石を持つ?イシガレイを食べてみた!

こんにちは!夢海です🐟️

今回はお買い得なカレイを見かけたので買ってきました!

 

イシガレイの特徴

今回紹介するのはイシガレイ。あまりメジャーな種類ではないですが、比較的見かける種類です。

 

今回はかなりの大型個体。

北海道産の目方は1972グラム、52cmと大型魚クラスです。

これでもなんと¥1600!キロ¥1000を下回ります。

 

カレイというとヒラメに比べて口が小さく可愛らしい印象ですが、大型になるとさすがに厳つい顔つきになります。

 

カレイの仲間は砂中の小動物などを吸い込むようにして食べる為、下に向くようになっています。

 

イシガレイの由来は"石"のような鱗を持つことから。

ニベ科のシログチなどもイシモチという別名を持ちますが、このイシガレイが獲れる地域ではこちらがイシモチと呼ばれています。

 

腹鰭は小さく、殆どのカレイ・ヒラメは同じような特徴を持ちます。

 

ひっくり返すと純白な綺麗な見た目をしています。

今回は締めた跡が見受けられないので恐らく野締めでしょう。

出来ればカレイ類は締めもの、活魚が好ましいです。

 

しかし個体としては素晴らしいほどのクオリティ。

厚みがあり食べ応えはありそうです。

 

 

イシガレイの調理

使い方に合わせてカットしていきます。

尾鰭の付け根は煮付けにするため予め落としておきます。

 

胴体を5枚に開いてその他可食部をきれいに洗えば解体終了。

捨てるところは内臓、エラのみで余さず食べ尽くします。

 

イシガレイは昔熟成に失敗して(元の個体が悪かった可能性も)水っぽくなってしまった事があり、有る意味トラウマで長らく食べていませんでした。

今回は売り場でも一際目立ち、またリベンジという意味も込めて買ってきました。

 

そんな中驚いたのがエンガワ。

 

柵取りして皮を引きます。

 

 

なんだこれ!?

 

脂がすごく、皮がするする滑っていきます。

真っ白な身でこれは間違いなく大当たり。

丁寧に処理をして生で頂きます。

 

カレイは惣菜的な料理でもよく合います。

 

塩胡椒をふり、唐揚げにします。

 

これをもうひと手間かけて一品完成!

 

煮付けもいい感じです。

 

 

イシガレイの料理

イシガレイの煮付け

まずはカレイの定番、煮付けから!

 

身がしっかり詰まっています。

 

ふわふわな白い身で食欲がそそります。

ふんわりとした身からは旨味が感じられます。

身離れもよく、骨も複雑に入っていない部位を使った為とても食べやすいです。

特にエンガワ部分の甘味が強く、煮汁にもこの脂が溢れ出していて非常に美味い!

 

立派な肝と卵も忘れてはいけません。

 

ひじょ~~~にクリーミーで濃厚な味わい。

カレイ類や北の魚はアニサキスを持っている事が多い為、今回は生食はしませんでしたが鮮度が良ければ生でも絶対美味い!

 

卵の粒がふわっと広がりほぐれていきます。

たらこのようにきめ細かく、おにぎりの具材にも使えそう。

煮汁をたっぷり吸い込み、臭みも消されていて非常にうまいです。

 

イシガレイ刺身

続いてはお刺身。

身とエンガワをそれぞれ用意。

 

まずは身から。

カレイは淡白で硬めのコリッとした食感のものが多いのですが、このイシガレイはふわっと柔らかい。

活〆のマダイのような、包容力のあるもっちりした弾力がとても美味しいです。

以前食べた水っぽい個体とは大違い。ここまで身がしっかりしている魚なのか、と驚きました。

 

一方エンガワは、すだちを搾り柑橘の酸味を足して楽しみます。

エンガワというと、コリっとした食感で非常に強い脂があるイメージですが、生のものは食感がより活きています。

寿司屋で並ぶ冷凍のエンガワは食感はあれどもすぐに萎れてしまうような印象として、生のものは噛んでも噛んでもこりこりの感触が残ります。

ヒラメよりも取れる量が多いようにも思えます。

 

 

イシガレイの握り

続いては握りを頂きましょう!

左がエンガワ、右は身になります。

 

まずは身から。

ほんのり甘い脂が香り、やはりふわもちな食感で真鯛に類似します。

天然ものなので鯛に似ているとはいえ、養殖した魚の脂の香りはなくスッキリした味わいです。

白身の中でもかなりの上ネタ。高級店に並んでいても不思議ではありません。

 

続いてはエンガワ。

身も上質でしたがこれが一番美味かった。

香りが広がるのと噛みやすくする為に切れ込みを入れてみました。

見た目はバッチシ。これが味も良く最高です。

 

先ほどの刺身に使ったエンガワとは違う、脂のあるところを使いました。

白身とは思えない香りの強い脂で、大トロに匹敵するんじゃないかといった具合。香り方も大トロに似ています。

 

 

イシガレイの鰭煎餅

余すことなく使い切る、という事でこちらは鰭煎餅。

 

丁寧に二度揚げしてあげる事により、骨までしつかり食べられます。

手で摘まんでチップスのようにバリバリ食べるのが美味しい食べ方。

 

高級な味わいの握りとは違い、こちらは庶民的。

おつまみにもおかずにもと、とにかく万能な立ち振る舞いが出来る一品。

今回は醤油で軽く味付けをした醤油味。塩をまぶした塩味でも美味しいので、お好みの方で試してみて下さい!

 

イシガレイの甘酢あんかけ

唐揚げにさらにひと手間加えて、炒めた野菜とあわせて甘酢あんに絡めて仕上げました。

 

野菜はお好みや季節に合わせて変えてもよし。

 

カレイの唐揚げは柔らかく、細かい繊維が解けていく食感です。

甘辛いあんとよく絡めてご飯にのせて食べてみれば最後、食べきるまで箸がノンストップになります。

炒めものは暑い夏に食べたいところ。イシガレイの旬もまた夏なので、贅沢に大ぶりの切り身にしてあんかけにしても良いでしょう。

 

イシガレイの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・ピンきり。今回同様に野締めの場合は非常に安価。今回よりも安い場合も。一方で〆たもの、活魚になるにつれて値段は倍以上になる。

 

コスパ

カレイ・ヒラメ類は純粋な身だけではなく鰭は煎餅にも出来たりと、可食部が多く良好。

それでいて安いので1尾何か仕入れて調理してみたいという方にオススメです。

 

珍しさ

・イシガレイは一般的な種。旬である夏場にはよく見かける。

 

・刺身は美味く、加熱しても美味しい。

過去に身が水っぽい個体に当たったが、大型の個体で稀に見られるという。野締めと言うことが由来かと思う。

 

今回は石を持つカレイ、イシガレイをご紹介しました。

カレイは高いもの(夏場のマコガレイ)もいれば、実は手軽な価格で買える種類もいます。

主に小型のものや野締めのものはこれに該当します。

〆たものをオススメしたいところではありますが、今回の個体のように野締めでもいいものはいるので一概には言えません。

 

今回もまた経験値となり、勉強になりました。

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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