髭を剃る?謎の魚ヒゲソリダイ食べてみた
すっかり寒くなり朝晩起きるのが辛いです。
こんにちは、夢海です!🐟️
さてさて、今回は旬と呼ぶには少し遅くなってしまった魚のご紹介です!
目次
ヒゲソリダイの特徴
今回の魚はヒゲソリダイという種類。
近年、魚屋や市場でもよく目にするようになりました。
至って普通な見た目。これがまとまって漁獲され味が良いことから市場の寿司屋にもネタとして並ぶほど、需要の高い白身魚。
イサキ科の魚で、秋から春先が旬とされています。
日本海側では、秋の茅(ススキなど)を刈る時期によく獲れる事からカヤカリと呼ばれています。
年中味は劣らない印象ですが、涼しくなりはじめると身に厚みが出てきてなんとも美味そうに成長します。
今回も仕入先は豊洲市場内の仲卸さん。
活魚を締めたばかりの身が硬直前の新しいものを選びました。
キロ当たり¥1200。650グラムほどで、値段にすると¥800前後と物のクオリティを考えるとかなりお得。
ヒゲソリダイの由来は髭を剃った跡のようなものが口周りに見られる為。
写真だと分かりづらい…
ズーム!
…うーん、よく分からん。
これでどうだっ!
なんとなーく粗く髭を剃った時のようなボツボツの見た目をしている様子が伝わるでしょうか。
"ヒゲソリ"と付きますが、
剃った=髭のようなものがない
訳ではなく、小さな突起が密集してそう見えているだけであり、髭が剃られツルッとしている訳ではないのです。
実際は小さな髭状の突起が集まっているので全然剃ってなんかいないんですね。(剃り跡と考えれば違いますが…)
髭を剃った魚がいればヒゲダイというものもいる訳で、こちらの魚は見て分かるほどのちょび髭さん。
見た目も黒く、少しダンディーな魚です。
このヒゲダイもまたイサキ科の魚。味わいはとても似ていますが、ヒゲソリダイに比べ流通量が少なく、また大型になる為高値が付くこともあります。
さて、ヒゲソリダイに話を戻します。
背鰭は黄色く、見た目も旬の秋に相応しいような色合いです
活魚なので尾鰭がやや欠損しています。
そしてこのヒゲソリダイ、角度によってピンク~紫色の光沢が見られとてもカッコいい魚なんです。
一見地味ですが、見れば見るほど格好いい魚です。
ヒゲソリダイの卸し方
身を卸していきます。
やや濁った白身で脂がある事が伺えます。
まだ身が活きているので柔らかいです。
これを切りつけて刺身や寿司に。
もう半分は鱗を取り骨ごと使っていきます。
ヒゲソリダイの料理
ヒゲソリダイの刺身
まずはお刺身から。
肝も入っていたので添えてあります。
締まっていない身はふんわりとした弾力で反発して来てます。
皮目はコリッと食感。新鮮なのでほんのり香る程度の脂の甘味もまた良いですね。
上質な脂の持ち主で、さらさらとした舌触りがとても美味です。
ヒゲソリダイの天ぷら
刺身の端材を厚めにカットしてカラッと揚げます。
塩を振りかけてシンプルに頂きます。
ふわっと軽い口当たりでひょいと食べられます。
なかなか食べられる機会はないと思います。お店でも出しているところはないでしょう。とても贅沢な経験です。
ヒゲソリダイの塩焼き
続いては塩焼きを頂きます。
骨を残した半身を使いました。
イサキ科ということで塩焼きが絶品。
皮目の風味が豊かです。脂もあるため、パリッと食感の皮と身はふんわりとしていてとても美味です。
ヒゲソリダイの塩焼きは外せないメニューですね
ヒゲソリダイの握り
最後は握り。
ひとつは肝のせで頂きます。
しっとり柔らかい身は握りやすく、また食べても美味い。
皮目のコリッとした食感をたのしみながらふわふわの身の甘味を堪能するのがこの握りの醍醐味です。
肝のせは濃厚さは薄いものの、甘い身に磯の風味がふわっと広がりコクを出してくれます。
今回の個体は小さめでしたが、より大型のものを選べば肝もしっかりと入っていると思います。
そして内蔵も溶けてしまう事のある魚なので出来れば活魚を選ぶことが望ましいです。
ヒゲソリダイの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ・☆☆☆☆
珍しさ ・・・☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・比較的安め。しかし味がいいため今後は高騰していくと思われる。
コスパ
・コスパよし。歩留まり率が高い魚。
珍しさ
・九州~日本海側にかけて秋口に探せば比較的見つけやすい。流通量も増えている。
味
・無難に美味い白身ネタ。今回紹介しなかったが、蒸しものにも適している。
以上ヒゲソリダイの評価です。
味の割に価格も安めのものが多く扱いやすい魚です。
料理の幅も広いために楽しみ方もそれぞれ。フレンチなど洋食でも美味いです。
肌寒くなってきた頃に見かけたら是非試して欲しい魚です。
本記事は、サテライトライターさんの記事になります。
サテライトライター:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします!
Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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