どこにでも貼りつく!?コバンザメは衝撃的な味だった…!
こんにちは!夢海です。🐟️
さてさて、今回はちょっと話題になったあの魚をまとめてみました。
目次
コバンザメの特徴
まずはこちらの画像をご覧下さい。
私の自室のドアですが、何かが貼り付いています。
これは違う戸棚の扉にも!
これらはお陰様でTwitterでかなり拡散していただいた画像です。なんと11/30時点で6万7千いいね頂きました!
コバンザメを入手したから部屋の至る所に貼って遊んでた(この後めちゃくちゃ怒られた) pic.twitter.com/97IqCHRxyu
— 夢海@616魚種食べた人 (@YUMEUMI27) November 27, 2021
「ぬいぐるみかと思った。」などの声をよく頂きました(笑)
まさか、自室のドアに本物のコバンザメを貼り付ける人がいるのかと衝撃的な光景だっかと思います。
こちらは貼りつく素材のデータ収集の為に実験した様子になります。
こちらのコバンザメは鹿児島県坊ノ岬産。
63cm、1068グラムの立派なコバンザメです。
購入先はなんと都内。それもパンダのいる動物園やアメ横で賑わう御徒町駅前に構える吉池さん。
こんな珍しい魚でも扱ってくれる、都内では珍しい魚屋さんです。
コバンザメは過去にも食べたことがありましたが、その時は腕も未熟でまともなデータも取れず、更には2倍の大きさもあり期待していました。
細かいところを見ていきましょう!
まずは特徴的な頭の吸盤のようなもの。
名前の”コバン”は小判のように見える為ここから来ています。
そしてサメと付きますが、サメの仲間が属する軟骨魚類ではなく硬骨魚類。
サメとの共通点は魚類というくらいにあまり縁がない魚です。
では何故サメなのか?
それはこの胸鰭がサメのような形をしていることからです。
確かにシルエットはサメに似ています。
ちなみにこの小判は背鰭が変化したもので、小判の後ろはツルツルしています。
コバンザメは黒い太い帯のような模様に、白いラインが特徴的。
個体差がありますが、コバンザメらしい模様というとこの個体のような模様を思い浮かべます。
水族館や大型の魚にくっ付くときは逆さまでいる事もあります。
なんだか休日の私みたい…(笑)
小判の吸着の仕組みは半透明の吸盤のようなイメージです。
剥がすときに少しコツがいりますが、割と簡単に貼り付けられるし剥がすことも出来ます。
そして非常に強力。
このように重たい木のまな板も軽々持ちがあります。
小判の淵は皮で覆われており、身体に埋もれているというよりは乗っかっているような構造です。
表面は細かい鱗が重なり、ザラザラとしています。
口は受け口になっていて、細かなザラザラの歯が並んでいます。
ヤスリのように細かく、コバンザメを扱う時にはあまり触らないようにしましょう。
コバンザメノの捌き方・調理
それでは捌いていきます!
まず内蔵から。
発達した肝と内蔵脂肪で包丁がベッタベタになります。
血を洗い流し、三枚に卸します。
これはすごい…
全身に脂が回っており、サシが入っています。
腹のところは大トロのような見た目。
過去に捌いた500グラムほどの個体はもっと身が赤く、あっさりとしていました。
それとは比較にならないほどの脂。
カンパチの腹の身のような見た目をしています。
皮を引いていきます。
皮目も脂で白くなっています。
しかも皮が驚くほど引きやすい。脂で滑りスルッと簡単に引けます。
脂たっぷりのメカジキと並べてみてもこの白さ。
スーパーに並ぶカンパチにも負けないほどの質のいい魚です。
コバンザメの料理・お味
コバンザメの姿造り
まずはお刺身から!
