季節調査:晩秋のマアナゴ

こんにちは、夢海です🐟️

時は24年11月中旬。

岩手普代から大きめの活〆マアナゴが来ていた。

思えば秋から冬にかけてのマアナゴは食べたことがなく、調査と備忘録という意味を込めて書きまとめていきます。

マアナゴの特徴

今回の魚はマアナゴ。

最初に述べたように、岩手県普代からやって来たもので、箱いっぱいに詰められて来ています。

身は硬直し始めてしまっているものの、どれも触ると胴回りが太い事がよく分かります。

マアナゴの時期は一般的に梅雨頃だと言われ、問答無用にこの時期は脂があり非常に味が良くなります。

2024年には2度訪れた広島のうち1度目がまさに5月下旬と梅雨時で、3件の居酒屋を歩き渡りながら美味しいマアナゴを食べ尽くしました。

下処理は慣れてしまえば難しくないものの、なかなか開かれる前の状態には出会えないためラウンドでの入手は実に2年ぶりになります。

今回の個体は太さがしっかりあるものの、腹は白く触っても脂のぬめりが感じられない。

かなりあっさりしたものなのだろう。と予想をしながらも、持ち帰りすぐに購入した3本をまとめて卸していきます。

今回はこの3本でアナゴの定番料理を作ります。

マアナゴの料理

マアナゴの素焼き

まずは単に素焼きから。

開いて軽く熱湯をかけ、ぬめりを固めたら包丁で落としていきます。

これを単に焼いていき完成。

これに軽く塩をしてわさび参照などをつけながら食べます。

脂は…やはり調理中に触った感触から脂がなさそうだ。とにらんでいた通り、やはり物足りなさがあります。

脂が全てではないものの、味の要素となるものが大幅になくなってしまうとあっさりと感じられます。

アナゴだけどマアナゴとしてはパンチが弱い、アナゴ科の他魚種を食べているような感覚を感じました。

アナゴの旨味というものは分かって美味しいけど、やっぱり梅雨のアナゴは群を抜いておいしいのだと、改めて感じました。

煮穴子

続いては煮穴子。

久しぶりに作ったため、果たして上手く出来るか。という不安のなかで作ってみたものの、煮汁が美味く仕上がった。

アラから出汁を取り、醤油の風味を強めに関東らしい仕上がりにした。

この煮穴子がまあうまい。

柔らかく、寿司にしてもおいしいであろう事は容易に想像できる。

厚い身をかじれば、マアナゴの旨味が雪のようにふんわっと口の中で広がる。

この豊かなアナゴの香りも脂の薄さよく分かる。

米の友にするには十分すぎるけど、ご飯が何杯も食べれてしまいそうなので、そんな注意は必要です。

穴子天

晩秋ということで野菜はカボチャとしし唐。

そこに大ぶりの穴子を半分に割り一尾分を揚げた。

どこか物足りなさがあった脂だが、揚げ物はこれを補ってくれる。

厚さがあり、天ネタとして満足感が高い。

アナゴとしては味が上品すぎるのかも知れないけれど、秋という言葉を聞くと何でも美味しく感じられてくる。

この時期は天ぷらやフライなど、油を使った調理に向くのかも知れません。

マアナゴの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・・・☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・時期や産地、状態によって異なる。長崎対馬などのものは年間を通し質がよく高値安定。常磐のものは浜で〆られた状態でやってくる。ものが十分にある時には比較的安めだが、ものがないと高値になる。なくてはならない水産物は全国の水揚げ量、流通量に価格が影響されやすい。

 

コスパ

・歩留まりは悪くない。開かれた状態でも売られるので、原価計算のし易い魚種。

珍しさ

・魚種としては一般的。基本いつでも食べられる魚。

味わい

・魚種としては最高の美味。今回の、秋の三陸の個体は少々時期が早かったかも知れない。やや淡白で脂も薄い。

 

秋に食べたマアナゴをまとめてきました。

さて、アナゴの時期というとまさに本記事を書きまとめた5月から7月頃。

ハモと合わせてニョロニョロの美味しい季節がやってきます。

 

ニョロニョロを食べよう!と企てている訳ではないのに、例年この時期になると西へ用事が出来るという事があります。

今年も本場へ食べに行く機会があるのか、はたまた市場で探す事となるか。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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