不気味な顔の深海魚”ソコアマダイ”が絶品だった

2021年12月2日

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こんにちは！夢海です🐟️

今回は人気の高級魚、アマダイよりも深い海の底に棲むソコアマダイという魚をご紹介します！

 

 

ソコアマダイの形態

まずはどんな魚なのか、じっくり観察していきましょう！

 

見た目は赤く大きな鰭が綺麗な熱帯魚ともとれそうな見た目。アマダイと付きますがこちらはアマダイとは関係のない魚です。

背鰭などのシルエットに加え、赤い体色はアマダイに似ていて、こちらはより深い深海に生息する事からそう呼ばれています。

ちなみにこのソコアマダイはアカタチと呼ばれる赤い細長い魚の仲間です。

 

↑この右下の赤い魚かアカタチです。

 

↑こちらはよく似たソコアマダイモドキ。

 

遠目で見れば綺麗な魚、しかしこのアカタチの仲間は歯が鋭く、このソコアマダイも例外ではありません。

 

かなり厳つい顔つきです。

そして反射する大きな目もまた不気味。

生きた姿を観察したことはないので分かりませんが、この大きな目で獲物を見つけ鋭い歯で仕留めるのでしょう。

 

口も大きく開きます。

この仲間は海底に穴を掘って過ごしています。

この大きな口で砂を巻き上げ土木工事をしているのでしょう。

 

正面から見るとなかなかの迫力。目の大きさも相まってザ・深海魚といった見た目です。

 

背鰭は前の方に濃い赤の模様があります。

この頭のまわりの側線でソコアマダイとソコアマダイモドキを見分ける事が出来ます。

 

赤い条鰭に透明な鰭膜が綺麗な胸鰭。

 

腹鰭は長くシュッとしています。

アマダイの仲間も似た形をしており、ソコアマダイという名前にも納得です。

 

尾鰭は長く、中央の鰭条が特に長く延伸しています。

もしもこのソコアマダイが浅い海の魚であれば人気の飼育魚にもなったでしょう。

 

鰓は赤く鮮度は良さげ。

深海魚は鮮度の落ちが早く、内臓もすぐに溶け出してしまいます。

 

唇の太い黒い模様もこのソコアマダイの特徴。

ソコアマダイモドキはこの模様は細いです。

 

今回のソコアマダイは宮崎県産。605グラム。購入は吉池さんです。

価格はキロあたり￥2000と、深海魚の中ではややお高め。

それではこのソコアマダイを美味しく頂きましょう！

 

 

ソコアマダイの料理

ソコアマダイの握り

今回は皮付きでそのまま頂いてみます。

 

最初はコリコリとした食感でアクセントとしては良いかなと思いましたが、次第に皮だけが残ってしまいました。

これは皮なしのが良かったかな。少し嫌な予感はしましたがやはり硬い。身が柔らかい分、より皮の硬さが目立ってしまいます。皮を使うのであれば湯引きでも硬さは変わらないので焼き霜。炙って使った方が良さそうです。

旨味は薄く、やや水っぽい身は大味に感じます。昆布で締めてみるか、脱水をかければより美味しくなりそうです。

 

ソコアマダイの塩焼き

続いては塩焼き。

 

こちらは大成功。

強めの塩をして焼いたものをすだちを搾って頂きます。

 

ほくほくの身は濃い旨味を含んでおり、なんとも絶品です。

 

プリプリの大きな身というよりは、細かくほぐれる優しい口当たり。ご飯とガツガツいきたいというよりは、ちびちびかじりながらお酒頂きたい、心地のいい口当たりです。味わいは間違いなく上品な高級魚クラス。

正直もう少し値段が付いてもいいように思えますが、知名度の低さと漁獲の少なさから比較的安めなのでしょう。

鱗が弱く、剥がれ易いのでアマダイのような鱗を残したままの松かさ揚げには向かないでしょう。オススメは昆布締めと塩焼き。身の質感けら煮付けにするとボソついてしまいそうです。また鰭や骨は揚げて煎餅にも活用出来ますが、今回は標本にするため使わず。また入手した時には試してみたいと思います！

 

 

ソコアマダイの評価

価格　　　・☆☆☆☆

コスパ　　・☆☆☆☆

珍しさ　　・☆☆☆☆

味わい　　・☆☆☆☆

 

価格はそこそこします。

大体あまり見かけない珍しい魚は値段が付きにくいのですが、そういった魚の中でもやや高め。

しかし(分類上違うが)本家アマダイに比べると安いです。

 

コスパは残さず食べ尽くす事が出来るでしょう。

溶けやすいものの、内臓自体は少ないので捨てる部分が本当に少ないです。

頭も細かくカットして唐揚げなどに出来るでしょう。

 

珍しさはそれなりに珍しいです。

あまり見かける事は出来ませんが、変わった魚を好むお店では稀に並ぶかといった程度。

 

味わいは上々。また扱いやすく、身質から焼き物ととても相性が良さそうです。

 

今回は珍しい深海魚、ソコアマダイという魚を食べてみました。

まだまだ深海にはあまり知られていない美味しいお魚がたくさんいます。

近年話題になりつつある深海魚。

これからもそんなメジャーでない魚の美味しさを発信していければと思います！

 

 

※本記事は、サテライトライターさんの記事になります。