シビレエイの味はまるで10万ボルト!?

こんにちは!夢海です🦈

今回はビリビリと発電するお魚、シビレエイのご紹介です!

 

 

まるでおし○探偵?シビレエイとは

こちらが今回の食材、シビレエイです。

今回は長崎県より印束商店さんから取り寄せました。このシビレエイはとても凄い魚なのです!

チョウチンアンコウなどの発光生物と呼ばれる生き物は発光するバクテリア由来なので発電しているわけではありませんが、このシビレエイは正真正銘電気を発する事が出来る電気魚と呼ばれる魚です。

 

電気の使用方法はデンキウナギやデンキナマズなどと同様に獲物を仕留める、外敵から身を守るに使うなどに使います。これらをまとめて強電魚というものに分類され、日本に生息する強電魚と呼ばれる魚はこのシビレエイの仲間数種類に限られます。

その威力はなんと最大80ボルト!デンキウナギなどはより強力ではありますが、それでも生物が発しているものだと考えると非常に強力であることが分かります。(ピカ○ュウ強すぎる…)

残念ながら、絶命した個体は電気を発する事が出来ないのでその威力を体感する事は出来ませんでした。

かなり特殊な魚であり非常に興味深い生き物です。

 

そんな貴重なシビレエイを今回2匹入手出来ましたので、じっくり観察して食べ尽くしたいと思います!

 

 

これが最強の発電器官だ!シビレエイの下処理・調理

ヌメリはややありますが、他のエイ類に比べるとそれほど多くはありません。まずはブラシでヌメリを落としていきます。

姿煮用に内臓と鰓を取り除きます。

おなか側に包丁を入れて、鰭を支える骨があるのでそちらも断ち切って内臓を取り出します。

 

汁気をしっかりとふき取り、お腹側の鰭に味が入り込むよう切れ込みを入れれば仕込みの完成。

 

まるで小学生に人気のあのキャラクター、おしり探偵に似ていませんか?(笑)

 

これをこのまま20分ほどじっくりと煮付けていきます。

↑巨大な木耳を煮ているみたい…(笑)

火が通り煮汁が煮詰まれば完成です。

 

続いては唐揚げの仕込みです。

特製漬けダレに一晩漬け込み、汁気を拭き取って片栗粉をまぶします。

これを180度の油で一気に揚げてしまいます。

唐揚げに使うのは皮を剥いてぶつ切りにした鰭と尾鰭の部分。内臓と鰓を取り除き、頭以外の全て使います。

片方の鰭はムニエルにする為、1匹の4分の3ほど唐揚げに使用します。

 

ムニエル用の切り身。

 

蜂の巣のような円柱状の発電器もしっかりとついています。かなりぷにぷにとしていて、水分が多い印象ですが、軟骨魚特有のアンモニア臭は全くといっていいほどありません。

 

水分を拭き取った切り身にスパイス、ハーブ、小麦粉を軽く振り、隠し味にカレー粉を加えます。

これをバターを敷いたフライパンで焦げ目が軽く付くまで焼きあげれば完成。

↑千切れた発電器の部分。気分はまるでホルモン焼き

それでは料理が揃いましたので食べていきましょう!

 

 

まるで痺れる美味さ!?

シビレエイの姿煮

まずは煮付けから。

まるまるっと1匹煮付けました。醤油を濃いめに、ゆず皮を入れて風味を足し、仕上げに三つ葉を添えて完成。

インパクトは凄いですが、茶色い皮が煮魚らしい色合いでそれほど食べるのを躊躇させない見た目をしています。

 

まずは鰭のところから…

 

美味しい!水分は相変わらず多いので非常にジューシーに感じます。

そして厚いように思えた皮も火を通すと箸でも崩せるほど柔らかくなり、トロンとした食感が煮汁と絡まりうまい!

 

続いては気になるであろう発電器の部位です。

見た目は真っ白。そして箸で持てないほどトロトロに、円柱状のものが一つ一つ崩れていきます。

発電器はスプーンで掬って口へ運ぶと…トロッと溶けて消えました。濃厚、クリーミーといった感想は特にはありませんが、食感はまるでタラの白子!

魚らしい味わいも特になく、煮汁の味だけが広がります。しかし食感はまるで茶碗蒸しでも食べているんじゃないかという程ののど越しの良さ!

 

和風だしで煮詰めればよりそれっぽくなったのではないでしょうか。

 

シビレエイの唐揚げ

カリッと揚がりました。

まるで居酒屋のエイヒレのよう!(実際そうなんだけど…)

レモンをかけて頂きます!

 

サクッ…ポリッポリッ…

 

おお!!カリカリの衣の下からとろけるシビレエイの身が出てきたかと思うと、ポリポリの軟骨がやってくる!

それぞれ違う3種類の食感が楽しく混ざり合います。煮付けでもそうでしたが、やはり水分を多めに含有しており加熱しても身は固く締まりません。

人によっては得意不得意あるかな…魚と思わなければ美味しいものですが、不思議な感覚です。

しかし、骨までポリポリと食べられる為過食部は多いです。

 

シビレエイのムニエル

和と来ましたら続いてはフレンチで。

先ほどのハーブやスパイスをまぶした切り身をバターで焼き、仕上げにたまり醤油とチーズのソースをかけて完成です。

もちろん、こちらも軟骨ごとどうぞ。

 

口いっぱいに香辛料の香りが広がり、ジュワっとシビレエイが弾けます。

やはりこちらも水分は多いまま。その分調味料の味はしっかりと入り込みます。

 

こちらは気になる発電器の部分。

 

煮付け同様にやはりトロトロ。しかし無味無臭です。

なんとも不思議な食感ですが、嫌いではないなぁ…。

 

シビレエイの発電器の天ぷら

かなりのパワーワードを最後の最後に…(笑)

発電器を天ぷらにしてみました。真ん中のものがシビレエイです。

 

お味は…

 

やっぱりトロトロ!旨味もこれといって特になく、ただただ白子っぽい食感がするだけです。(笑)

 

 

シビレエイの評価

価格   ☆☆☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ・・☆☆☆

 

価格、コスパともに良し!珍しい魚なので見かける機会が圧倒的に少ないと思いますが…。

味わいは個人的には☆4つくらいですが、好き嫌いのありそうな食感という事で3つで!

厚みがありまるまるっとした可愛い見た目をしているので、いつか生きたものを入手して飼育してみたいです。その過程で電撃を喰らってみたい…(笑)

地域によっては水揚げがある魚だと思うので、食べたい!という方は漁港などで探すのが手っ取り早いと思います。あとは釣れるみたいなのでひたすら粘るか…(笑)

またお会いしましょう!夢海でした。

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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