非常にいい質をしていてこれは楽しみです。
みょうがやすだちをあしらいに、船に盛ってみました。
姿造りではなかなか登場しないであろうコバンザメのお頭。迫力があります。
わさびと醤油で頂きます。
一口入れて旨さに驚きながら唸ります。
「これは美味すぎる…!!」
今年食べた魚の中でもトップクラスに躍り出る美味さ。
カンパチも上回るような印象です。
とろけるその身は脂の甘みがあり、魚の旨味も詰まっているがそれでいて臭みが全く感じられない。
上品な味わいの魚でいくら食べても箸が止まりません。
脂はしっかりあるものの、スッキリした味わいで非常に食べやすいです。
コバンザメ握り3貫盛り
左から生、塩レモン炙り、タレになります。
握りのネタとして見た目は合格点。
サシが入り、淡い血合いに鈍く光る銀皮が高級感があります。
ここは素直に醤油で頂きます。
これがまあ美味い。身がとろけるのでシャリとよく馴染みます。
サラサラとした舌触りの脂がシャリと混ざり合います。
カンパチに近い味わいではあるものの、こちらはより臭みを抜いた本当に上品なネタ。
高級店でも扱われていないのだろうか。と疑問になるほど。
甘い香りと旨味にコクがあり、溶けて消えていったあとも余韻が残ります。
塩レモンは脂が滴り、香ばしい香りの中にレモンの酸味と爽やかさ、塩によって引き立つコクのある旨味がなんとも美味しいです。
あまり強すぎない脂を楽しみたい方はこの塩レモンがオススメ!
最後にタレ。これはうなぎエキス入りの蒲焼きのタレを使用しています。
表面はしっかり火が通る程炙り、ミディアムレアの状態で堪能します。
こちらは繊細な塩レモンに比べてガツっとした食べ応え!
脂のある魚は蒲焼き風味に握っても美味しいです。
コバンザメのしゃぶしゃぶ
続いてはしゃぶしゃぶ!
尾鰭に近い筋の多い部位は硬いため生食には不向きな為、加熱するしゃぶしゃぶに使用します。
ダシは水出しでいりこと少しのカツオ、そして加熱するときに昆布をいれコバンザメのあら骨も使います。
あとは塩で味を整え、醤油で香り付けをすればダシは完璧!
ネタの方を盛り付けて完成!
固形燃料と一人用の鍋は本当にオススメです。
私の中での昨年の買ってよかったものランキング堂々の第一位です。
表面が白くなり5~10秒ほどしゃぶしゃぶしてミディアムレアの状態で頂きます。
「甘い、とにかく甘い。」
余計な脂が落ちて甘味が全面的に押し出されます。
そして少し弾力のある鶏のような食感がポン酢に合い、薬味のみょうがを巻いてしゃぶしゃぶするのも最高!
是非体験してみたいという方はカンパチで試してみて下さい。
味わいは本当に似ています。
コバンザメの塩焼き
最後は塩焼き!
これは過去にも食べたことがありましたが、今回のは段違い。
どんな調理法でも感じられる事から、やはり甘い脂を持っており塩焼きも甘味が感じられます。
加熱することで旨味が深まり、濃厚な味わい。
身質はふんわりとしており、水分も抜けきらないためパサパサせずジューシー。サラサラの脂が感じられます。
コバンザメの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ・・・☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ☆☆☆☆☆
価格
・ピンきり。基本的に安い事が多い。これまで見てきた情報だと、キロ¥1000が多い。
コスパ
・尾鰭にかけて身体が細くなる為小型の個体は尚歩留まりが悪い。
・頭も大きいため、半分に割り煮付けに使うなど活用したい。
珍しさ
・これが別段とても珍しい!という訳ではない。意外と探せば見つかる。
・鮮魚店に並ぶことは稀。私が知る中でも3件ほど。
味わい
・文句なしの☆5つ。
・過去に食べ出し魚の中でもトップクラスの旨さ。
・幅の広い調理法に適応出来る身質が魅力的。
今回はTwitterで大バズりしたコバンザメをご紹介致しました!
正直あそこまで伸びるとは思っていなかったので驚いています(笑)
たくさんの方に魚の面白さが伝わっていればいいな。
これからも意外と知られていない魚の魅力、面白さをお伝え出来ればと思います!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません