珍魚ゴイシウマヅラハギ食べてみた!

2021年4月6日

こんにちは!夢海です🐟️

今回はちょっと派手な柄のカワハギの仲間のご紹介です!

 

 

碁石模様のウマヅラハギ

今回の主役です。

ババーン!!

色合いはカワハギ、見た目はウマヅラハギにそっくりですよね?しかしこちらはゴイシウマヅラハギという種類。

フグ目カワハギ科ウマヅラハギ属ゴイシウマヅラハギという分類になります。

 

大きく見ればフグの仲間、カワハギの仲間ではあるけど詳しく見ればウマヅラハギに近い仲間といったところです。

今回のこのゴイシウマヅラハギも毎度お世話になっている長崎県の印束商店さんより送って頂きました。

 

ウマヅラハギよりも深場にいることが多く、滅多に見ることの出来ない大変貴重な種類になります。

大きさは600グラムほどと、ウマヅラハギの中でもかなり大型。身に厚みもあり味わいに期待出来ます。

 

 

これをすれば簡単!カワハギ類の捌き方と食べてほしい部位

それでは捌いていきます。

その前に気になったものがあったので…

 

とても分かりにくい写真ですが、口に釣り針が付いています。釣りで捕獲された証ですね。釣り漁獲は1尾1尾手作業で釣り上げるため、外傷が少なく丁寧な扱いを受けている事が多いです。

最も値段に差が出るのはタチウオやアジなど。

 

網でごそっと獲ると魚や網でスレて皮が弱い魚種はボロボロになってしまいます。ところが釣りだと、魚や網と擦れる事がないのでキラキラの状態で捕獲がし易く、獲れる量に限りがあるので〆たりと処置もしっかりしているものが多いです。

 

このゴイシウマヅラハギは深場に多いので釣りでの捕獲が殆どになるかと思いますが、貴重な魚をいい状態で入手する事が出来、漁師さんと印束商店さんに感謝です。

 

今回、この珍しい魚を食べるのはもちろん、全身骨格を作り残して行きたいと思うので、頭を落とさずに下処理したいと思います。

首もとに刃を入れてお腹に伸びる骨に沿わせて腹側へ進ませます。その後は皮に切れ込みを入れて肉を剥がせば片面を卸せます。

 

まるで解剖図のようですね。お腹からすこしはみ出ていたものは卵巣でした。

背骨と内臓の間にある白い膜の部分、これが浮き袋になります。深場からやってきたのでパンパンに膨れ上がっていました。これに押され卵巣が出てきたのでしょう。

もう片面も卸して肝もしっかり回収。

 

卵巣と肝が同時に発達しているものはあまり見たことがない気がします。肝かと期待したものが卵や白子でガッカリしたり、逆に白子や卵だと思って期待していなかったものが肝で嬉しくなったりと、ウマヅラハギやカワハギはどちらかに偏っているイメージです。

 

三枚に卸したものの皮を引いて昆布締めにしましょう!

カワハギ類には外側の厚い皮と、その下に薄皮が入っています。皮を剥いでから包丁で三枚に卸すやり方は包丁を傷めずに捌くことが出来ますが、お刺身用にする場合は薄皮を後で引く必要があります。

 

薄皮を引きサク取りしたゴイシウマヅラハギを水に戻した昆布に並べて薄く塩をします。

 

このまま上からも昆布で包み一晩~1日冷蔵庫で寝かせれば完成!

これを薄く切って盛り付ければお刺身の完成!

 

続いては皮ポン酢を作ります。

先ほど皮を引いた時に出てきた薄皮、こちらもバッチリ食べられます。

※生食では口に残ってしまうので除去しています。他に煮付けや唐揚げでは薄皮は取らなくても大丈夫です。

 

軽く塩茹でをして水気を落としてから刻み、紅葉卸とネギと合わせてポン酢をかければ完成!

まさか、今まで捨てていた薄皮が…!!なんて思った方ももしかしたらいるかも知れません。

こんなにお手軽に一品おかずが増えるのです。

 

 

ウマヅラハギに負けない美味さ!

ゴイシウマヅラハギの昆布締め

昆布締めを薄くスライスして盛り付けます。

すだちの果汁を絞るもよし、醤油で食べても、そのままでも美味しく頂けます。

 

わさびではなく紅葉卸で頂きます!

 

味わいは、というよりやはりこれもカワハギやウマヅラハギ同様食感を楽しむ魚です。

昆布の旨味が染みてコクが深い味わいですが、魚そのものの味はそこまで強くありません。

 

カワハギ類の美味さはやはり食感。薄くスライスしてもプリプリとしていて食べ応えがあります。

〆たてをすぐ頂くとより弾力があり、好きな方も多いのではないでしょうか。

 

ゴイシウマヅラハギの皮ポン酢

薄皮をボイルしてネギとお好みで紅葉卸などを添えるだけの超絶簡単でつまみとしても優秀な一品です。

ポン酢をかけて完成!頂きます。

 

皮のプルンっとする食感がうまい!!

皮を引く時の端の身が微かに付いている部分は身の食感が加わり大変美味です。そしてネギとポン酢であっさりと、紅葉卸のピリリとした刺激もアクセントとなり日本酒なんかによく合います。

皆さんも薄皮、是非活用してみて下さいね!

 

他にはパリッと焼いてみたり、塩胡椒で味付けをして唐揚げでもおいしいです!

 

ゴイシウマヅラハギの天ぷら

最後にはこちらです!

印束商店さんで取り寄せた魚を使って天ぷらの盛り合わせ!

左のものがゴイシウマヅラハギになります。

 

天つゆで頂きます!

 

お、美味しい!!

今までカワハギの仲間はあまり天ぷらにして来ませんでしたが、これは間違いなくうまい。

身が締まり食感がいいです。プリッとはじけてホクホクとほぐれていきます。お塩で食べでもよかったかな、なんて少し後悔。

 

関西では惣菜でフグの天ぷらがスーパーによく売られていますが、まさにそのフグの天ぷらを思い出す味わいでした。

大型で厚みのあるいいゴイシウマヅラハギでした。

 

 

ゴイシウマヅラハギの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格はそれなりに。産地から直接取り寄せているので、比較的安価ではありましたが流通するとなるとそれなりにしそうです。そしてカワハギの仲間は頭が比較的大きい為、コスパも良いとは言い難いです。

 

頭もプリップリの肉がたっぷりあるので煮付けや唐揚げにすると☆4つくらいかな。

今回は標本優先と言うことで、唐揚げにはしませんでした。

 

なかなか見られる事の出来ないゴイシウマヅラハギですが、味わいは非常にいいので見かけたら買いですよ!

それではまたお会いしましょう!

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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