夢海季行 その3(2023.4)
こんにちは、夢海です🐟️
今回の夢海季行は4月に出会った魚のレポートになります。
目次
東京にある亜熱帯の島
今回は調査兼、撮影用として市場で見かけたものを買ってきました。
小笠原諸島父島産ハマダイ
式根島産タカベ
赤と青の対照的な色をしたこの魚たちはいずれも東京産。
都心より遙々南方の、亜熱帯の離島からやってきました。
ハマダイは撮影用として探しており、タカベは初夏に旬を迎える魚のため、今シーズンのものを見る調査として買ってきました。
タカベは私が見た中ではこれが初物。
どれどれ今年のタカベはどんなもんだと、キロ単価にすると高い魚ですが、1尾数百グラム程度と手軽なため例年この時期には頻繁に食べてしまう魚です。
ハマダイは腹がしっかりと張りがあったものを購入。
胴回りも、このサイズとしては太めです。
ハマダイはその長い尾鰭から別名オナガダイや、沖縄三大高級魚のひとつ、アカマチといった呼び名で流通する事が多いです。
続いてタカベ。
こちらも内蔵脂肪が詰まっており上物。
持つとずっしりと重みを感じます。
かなり黒ずんだ見た目の魚ですが、鮮度が悪かったり、元々黒っぽい色をした魚。
という訳ではなく息絶えると体色がやや黒っぽくなります。
生きているとこの様な感じに空色と黄色が初夏に咲く向日葵のようでとても綺麗な魚なんです。
タカベ
タカベの塩焼き
タカベの一般的な食べ方は塩焼き。
鮮度落ちが早い魚なので基本は加熱用として売られます。
食あたりに繋がってしまっては当然まずい訳ですが、それだけでなくこの魚はとにかく焼いて美味いもの。
この小さな体から脂がじゅわりじゅわりと溢れ出てきて旨味も濃いです。
1尾を焼き、まず半身はそのまま、味に飽きがきたらさっぱりポン酢をかけるとよいのではないでしょうか。
1尾あたりが高く、やや手が出にくいものですが一度は食べてほしい身近な魚です。
タカベ炙り
先ほど述べたように、基本は加熱して食べる魚。
しかしこれが炙り刺しにして大変うまく、今回は見たところまだまだ身もしっかりしていたので、身に含まれる脂を活かすべく炙りにします。
皮が焼くと非常に縮むため、裏返して握ってみました。
タカベの炙りは反則級のうまさ。一度食べてしまうとこの魚を扱う店の少なさに嘆きます。
小魚ではあるものの身に厚みがあり、これがもちっとした食感を再現します。
磯の香りを楽しみつつ、脂の甘味も堪能出来るメジナのような磯魚の旨さが感じられる小魚です。
初夏には関東の身近なスーパーでも見かける事があるため、珍魚というよりはサンマのような季節的な魚です。
ハマダイ
ハマダイはなんといってもその綺麗な皮目を活かさぬ事には魅力を失ってしまいます。
鱗をきれいに落とし、3枚に卸したフィレから骨を抜き湯をかけ回します。
あとはこれを単に切りつけ盛るのみ。
ハマダイのお造り
赤い魚体に長い尾が見栄えとしてよいため、このサイズのものは姿で盛るのがオススメ。
単に赤いだけでなく腹側にかけて白くなり、紅白の見た目が非常に綺麗です。
今回はあしらいも少なく適当な盛り付けになってしまいましたが、味の方は大変美味。
小振りなため脂は殆ど感じられませんでしたが、スキッとしたさっぱりと上品な旨味があり、旨味の詰まった皮目の食感がクニクニとした食感でうまく、わさび醤油のほか薬味とポン酢などでも楽しめます。
脂はまだまだとはいえ、見た目の美しさや上品な甘味というのはこのサイズのハマダイならではの味なのでしょう。
あらはこの後おいしい潮汁になりました。
今回は夏が待ち遠しくなってしまい、思わず手が伸びた南の魚をご紹介しました。
この魚を食べたのは4月ですが、書き込んでる今は5月下旬。
今年もまた出会いに心踊らせる季節がやって来る。
副管理人:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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