うまい琵琶湖の小魚、びわひがい
こんにちは!夢海です🐟️
これは間もなく年末かと言った2022年の暮れの話。
これは誰にも共感されないが、魚を食べるにあたってブームというかリズムがあり、決まって美味しい大衆魚などを一定期間食べたあと、変わったものが食べたくなります。
そして面白い面白いと一通り食べて落ち着くと今度はアジやらカツオやらタイやら食べたくなるというループ。
ちょうど切り替わりの時期で
面白いものを一通り食べて落ち着き、さて何かうまいものはないかと探し回っていた時期に入った頃。
「思えばこの魚はどちらなのだろう。」
だなんてふと降りかかった疑問に頭を傾げながらも、1トレー(写真に写ってるもの全て)で¥1000といった破格っぷりから購入に至るまではそう悩みませんでした。
目次
ビワヒガイの特徴
ということで今回の魚はビワヒガイという淡水魚。
あまり食材として出回るものではありませんが、この魚の旨さを知る方は水産業によっぽど関心がある方だと思われます。
さて、この魚を知らずとも、淡水魚、そしてビワと名前に付くのであれば、察しのいい方であれば琵琶湖産だと推測できてしまうのではないでしょうか。
大きくとも15cm足らずといった、一般には小魚としてひと括りにされてしまいそうな魚。
小降りのものはそのまま、12、3cmを越えるような大きめのものは開いて背骨を取り除いたほうがおいしく食べられるだろう。と考え、大きいとこから選って仕込んでゆく。
ちなみにこのヒガイ、漢字では魚へんに皇で「鰉」と書き、これは明治天皇が琵琶湖を訪れた際に献上され、大変気に入ったというエピソードからこの漢字を用いられるようになりました。
ビワヒガイの料理
びわひがい天握り
まずは揚げたての天ぷらを握りにしてみました。
味付けは塩をひとつまみ。これで十分でしょう。
小骨を抜き取る丁寧な仕事をした分はうまさとして降りかかり、しっかりと還元されます。
内臓を抜いてしまっている為、川の小魚で堪能したいほろ苦さは味わえないものの、鼻をかすめていくスッキリとした白身の旨味が感じられ、この魚の純粋な身の美味さを堪能出来ます。
キスのような、皮目に旨味があり筋肉の節々を脂でコーティングされているのかほんのり齧るだけでほぐれていきます。
びわひがいの素焼き
塩で洗ったビワヒガイの水気をしっかりと切り、焦げないようじっくりと中まで火を通します。
6月に仕込んでおいた実山椒を適当に散りばめると、ピリリと花火のような刺激のあと、爽やかな香りが広がります。
また、ホクホクと甘味がある卵が旨く、これと隣り合わせになっているビターな肝のコクが混ざり、淡白で美味い白身を色づけます。
びわひがいフライ
ザッとウロコを落とし水洗い。
内臓が暴発しないようクシで穴をあけ、タップリの衣で揚げます。
この揚げたてのビワヒガイをタルタルにディップし
ザクザクと食感を楽しみながら頬張ります。
内臓のほろ苦さと、子持ちの個体は卵が大変美味しく、結果として酒もろくに飲まないままつまみは終了してしまいました。
小ししゃもとはまた異なり、海産魚のようなすっきりした味わいはなく川魚の濁った旨味、言い換えれば淡水臭さがたまりません。
甘露煮にもしてやろうとか思っていたがあまりにも美味いため焼きとフライを増産していた所で終了。
また見かけたら買ってみよう。
ビワヒガイの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ・☆☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・同じく琵琶湖原産のホンモロコなどに比べると体感的にやや安い。それでもキロうん千円はするので、安い魚ではない。
コスパ
・基本まるまる使うため、廃棄が出ずコスパがよい。
珍しさ
・一般的に見かけるものではないが、琵琶湖の湖魚の知名度が上がりつつある昨今、みる機会の増える魚になるんじゃないかと勝手ながら予測。
味
・小さいものだが、と言うよりも“小さなものだからこそ“なのか、味があり大変美味い。焼いた魚が好きという方は一度ご賞味あれ。内臓や骨を取り除いた揚げ物はシンプルで淡白なすっきりした旨味。一度で二度と美味しいというのはこういうものなのかも知れない。
川の小魚というと、一般的には養殖の稚アユくらいしか流通しないのが面白みに欠けてしまいます。
そんな中での今回のエンカウント。
それはもう買ってしまうに決まっています。
今この時代に生きる若者で、川魚の旨味を理解できる方はどれほどいるのだろう。
琵琶湖の魚もどんどん盛り上がってくれたら嬉しいですね。
そんなわけで今回はこのあたりで。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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