地は鹿児島県甑島。漁場としていい産地で、大ぶりの天然のカンパチやクロメジナなど、磯魚と回遊魚の楽園。魚の仕立ても丁寧で甑の魚を多くの方に食べてほしいほどです。

 

そんな楽園にこんな魚もまとまって揚がることがあるのか、なんて感慨深くも思いました。

普通に生活していれば人目には付かない場所で生息している魚たち。漁業を通じて新たな発見があります。

 

 

オオメメダイの捌き方・調理

それでは捌いていくのですが、この魚鱗がないように思えるでしょう?

本来は全身を鱗が覆っている魚ですが、非常に剥がれやすく、今回購入した個体には全く残っていませんでした。

 

口は特殊な形状をしていて、あまり大きく開口出来ません。

おちょぼ口で可愛らしいてす。

 

この頭は骨格標本を作っている友人へ。

 

喉元からは食堂嚢(しょくどうのう)と呼ばれる、

袋状の消化器官の一種があり、これはイボダイ科のメダイやイボダイなども含む「イボダイ亜目」に見られます。

捕食する際にすり潰して飲み込むことで、消化を助ける役割をしている器官です。

 

 

身を三枚に卸すと胆のう、いわゆるニガ玉が潰れていて内蔵部は黄色く変色していました。

身も柔らかくなっていて鮮度としては悪くはないもののダメージが多くかなりギリギリ。

決して漁師さんが鮮度の悪いものを出しているのではなく、鮮度が落ちやすい非常に足の早い魚の為です。

 

 

オオメメダイの料理

オオメメダイの天ぷら

1品目は天ぷらで頂きましょう。

水分がおおく、ベチャっとした印象の身はどうなったのかと言うと…

 

う、うめぇ!!

旨味がしっかりとあり、身が締まりだらけていません。

 

調理するのも揚げやすく、使い勝手のよく食べてうまい食材てして立派な魚です。

 

オオメメダイの塩焼き

続いては塩を強めに振り塩焼きに。

 

とても食欲をそそる焼き上がり。

火から取り上げる際、脂もじゅわじゅわと滴り落ち、焼き魚の香ばしいにおいがキッチン中に広がります。

 

身ばなれがよく、箸で簡単に割れます。

皮は薄くパリッと食感。皮下の層が薄く、身とあまり固着しすぎずそれぞれの食感が活きます。

 

そしてすごい脂!というよりは控えめで、身の旨味、が濃い印象。

素直な魚の旨味であれば青魚にも引けを取らない程。

 

オオメメダイの煮付け

煮付けはネギと煮込んでみました。

こちらも身はほどよく締まり、生の様子から想像が出来ないほど。

 

血合いが大きいことで旨味が詰まっており、かなり味の濃い魚です。

身の締まり具合がカツオなどを煮たときに類似しており、白身よりは赤身寄りな味わいです。

 

オオメメダイの炙り刺

最後はお刺身で締めさせて頂きます。

身も疲労していたため、初日でないと厳しい鮮度感でしたが柔らかい身を卸し、硬い血合い骨を丁寧に取り除きます。

皮目を炙り、あら熱を取り皮が破れないよう切りつけます。

非常に繊細な仕事をこなし、出来たものを山葵だけを付けてぱくり。

 

「皮目に脂があってうまいね。」

 

うん、これは美味い。握りにしてみても間違いなく美味い部類。

近いものでスミクイウオなんかを思い出しました。

柔らかい身だからこそ口当たりがよく、水分は少なく旨味があります。

 

よく分からない魚は美味いの法則。発動しました。

 

 

オオメメダイの評価

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ・・☆☆☆

 

価格

・鮮度落ちが早い上、知名度が低く価値は付きにくい。基本安価。

 

コスパ

・頭は小さく身もふっくら。歩留まりはいい部類と考えられる。

 

珍しさ

・滅多には見られない。今回の入荷状況を見るに、まとまって採れることもある事が伺えるが採れても流通に乗る事は僅かと考えられる。

 

・身はそれほど水っぽくなく、鮮度が良ければ間違いなくいい魚。加熱するとほどよく締まり旨味も現れる。調理幅が広い種。

 

今回はオオメメダイをご紹介致しました。

実は購入する少し前に夢で見たんですよね…。

正夢なのか、それか魚好きが遂に未来予知できるレベルに達したのか。

時たまとんでもない魚を市場で見かけるというかなりリアルな夢を見るんですよ。

しかしそれは標本でしかいないような魚種から、日本にはいない種類まで幅が広いというか、夢でしか見られないようなメンツ。

朝起きたときの絶望感ときたら…(笑)

また次の記事でお会いしましょう!

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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