夢海のうお旅 2025富山②

前回の記事より続く富山旅2日目、

この日は朝が早かった。

昨晩も遅くまで写真の移し替えをやっていたので、睡眠もあまり取れていないのだが、遠くまで行かなくてはならないのと、市場で朝食をとる予定だからである。

富山市街の外へ向かう道路はひどく空いており、快適であった。

平日ということもあり、これが逆方向となると混んでいたであろう。

かれこれ1時間ほど運転し、辿り着いたのが氷見漁港。

日頃お世話になっている産地のひとつである。

ここでは水揚げの様子を見学し(一般の人が入れるエリアだけど)、朝食をいただく。

フクラギがこれでもかとダンベに入り、バレン(バショウカジキ)が何本も何本も揚がる。

メジマグロも数本あり、サゴシもよく目につく。

如何にも秋の氷見らしい魚種で、なるほど、ここから普段来ているのね。と納得してしまう。

朝食は場内の食堂で食べる。

一般の人も入れる、どころか有名処らしい。

昨晩、この日のルート上を辿って見つけたので昨日の今日という具合なのだが、朝揚がった魚が食えるということでその魅力にあまりにも惹かれてしまいやって来たのだ。

どこかのタイミングで漁港を見ておきたかったので一石二鳥ではある。

こんな風に、場内を見渡せる2階部に店がある。

店に人が出入りする度に、外から威勢のいい競りの掛け声が聞こえてくる。

この雰囲気で十分に目が覚めたのだが、頼んだ海鮮丼がきてまた目が覚めた。

見ての通り南蛮エビがド真ん中に鎮座し、ふくらぎ、あんかん(ウスバハギ)、シイラ、てっぽうさわらの炙り(カマスサワラ)がそれを囲っている。

良いぞ、良いぞ、"如何にも"な魚の上に、さかなの国富山の呼び名(地方名)が一斉に集まってくる。

さらに漁師汁は卓上コンロで温めながら食べられる。

入っていたのはつみれに、この日使われている魚のあらだろう。

人目なんて気にしてられない。しゃぶしゃぶと骨まで吸い尽くす。

うまい魚を食った後には心が満ち満ちとするのだが、朝から満ち満ちとしてしまった。

なんていい日なんだ、どんよりしていた空も、今ではも晴れ晴れしている。

そんな明るい気持ちで目的地、能登島を目指す。

行き先は車で1時間半ほど、公共交通機関ではこの倍ほど掛かる、アクセスが難しい水族館の1つである。

そして、釣行はこちらを訪れて3、4日目に行うことに。

さすがに旅程の早いタイミングで釣れてしまっても、鮮度が落ちてしまうので、旅程の後半で予定する。

なーんて考えていたけど、釣りエサは昨日、海辺の施設の自動販売機でイソメが売られていたので、念のため買っていたのである。

冷蔵庫に入れておけば案外数日は全然ピンピンしているので、万が一釣具屋が見当たらなくとも平気!な算段である。

ということで、このまま水族館にほぼ併設のような形 で建てられている釣り桟橋で釣行をすることに。

高さは大体5メートルほどだろうか?

釣り桟橋に来ることがまず初めてで、網目状の鉄板の上にいざ立ってみると、足元がスースーしてなんだか落ち着かない。

1本目はとりあえず足元に落とし、様子を探ってみる。

取り敢えずは1本、様子見で少し誘ってみたが反応なし。

ならばと2本目を準備するのだが、仕掛けが出来上がり海中へ投入すると同時に、突然、1本目の竿が海へ飛び出る勢いで反応する。

ガコンガコンガコン。と錆びた鉄橋に鈍い金音が響き、周りの人々の視線はこちらへ集中する。

これは逃せられまい、と巻き上げると25cmくらいのクロダイが上がってきた。

タモ網を持ってきていないので、気合で引っこ抜く。

富山釣行初の釣果は、自己記録最高のクロダイだった。

今日を含めて3日間、さすがに旅を共には出来ぬとこの個体は逃がすことにした。

そんな感じでドタドタやり、なんとか撮影をした後にはコモンフグが上がってきた。

久しぶりのコモンちゃん。

もう7年前くらいに東京湾で釣った以来だろうか。

毒はあるのだが、

日頃見ているクサフグではないので嫌な気はしない。

魚に出会える事が目的だからだ。

どちらかと言えば、この後釣れた15cmほどのマダイに飽き飽きしているくらいである。

最近の私の中での餌取り役はすっかりマダイとなっている。

どの個体もダメージのないよう、バケツの水の中で針を外し、長いロープに結ばれているバケツで海へそっと戻す。

注意書きにも「リリースの際はバケツを使いそっと戻す」よう促されている。

魚想いでいい施設だな!と釣果と釣り場に満足し、程よいところ釣行で終え、ここから1時間半ほど峠を越えて能登半島の外側へ向かう。

目的は今年初めに起こった能登半島地震の影響で大きく隆起した地形を見るためだ。

しかしその前に腹が減ってきた。

途中見つけたスーパーで適当におにぎりを買う。

魚も美味いが米も美味い地域なので思わず能登の米を使った鮭おにぎりを手に取ってしまった。

真に美味い米は、冷めていても美味い所にあると思う。

能登半島の裏側、方面へ山道を越えていく。

道中はこのような片側通行が何箇所もあり、地震の爪痕を感じた。

道路もバキバキっと酷く割れているところを補修したり、崖崩れがあったのだろうという場所も見られた。

そんな地を横目に、やっとの思いで海側へ到達する。

するとやはり、海岸線が陸地からグンと離れている事が分かってくる。

安全を第一に、近くの休憩所の駐車場に車を止めて浜を歩く。

特に立ち入り禁止のような注意書きなどは見当たらないものの、人工物は劣化し、地形も不安定なため、立ち入ることはあまり薦められない為自己責任で。

ここは砂漠か、と思えるほどに海が遠い。

海岸線が数百メートル後退したのだろう。

砂はサラサラで、海岸のベタついた質感ではない。

すっかり乾いてから時間が経っている。

岩場を見ると、白骨化したカイメンと思われるものとウニ殻などが挟まっており、無脊椎動物などに大きな影響があったことが伺える。

昔にもこのような地殻変動は幾度と起こっており、海底でバラバラにならず、保存状態が良いまま化石化したものもいるのだろうとふと思った。

これが見たく2時間以上峠道を走ってきたが、それ以上の時間をかけて再び宿へと戻る。

途中、というより富山駅まで来てしまったので、ブラックラーメンを探し歩いて食べる。

この日は丸一日移動で疲労が蓄積した感じはあるが、非常に充実した1日であった。

今回の富山遠征では1番の遠出が終わってしまった切なさと、まだ旅程の折り返しという余裕さが入り混じりながら眠りにつく。

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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