まん丸おめめの高級深海魚メダイを食べる

こんにちは!夢海です。

 

今回は深海魚の中でもトップクラスで美味しい魚をご用意致しました。

高級な漬け魚のネタになる美味いやつを食べ尽くしていきたいと思います!

 

 

メダイの特徴

今回ご紹介するのはメダイという魚。

西京漬けの高級ネタで知られます。

 

このメダイの美味しい食べ方はそれだけではなく、なんと生で食べても良ければ揚げても良しな万能魚なんです。

 

今回のメダイは700グラムほどの千葉勝浦産の釣りものです。

 

メダイは漢字で書くと目鯛。

文字通り目が大きく深海魚らしさを感じます。

 

全身を粘膜で覆われており、非常に滑り気が多いです。

 

目立たない背鰭。小さい棘があるので要注意。

 

臀鰭は背鰭をひっくり返してそのまま付けたような同じ形をしています。

 

尾鰭は大きく二叉して遊泳力のある形状をしています。

実際に水族館では泳ぎ回る姿が確認出来ます。

 

腹鰭は小さく、可愛らしいのがちょこんと付いたのみ。

イボダイ亜目の魚の腹鰭は小さいものが多いです。

 

選び方はやせ細っていないもの。身は硬直しても柔らかいため、触ったハリよりも鮮度がいいものを選ぶ方が確実です。

 

エラはどんなに新鮮でも真っ赤というよりも、桜色が混じった印象です。

大型の5~10キロ魚体は赤いものも見られますが、この大きさのものは水氷で箱詰めされる事が多く、これが由来しているのかパッとしない色合い。

 

 

メダイの捌き方・調理

しかし今回購入したものは鮮度間違いナシなので調理して参りましょう!

 

 

頭、内臓を落とし三枚卸にします。

毎度この過程の写真がなく申し訳ないです。

腕が3本あればお届け出来ますが…、残念ながら生えてくる事はなさそうなのでこれで勘弁して下さい。

 

さてさて、魚に話を戻しメダイの特徴の1つといえるグルグルの内臓を紹介します。

 

長い管状のものが不規則に折り畳まれて綺麗に収容されています。

 

三枚に卸した身のほうはこんな感じ。

透き通る白身!というよりはやや白濁した印象というのが、正しい表現でしょう。

乳白色で柔らかく、水分がやや多いのが特徴です。

 

握り用に仕込み。この薄さでも白いものですから、かなり濁っているのが分かります。

 

加熱用は皮付きで切り身にします。

金属のような、不気味な鈍い光沢が見られます。

見た目は固そうにも感じますが、実際は柔らかいためこのまま皮付きで使用出来ます。

 

 

メダイの料理

メダイの煮付け

頭とカマを使い煮付けにしました。

メダイの骨は非常に柔らかく、切れ味のよくない包丁でもスパッと切れてしまいます。

半分に割り、ヌメリと汚れを湯引いて落とします。

醤油と砂糖多めに甘辛く仕上げました。

 

頭肉は少なく、あまり食べ応えがない。というのが正直な感想。

しかし身の味わいは格別。絶妙な具合でしっとりしており、汁をよく吸うので煮物との相性は最高です。

脂の甘味と旨味のバランスが良く食べる箸が止まりません。

物足りない、次回は身を煮付けにしよう…。

 

メダイの幽庵焼き

続いては焼き物!西京焼きで定番のメダイ、漬け焼きならなんでも旨いでしょ!ということで試してみました。

 

いい感じに焼き上がった!

すだちの爽やかな香りが鼻を抜けます。

 

小型の個体ということもあり、メダイそのものの旨味、脂は薄めですが漬けダレがそれを補い、風味に彩りを与えてくれます。

これが柔らかいメダイの身と相性がよく、お酒のお供にちびちび食べるもよし、ご飯のおかずにするのであればガッツリ食べてしまう旨さです。

 

メダイの握り

現在私は20前半ですが、本格的に寿司屋に通うようになったのは18の頃。

様々なお店を渡り歩いては色々なものを食べてきました。

 

その当時に食べた、魚へんに春と書くサワラの若魚サゴシの炙りと、今回の記事の主役メダイに感動したことを今でも覚えています。

当時よりもさらに多くの魚を食べて更新はされておりますが、魚は好きだけど普段食べない。なんて方は絶対美味いと感じると思います。

柔らかくクセもないのでスッと食べれてしまい、当時も5皿くらい頼んだ記憶があります。

 

大型の個体は脂ものり、とろける食感。若いうちは少ない旨味を昆布で補う昆布〆もまた捨てがたい旨さ。

もみじおろしとジュレポン酢で味付けしてもよく合います。

好みに合わせて無限大の食べ方があるので、メダイの握りはいくら食べても飽きない楽しさがあります。

 

メダイの天ぷら

かなり握りを力説しましたが、この天ぷらもまた捨てがたい!

というよりも、万能過ぎる魚で何にしてもおいしいというチート魚の1つだと思います。

 

どうしても脂の強すぎる魚はある程度で飽きてしまいます。水分が多いと生食には不向きですし、少なくても焼くとパサついてしまいます。

メダイは本当にいい案配の魚で、バランスタイプ。グラフに表せば綺麗に平均値が揃います。

 

薄めに揚げた衣にくるまれたメダイは、簡単に歯でホロホロとほぐれ、小さめな血合いからは旨味が感じられます。

 

メダイの評価

 

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・小さい個体はキロ¥800前後であることが多い。5キロ前後の大物になると値段も跳ね上がる。

 

コスパ

・骨は柔らかく加工し易い為あらも使いやすい。

 

珍しさ

・深海魚とはいえ激レアという訳ではない。関東では千葉のものが多く流通する。

 

・どんな料理法にも向き、特に焼き物がうまい。

生でもよく、大型の個体を食べたことが無いのでいずれ比較してみたいところ。

 

漬け焼き用の切り身では高級な扱いを受けるメダイですが、一般的にそれ以外の調理法が知られていないのも意外なほど美味しい魚です。

小型の魚が多い深海の中でも大きく成長する捕食者で、その味もまたピラミッドの頂点に君臨する程と思います。

ヌメリの多い魚で一般家庭で処理をするには少しオススメし難いものですが、味は本当に良いため見かけたら是非挑戦してみて下さい✨

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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