梅雨の前のひと雨、アメマス

 

こんにちは!夢海です🐟️

 

今回は青森からピカピカな天然のマスがやってきました

 

 

アメマスの特徴

はい、という事で今回登場したのはこのアメマスという魚!

この時期に天然のマスというと、本ます(サクラマス)がまず浮かびますが、今回は私が長いこと探し回っていたアメマスを入手出来ました。

 

今回の個体は青森県下北産。

1269g、49.8cmTL。

ます類にしては平均的なサイズ感。

食べきるにもちょうどいいサイズです。

 

まずアメマスという魚は何なのか説明しましょう。

 

ざっくり言うと、淡水魚のエゾイワナが海に降り大きく成長した魚。です。

 

冒頭でお話したサクラマスもまた、淡水魚でお馴染みヤマメが海へ下り大きくなったものです。

この場合エゾイワナ、ヤマメなどを陸封型、サクラマスにアメマスは降海型と言い、それぞれに標準和名が宛てられています。

 

アメマスは名前の通り雨粒のような丸い模様が全身に散りばめられています。

梅雨の頃に見られる事からも、アメマスという名は非常にセンスがあると感じるのは私だけでしょうか。

 

 

サケの仲間と言えばこの“あぶらびれ“と呼ばれる、小さな鰭が背中後方に付いています。

役割はわかっていませんが、水の流れを受け流し効率よく泳ぐためでないかと考えられています。

マグロ類に見られる黄色いギザギザこと、小離鰭(しょうりき)もまた同様の効果があると言います。

 

魚体を見ての通り鮮度は非常によく、鰓もまだまだ赤みがあります。

 

かなり赤身が濃くとても美味しそうな見た目をしています。

が、これがどうやらサケ類の中でも薄味らしく、この為評価はやや低いとのこと。

 

それならば美味しく食べてやろうじゃんか!と、言うことでジャンジャン調理していきましょう!

 

 

アメマスの料理

アメマスのちゃんちゃん焼き

まずはサケといえばのこの料理!

キャベツ、もやし、人参などの野菜を特性の味噌ダレで蒸し焼きにしました。

 

脂が少なく、ややバサッとしています。

しかしちゃんちゃん焼きの原料秋鮭も、本来脂の抜けたパサパサとしたもののため、ちゃんちゃん焼きとしては完成度が高いのではないでしょうか。

味噌ダレに絡めて食べることでこの料理の素晴らしさを認識します。

 

しかしアメマス自体の旨味は、気にしなければ気にならない程度ですが他のさけ類に比べやや薄く、味噌に負けてしまってる気がします。

 

アメマスの焼きハラス

ハラスと言えば、サケ類を卸す際、体のほぼ中心にある肛門や腹鰭を切り落とした時の腹の身になります。

卸してすぐのものに塩をし、水分を拭き取ったものを5分ほど中火のコンロで焼き上げました。

 

焼き上がりはパチパチと、本当に天然魚なのかと疑ってしまうほどによく脂が踊り跳ねています。

 

レモンを絞り、まったりとした脂を軽やかにします。

 

元の身は焼くとバサッとする質なのでしょう。

食べてみると、脂を吸い込んでしまいシトシトと重たい食感です。

この魚体のハラスは大した量ではないものの、この少量のもので満足してしまいました。

味の濃い養殖のものを食べなれてしまったせいか、ややうす味でした。

 

アメマスのバジル&生クリームパスタ

アメマスは一口大にカットし、オリーブオイルで炒めます。

ここに生クリームを投入、バジルソースと塩で味を整え、パスタに絡めて完成!

 

かなり切り身がゴロゴロとした豪華なパスタになりました。

 

この濃厚なソースの中でかすかに旨味が感じられます。

焼いたり、濃厚なクリームソースと合わせるなどして魚とは対称的な味付けにする事で旨味が出てくるのか、料理云々は置いておき一番アメマスを美味く感じた一皿でした。

 

アメマスフライ

三枚に卸し、皮を引いたアメマスに振り塩をし、サクサクのフライにしてみました。

これにタルタルを付けて頂きます。

 

水分が抜けて、噛むたびに破裂する風船の如く旨味が広がります。

そこにタルタルをぶつける事で、より魚が目立ちホクホクな旨さが感じられます。

 

サケ類を揚げ物にする店はそう多くありませんが、揚げることで香りが立ちやすく、より美味くなるのでぜひ試してみて欲しいです!

 

アメマスの西京焼き

アメマスは皮を引いたものを切り身にし、味噌に一晩漬け込みます。

味を引き立たせる調理法であれば十分に旨味を感じられます。

しっとりとした質で柔らかく、味噌とマスの旨味が合わさり香りが引き立ちます。

 

品のある美味い一品で、スッキリとした上品な味わい。

和風にするのであれば西京焼きが最強です。

 

 

アメマスの評価

 

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・☆☆☆

味わい  ・・☆☆☆

 

価格

・やや安い。正確なレビューをするのであれば☆1.5個ほど。

 

コスパ

・平凡~やや良い。頭は小さく、身はしっかり取れる。それでいてこの安さだからお得感は強い。

 

珍しさ

・魚種的な珍しさで言えば珍魚とは言えない程度だが、値が付かないためか水産の流通上ではあまり見かけない。

 

・さけます類にしては旨味が弱い。脂は腹まわりに限定的で、単に焼くとボソボソしてしまう。あまり温かいものを欲さなくなる時期に獲れる魚だが、シチューやスープ、揚げ物に味噌漬けなどで食べるのが一番美味いかも知れない。

 

今回は雨粒模様のマス、アメマスをご紹介してみました。

う~~~ん。噂通り味はやっぱり薄かった!

腕前の問題もあるかも知れませんが、シャケの代わりに使ってやろう!というのは間違いな気がします。

 

元の色は鮮やかなオレンジで綺麗なため、切り身にして真空。例えば塩麹などで味付けをして焼くだけ!なんて風に置いておけば、オレンジ色の身をした魚の人気を見ると売れるとは思います。(商品名だけ気にすれば)

コスト面や安定的に供給出来ないというところを考えだすとキリがないのでこのあたりで。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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