まるでカエル?岩?オオモンカエルアンコウを食べてみた

こんにちは!!

夢海です!!🐟️🐟️

 

今回は!!皆様に是非紹介してみたった魚をご用意致しました!

それではどうぞっ!

 

オオモンカエルアンコウの特徴

今回の魚はオオモンカエルアンコウという何とも長い名前の魚です。

それではどんな魚なのか見ていきましょう!

 

デーン

なんだか…岩のようですね。

 

次は顔のどアップ!

うーん、これでも魚に見えません。

 

実はこの写真に目が写っていますが気がつきましたか?

人が見ても魚とは思えない形相。たとえ同じ海の住人でもなかなか気がつかないでしょう。

アンコウ同様、こちらも釣り竿(エスカ)を使い獲物をおびき寄せて食べる待ち伏せ型の魚です。

全身に迷彩を纏い、慎重派なのかなんと舌にまで模様があります。

 

写真では伝わりにくいのですが、肌は細かな突起が無数にあり、非常に粗くザラザラしています。

そのため扱う際は軍手が必須。使わなかった場合手がひどい状態になります。😱

 

 

カエルアンコウというと、まるでカエルの手のような鰭が可愛らしい特徴です。

このオオモンカエルアンコウも例外ではなく、表と裏側で見た目がかなり異なり面白いです。

 

↑こちらが表側。皮膚と同じ色をしており、一見普通です。

が、

 

裏を見てみると手袋でもしているかのような鮮やかなオレンジ色をしています。

しかもさわり心地もここだけザラザラしておらず、つやつやです。

 

とても可愛いカエルアンコウ。海底ではこのようにして生活しています。

 

うん、やっぱり岩だ。(笑)

 

ついでにたまたま手元にあったキアンコウと比較!

 

なかなか出会うことのない2大アンコウ。

横に平たくなったか、縦に高くなったかの違いが面白いです。ちなみにさわり心地も大きくことなり、普通アンコウは粘液に覆われたつやつやなさわり心地です。

 

 

オオモンカエルアンコウの捌き方・調理

それでは捌いていくのですが、ザラザラの皮膚は分厚く固いのでなかなか刃が通りません。

そこでキッチンばさみを使い、骨のないところを断ち切ってから、皮膚だけを切り取ります。

皮は非常に剥きやすいのであとはぺりぺりっと剥がせばすっぽんぽんに。

 

皮を綺麗に剥がせば剥製にもなります。

いつかは作ってみたいものです。

 

さて、ここまで来てしまえばあとは普通の魚のように卸すもよし、アンコウ同様吊して解体でも良いでしょう。

 

そして可食部はというと、これもまたアンコウ同様に食べるところが非常に多いです。

まずは内蔵。

 

大きな胃袋に肝もよく発達しています。

 

黄土色を暗くしたような、アンコウに比べると黒ずんで見えます。

今回は頂きましたが、情報が少なく、毒性や安全性の補償は出来ないので完全自己判断でお願い致します。

 

丸いテニスボールほどの胃袋です。

魚が丸ごと入っていることもありますが、今回は空っぽでした。

 

そしてこちらがにが玉。いわゆる胆嚢と呼ばれる臓器で、名前の通り苦いためこれは食べられません。

 

これを捌いている時に割ってしまうと身にも苦味が移ってしまうことがあるので傷つけないよう要注意。

オオモンカエルアンコウのにが玉は幸いにも固い膜で覆われており、少しの衝撃ではビクともしない強度です。

色合いも相まってまるでスーパーボールのように思えてきます。

 

半身ほど卸すとこんな感じ。

内臓がとても大きく、背骨が曲がっています。

 

食にこだわった魚というような見た目で非常に面白く思いました。

 

柵取りしたのがこちら。

 

身だけで見るとこれが2つしか取れないものだすから、歩留まりは非常に悪いです。

 

水分が多めなのでぴちっとシートなどで脱水してから使うと良いでしょう。

今回はオオモンカエルアンコウを使って4品ほど作っていきます!

