春のマグロ食べ比べ(キハダ・ビンナガ)
こんにちは、夢海です🐟
突然ですが、私の趣味は言わずもがな魚関連のことで、市場へ足を運ぶ以外にもスーパーや魚屋を時にはハシゴし、
人と待ち合わせで駅などで待たされる時は、時間つぶしにデパ地下へ潜り、魚売り場を見て時たま買ってしまう。
土産があるからとそそくさと帰りたがる薄情もんといえば私の事です。
そんなことはさて置き、今回はふらりと足を運んだ魚屋で面白いものが揃えられた為、ご紹介していこうと思います。
今回の主役は丸魚ではなく柵。
切身であったり、刺身にカットされているものであったり、「どうせ興味なかろう。」なんて身の回りの人にも言われますが、自分で捌かずとも中身の様子が知れる。今の旬がわかる。という事から、鮮魚コーナーで見るべきものだと思います。
普段自分で買わない事に違いはありませんが。
しかしそれでも、よっぽど面白いもんだと感じれば買うし、いいものがあれば思わず財布の口が開いてしまうもの。
今回は先に立ち寄ったスーパーで宮城県産ビンナガの柵を見つけ、単価も手頃で、かつ春にビンチョウは食べたくなるものだとも感じ、価値があると感じ購入。
脂で身の半分が白くなっており、形も整ったものを買ってきました。
血栓も見られず非常にいい柵で、水分は少なく表面はしっとりした肌触り。
そんなビンナガを買ってルンルンで次に立ち寄った魚屋には、今度はなんと和歌山県産生キハダの柵が置いてあり、「家にものが色々とあるな。」「でもこれは比較として買うべきか。」と何周も売り場を回った結果買ってくることに。
そんな経緯で今回の主役のマグロたちが揃ったという事になります。
魚屋巡りはやめられませんね!!
並べて見てみるとキハダはやや水分が多く瑞々しさがあり、身は柔らかく思えます。
さて、マグロの食べ比べというと、ちょうど3年前の春の頃、メジマグロとコシナガを食べ比べたことがあります。
目次
生ビンナガ、生キハダの料理
生ビンナガと生キハダの握り
やや温かい陽気の中、サッパリとしたものを欲していたため、握りにして食べ比べることにします。
まずはビンナガ。寿司屋ではトロの部分が使われていたりと、寿司ネタとしては身近だと思われますが、その殆どは冷凍もの。
だからどうこう言う訳ではないものの、チルドの近海産のものは希少価値が高く、且つマグロの中でも比較的安い為見かけたら買うべき魚であると思います。
生のマグロはもちもちと優しい弾力があるものが多い中で、今回のビンナガはシャクシャクと歯切れがよい。
ほのかに香る酸味があり、甘味があり、赤身の中でも繊細な味わいで淡い旨さがあります。
脂も重くなく、後味は爽やかにほのかな酸味だけを残し消えて行きます。
しばし寿司屋でビンナガは頼んでいないものの、明らかにこちらの方が美味しいと感じます。
続いてはキハダ。
キハダは食ってよし、見てよしで個人的に好きな魚です。
度々千葉産のものを見かけては柵で買っており、ある種馴染みのネタとなります。
しかし思い返せばこの時期の和歌山のキハダは食べたことがなく未知の味になります。
脂質がほのかに混在し、甘味の後に春風を思わせる爽やかな酸味がある。
もちっと弾力が感じられるのは生のマグロならでは。
ビンナガに比べると瑞々しいうまさがあり、旨味が弾ける様子が感じられます。
春の刺身
ビンナガの切れ端をどうしようか。と考えましたが、ちょうどいいネタが冷蔵庫に色々とある為、春らしさを演出しようと盛ってみました。
富山産ホタルイカ
今年はどうやら好調のようで、兵庫産と大差ない金額で買い求める事ができました。
市場でトレーを買い、ちまちまと摘んで堪能している日々です。
3月下旬。見ても分かるほどに粒は成長して来ており、価格に差がないことからも兵庫産と並べて見てしまうと富山のものに手が伸びてしまいます。
宮城産わかめ
生わかめを買ってきて葉と茎に分けてボイルする。
紅葉おろしとレモンを添え、ポン酢をかけて頂きます。
歯ごたえは塩蔵のものと違い、食べたことがないという人に食べさせる度に「違うでしょう!」と声をかけてしまいます。
ゴリッゴリッと強めの歯ごたえがあり、豊かなわかめの風味が口いっぱいに広がります。
生わかめは刺身のツマという脇役では収まらない存在感があり、主役級のネタとなります。
今年は既に500グラム入ったパックを4つほど買っていますが、流石に葉も硬くなっており 「そろそろ終わりか。」と季節の移ろいも感じるネタとなりました。
宮城産ビンナガ
主役のビンナガ。
一周ホタルイカに比べるとさっぱりしており、組み合わせとしてはこの3品で良かったなと改めて感じました。
色味も桜を思わせ、開花までもう僅かな3月末の心を躍らせます。
春を思わせる色味と優しい味わいでほんのりとした旨味が爽やかに口を駆け抜けます。
春になり、魚以外もちょい買いができるものが増えてきて何を食べようと考える楽しい季節がやってきました。
ビンナガの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ーーーーー
珍しさ ・・・・☆
味わい ・・☆☆☆
価格はやや安い。冷凍品も同様で、他のマグロ類よりも安く買い求めやすい。
冷凍品の流通量が多く、魚として入手は用意。
味わいは赤身としては薄味だが、食感は繊維を感じさせずあっさり食べられる。
キハダの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ーーーーー
珍しさ ・・・・☆
味わい ・☆☆☆☆
ビンナガに比べやや高価だが、マグロ類では安め。
味わいは赤身として実にうまい。
春~夏にかけ関東近辺では流通するためまだまだ今シーズンは食べる楽しみがありそうです。
今回は2種のマグロを食べ比べました。
各々食べる機会はあるものの、なかなか生のものを揃えられる機会というのは少なく、改めて比べられる面白い機会に巡り合えました。
味はもちろん色味に香り、質のほか水分まで隅々まで比較でき、それぞれに”美味い”があり、僅かな違いでも種類の数だけ魚には味がある。
近い種類を比べるだけでも面白い!と感じられ、それが何万通りもあると想像すると、魚は果がなく改めて面白く感じます。
寒いのが苦手な私にとっては、今年もどんな魚に出会えるかやっと楽しみに思えるような3月のことでした。
しかしやはりスーパー巡りは楽しいものですね。
皆さんも是非生のマグロを見かけた際は、奮発してみてはいかがでしょうか。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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