冬はクロソイで贅沢したい

 

こんにちは、夢海です🐟

 

寒さの厳しい冬。食べたくなる魚というとマダラにあんこう、ブリなど、大衆的なうまいものがありますが、上げた3種に知名度では劣るものの、それでも冬に堪能したい魚がいます。

 

 

クロソイの特徴

 

今回の魚はクロソイ。

一般的に見られる魚で、冬になると北海道や青森などの産地から面白いほどやってきます。

 

所用でクロソイの写真が必要になり、探すのであれば綺麗なものを、、と市場へ探しに出たわけですが、冬場は市場のあちらこちらで目にし、量も多いわけなので単価も安いです。

 

今回の個体は北海道茅部産。つまりは噴火湾こと内浦湾湾産のものになります。

青森県下北産の仕立てが非常に素晴らしく、下北産のものを狙っていましたがこの日は見当たらなかったため、次いで北海道産のもので仕立てがいい箱から選ってきました。

 

クロソイは出来れば活魚、次いで活〆のものが望ましい魚になります。

活〆で仕立てのいいものでも安いため、消費者目線で言えばとてもありがたい存在です。

 

↑この時期のクロソイはスマートながら身が引き締まり、厚みがある。

まぞいやシマゾイなどの他のソイに比べ、クロソイは味がいいとされる上、大きいものだと3kgを超えることも。

 

見た目が似ている種の多いそいの中でも、まぞい(キツネメバル)に特に似ていますが、クロソイは涙骨が発達し目立った棘が約3本あります。

 

体色は黒く、まだら模様のような不規則な斑点が現れ、背鰭も長く鋭い。

 

 

購入した日はひとまず仕込みだけでも。と、他にも食べる魚があったため、水洗いしドレスにして作業を終えようと思っていましたが、カマの断面を見ると質のよさが分かり、あまりに気になるものなのでそのまま3枚おろしに。

 

脂でしっとりした表面。反発するもちっとした身。

皮を引くとその質の良さが伺えます。

ここまでおろしてしまえば日持ちもしないから仕方がない。なんて言い聞かせ、この日の晩御飯が決まりました。

 

クロソイの料理

クロソイのお造り(刺身・焼霜)

買ってきたそのままの勢いで盛り付けたのがこちら。

 

今回は3年ぶりになるクロソイのお刺身に、初めての焼霜になります。

 

まずはお刺身から。

血合いの色は鮮やかすぎず、薄すぎず。

腹は白、背はグレー色の薄皮が残り、これが色合いのコントラストとしていいアクセントとなります。

 

身は半透明色。お刺身にして非常に美しい見た目をしています。

甘味があり、しとっとした舌触りからは上品さが感じられ、噛む度に甘味が感じられるうえにコリッと反発する身は大変美味。

 

これは間違いなく酢飯との相性がいい味をしており、寿司ダネとしても活きるネタになります。

 

はじめて作った焼霜はどうなのか。

皮が硬くなりそうなイメージでいたため、強めに火を入れてみました。

 

振り塩をしているのでわさびだけを付けてそのまま。

香ばしさと皮目に詰まったジューシーな旨味と対照的な身の甘さが際立ち、強めに火を入れた皮下の身のほろり具合と身のもちっと感に差が生まれ、互いを強調し合う面白いネタになりました。

この皮の厚さが硬く気になるのではないかと思っていましたが、火をしっかり通してしまえばこの魚の長所へと変わります。

 

クロソイの西京焼き

刺身に使用した半身のうち、尾鰭に近い部位を西京味噌に漬け込みました。

今回は漬け込みが甘かったのか身に含まれる水分がじゅわじゅわと出てきてしまい薄まってしまいました。

しかしふわっと浮かびあがるような軽い食感は、この魚の質の良さと焼きという調理法との相性のよさを物語っており、脱水さえしっかり出来ていば美味しくいただけるでしょう。

 

クロソイなどのそい類は焼きにあまり向かないであろう。と思っていましたが、結果として今回もやはりその印象は覆せず。

次回以降は焼きメインで1尾購入してみても面白いと思いました。

 

クロソイの味噌鍋

カマや頭を細かくぶつ切りにし、味噌ベースのスープで鍋に仕立てました。

特段、辛い物が好きという訳ではないものの、寒い部屋にこもり作業をしていたため、無性にあたたかいものに七味をかけて食べたくなってきたのを理由に味噌仕立ての鍋にしました。

 

野菜は大根と白菜。そこへ柚皮や生姜などを適当に刻み煮込みました。

仕上げには好みで七味唐辛子をかけて食べるのみ。

汁をしっかり吸い込んだクロソイの身はほろりほろりと崩れ、淡白な美味さと味噌の香りが合わさり、生姜と七味唐辛子のピリリとした辛さが染み渡ります。

冬だなあ。

 

クロソイの評価

 

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・・・☆☆

珍しさ  ・・・・☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・流通量が多く安い魚。味わい以上に安いため、ありがたい魚である。

 

コスパ

・ソイ類の中では比較的顔が小さく、歩留まりはやや悪。安い上、頭肉が多い為あらも活用したい。

 

珍しさ

・一般的に見かける。特に北海道や青森などの北方方面からの入荷が多い物。夏場は少ない。

 

・味は上品で非常に美味。白身魚として優秀で、油との相性もいいため今回紹介しなかった揚げ物でも美味。

 

 

今回は旬のクロソイを堪能しました。

安く、煮付や鍋に焼き物であったりと、加熱向きの魚のイメージが強いところですが、かなりいい状態で流通する個体も多く見られ、この刺身がまた美味いもの。

小売店ではたまに見かけるといった程度ですが、ぜひ試して欲しい冬の魚です。

 

クロソイの見られる水族館

北の魚が展示されている水槽で度々見かける。あまり珍しくはない

 

↑仙台うみの杜水族館で撮影(2022.9)

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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