 

 

オオモンカエルアンコウの料理

オオモンカエルアンコウとアンコウの唐揚げ食べ比べセット

まずはオオモンカエルアンコウとアンコウを唐揚げで食べ比べてみます。

どちらも同じ味付けで、左がアンコウ、右がオオモンカエルアンコウです。

 

どちらが美味しかったかと言うと、なんとこれが有名なアンコウの唐揚げではなく、オオモンカエルアンコウの方でした。

食感はどちらも似ており、鶏のような食感。きっと酒のつまみなどで好きな人は多いと思います。

しかし驚いたのが味わいの違い。

アンコウはいい意味で淡白で、味付け次第で色んな食べ方が楽しめます。

カエルアンコウはというと、旨味が感じられ個性が現れています。オオモンカエルアンコウは実は過去にも捌いており、一度食べたことがあったとは言え食べ比べてみないと分からない事もある訳です。

ただの"醤油味の唐揚げ"で終わらず、カエルアンコウ由来の旨味が合わさり魚の旨味も堪能できる一品になりました。

 

オオモンカエルアンコウのアンコウ汁

続いてもアンコウの定番料理、アンコウ汁。

あん肝を溶かして身を煮込むところ、今回はカエルアンコウのあん肝を使っていきます。

※情報が非常に少なく、オオモンカエルアンコウの肝の毒性は不明です。食べるときは自己判断で、他者には食べさせないで下さい。

 

まずは加熱した鍋に香り付けのごま油を敷いてあん肝を潰しながら炒めます。

肝がほぐれたら水を適量入れます。

 

調味料を入れずにこの濁り具合。

とても濃厚な様子が伝わってきます。

 

あとはここに野菜や身を入れて調味料で味を調えつつ煮込むだけ!非常に手軽な方法で作っていますがとにかく簡単です。

具沢山のアンコウ汁が出来上がりました。

濃厚な肝の香りが食欲をそそります。

 

野菜は根菜やネギをチョイス。強い旨味の魚介の汁物には根菜が非常に合います。

 

ぷりぷりの身を堪能しながら頂きます!

 

まずは濃厚なスープから。強い磯の香りで、海鮮の旨味という旨味がこれでもかというほど詰まっています。調味料は少しの醤油を香り付け程度にいれたのみ。アンコウに劣らない濃厚っぷりで、毒性が不明という点を除けば是非食べて頂きたいほどにうまいです。

 

カエルアンコウの身は縮まらず、加熱してもふわふわと柔らかい状態です。

そしてやはり旨味があり濃厚な汁の中でも存在感が感じられ、肝のスープと合わせることでカエルアンコウを余すことなく堪能出来ます。

 

オオモンカエルアンコウの胃袋ポン酢

次は大きな胃袋を使った料理。

裏返して綺麗に洗い、軽くボイルします。

 

茹で蛸の頭のようになったらこれを薄くスライスします。

非常に固く、前回食べたときは厚く切りすぎた為にとても食べられたものではありませんでした。

今回はそんな前回の失敗を踏まえた上で調理しています。

 

大体これくらいにスライス。

あとはポン酢をかけるだけです。

 

おつまみにピッタリサイズ。ネギやお好みでもみじおろしで味変もどうぞ。

 

珍味で売れるんじゃないか。というくらいに美味しく、酒との相性抜群です。

フグ皮をさらにもちもちにしたような食感で、癖や臭みが全くなく純粋に食感を楽しむものです。

アンコウの胃袋で試したことがありませんが、この弾力はカエルアンコウでないと楽しめない食感だと思います。

 

オオモンカエルアンコウのお刺身

これまでのどの料理も見た目以上に美味しかったのですが、この刺身が一番美味しかったように思います。

 

水分が多い身で水っぽく薄味なのだろう。と期待せずに口へ運んでみるとびっくり。

なんと生ダコの刺身のような食べ応え。

噛み切れるけどしっかりとした弾力、水分の多さからツルッと食べれてしまう様子もまたタコらしいです。

 

箸で持ってみると生ダコを掴んでいる気分になってきました。

 

ただタコと違うのが塩味が控えめであるということ。

しかし旨味は感じられほかの魚とは一線を画した存在感。

見た目にも驚き味にも驚く、そんな魚でした。

 

 

オオモンカエルアンコウの評価

 

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・値段はピンきり。基本的には安い魚だが、今回は活魚を購入したのでやや高め。

コスパ

・骨ごとぶつ切りにしてアンコウ汁にするなど、調理法に応じて可食部は多く取れる。

珍しさ

・なかなか見ない。食用よりも観賞魚としての扱いが圧倒的に多く、値段も高い。

・食べるとなればなかなか見かけない魚なので是非購入してほしい。

味わい

・見た目以上に美味い魚。魚は見かけによらないと言うには代表的な存在になり得る。

・他の魚にはない特徴があり、変わったものを食べるのが好きな方には堪らない。

 

以上こんな評価です!

観察しても面白い魚で、食べてもアノ姿でこんな味!?のような面白さがあります。

見た目で判断出来ないのは人に限った事ではありません。

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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