話題のカニ、オオズワイガニを試し買い

 

こんにちは、夢海です🦀

 

不漁不漁のニュースが多い水産業界。

重ねて値も上がってきている為、雲行きが怪しいというか、近い将来が不安になるものが多く見受けられるようになってきた昨今。

そんな中、2023年6月に豊漁という嬉しい知らせを耳にしました。

 

 

オオズワイガニの特徴

今回の主役はオオズワイガニ。

ニュースなどでも大体的に報じられ、きっとご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

カニが豊漁で安いと聞けば我々消費者目線で見れば嬉しい事ですが、漁師さんからしてみればカレイや他の毛ガニなんかを狙う刺し網に掛かってしまい、仕事にならないと、豊洲の仲卸さん伝いで聞きました。

 

とはいえカニでしょ?高く売れるんじゃ…ともなりますが、世間の料理人はリスクを犯してまで未知のものを食材として扱いたくない人が意外にも多く、格安とはいえ、市場では溢れたオオズワイガニを見ることもしばしば。

毎年この時期に獲れる水産物ならまだしも、突然大量に発生したものの販路を確保するのは非常に難しく、豊洲へと流すまでも産地の方から多くの方が苦労された事でしょう。

そのためか1杯ワンコインといった具合にたたき売りされる始末。

 

ならば実際に食べてやろうじゃないか。

という事で活けでパック詰めされた雌のオオズワイガニが2杯で¥400というワンコイン以上に安く買うことが出来ました。

 

まずはオオズワイガニという種類について少し解説。

日本国内で食べられるズワイガニは主に2種。

「越前がに」や「松葉がに」などのブランドで知られる「ズワイガニ」と、生きてる時から鮮やかな赤色が特徴の「ベニズワイガニ」。

産地は違えどそこへ本種オオズワイガニが現れたといった状況です。

 

ベニズワイガニとの違いは色味でかなりハッキリわかるものの、ズワイガニとは姿も色もそっくり。

 

比較画像としてズワイガニの写真がないため、他のページから画像を引っ張って参照下さい。(申し訳ない!)

ズワイガニとの見比べ方は口のかたち。

正面から見たときにこのオオズワイガニは丸いのが特徴です。

 

※ズワイガニは台形のような形をしています。

 

脚は細く、ボイルしてほじくって食べるにしても2杯では満足のいく量が取れなさそうです。

 

雌個体、いわゆるセコガニにあたるものなので爪も小さく、用途としては一番簡単な汁物に使うのが楽でしょう。

 

腹のふんどしが丸く大きいためここで雌雄を見分けることができます。

卵を腹に抱えるため、雌はふんどしが大きなうちわ状になっています。

 

汚れを落とし、殻を4分割します。

中には想像以上のミソが詰まっており、オレンジ色の内子も見えます。

純粋な好奇心で食べてみようといったところから、この内子をみた瞬間に腹が鳴り、目の色を変えながらさっさと調理に取り掛かりました。

 

オオズワイガニの料理

オオズワイガニの味噌汁

丸ごと2杯を贅沢に味噌汁にしてみました。

出汁は昆布ダシのみ。多めの酒でアクを取り除きながら沸騰するまでカニを茹で、火を止めたところへ味噌を溶いてネギをお好みで付け加えれば完成。

 

まず出汁は非常によく出ていて、濃厚なミソの香りが堪能できます。

身をほじくりながら無言で汁をすすり、うんまいと、ひとつ唸ったところで内子を食べていきます。

 

赤い甲羅と色味がかぶり、パッと見では食べるまで気が付かなさそうな内子もしっかり入っています。

 

これがプチプチとよい食感で、食べても食べても食べる手が止まりません。

調理前に鍋に入れた水は1リットル以上あったはずなのに、一度の食事で飲み干してしまったのはこの内子がうますぎたせいでしょう。

ふんどしを裏返してはかぶりつき、またかぶりつき

気づけば無くなり、2杯だけの試し買いにしてしまったことを悔やんでいました。

 

 

オオズワイガニの評価

 

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・・・☆☆

珍しさ  ・・☆☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

 

価格

・非常に安いが一時的なもの。たまたま大量に揚がっている状況であり、メディアが大体的に取り上げている事もあり1杯100〜200円ほど上がった印象。

 

コスパ

・身を楽しむにしては小さすぎるため、主にダシに使いたい。苦労して甲羅盛りにしてもよいが数必要になる。

 

珍しさ

・ズワイガニ3種の中では量が少なく、小さいためあまり流通もしない。大漁のニュースがなければこの種を知っている方はあまり多くなかったのではないだろうか。

 

・当りを引けばうまい内子があり、ミソに身も小さいながらカニらしい旨味が感じられる。

 

 

今回は話題のオオズワイガニを購入してみました!

いや〜、お味噌汁、大変美味しかった。

これが毎年この時期に獲れる季節の海産物であれば毎年買ってしまいそうです。(その分高くもなりそうですが…)

 

調べていくと何年も昔、今年2023年と同じように大量発生したことはあったそうです。

前列があるという事は単に温暖化が、と直結する問題ではなさそうなものの、海の謎はやはりマリアナ海溝よりも深いと改めて思わされます。

とはいえ獲れている水産物を食べるのは環境にも食卓にも負荷が少なく嬉しいので、こういった水産物は積極的に食べたいですね。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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