ネコザメ食べたら衝撃的な味わいだった…
こんにちは!夢海です。
今回は水族館で大人気!ネコザメを食べて味わいを徹底解説していきます。
目次
ネコザメの特徴
今回のネコザメは豊洲市場で購入させて頂きました。
これまで豊洲では鮮魚でサメを扱っている所を見たことがありませんでした。
しかし!今回のネコザメはなんと活魚。水槽で活かしてありました。それを締めて頂き、我が家へ。神経抜きもして下さり、その日の夜に調理してもまだ身が硬直せず活きていました。
今回は2個体購入。(この翌日にもう1匹追加購入しました)
どちらも500前後で、一回り大きい雌は524グラム、40cm。雄の方は421グラム、37cmでした。
産地は神奈川県佐島。キロあたり¥1000と活魚では破格。
ちょうど扱いやすい手頃なサイズです。
過去にお店で刺身で頂いた事はありますが捌くのは今回が初めて。
中には1メートルを超える大物も現れる種類ですので、今回いいサイズが手に入り大変満足。
締め方は首元の脊髄を切ってそこからワイヤを通し神経を抜いて頂きました。
自宅に持ち帰ってから血抜きもしっかり施し捌きます。
ネコザメはサメの中でもゴツゴツとした硬い鮫肌をしています。
実はネコザメ、他のサメに捕食されてしまうこともしばしば…。
身を守る為に背鰭には鋭い棘があり、硬い肌と合わせ防御力が高いサメです。
写真でも分かるほどゴツゴツザラザラしています。
臀鰭はかなり大きいですね。
尾鰭はこんな形。
尻尾の形がなんだかかわいいのも人気の特徴でしょうか。
ネコザメは別名サザエワリとも呼ばれ、サザエをも割ってしまうほどの頑丈な歯の持ち主。
他のサメのように鋭く尖っているような歯ではなく、細かな歯が密集して非常に硬くなっています。
上顎。
日本(和名)ではネコですが、これは目の上の出っ張りが猫の耳に見える様子から。
一方英語ではこの出っ張りを牛の角に見立ててブルヘッドシャークと呼ばれています。
同じ特徴を見て違うものを連想する。和名の由来を知った上で英名を調べると面白いものです。
ネコザメの捌き方・調理
それでは捌いていきます。
といっても諸々自主規制。内蔵はサメにしては綺麗な肝が特徴。胃袋は厚く他のサメに比べて頑丈なイメージ。
そしてこれが胆嚢。いわゆるニガ玉です。これも硬く、少し触った程度では破れません。
以前のカエルカンコウを思い出します。
三枚に卸すとこんな感じ。
標本にするときに楽なよう腹鰭のあたりは付けたまま捌いたので不格好で申し訳ない。
身は透き通る見事な白身。
一見白いので脂もあるのかな?なんて期待してしまいます。
ザラザラな皮をしているので包丁の消耗が激しかったです。
買ったばかりと言うこともあり、ひぃひぃ言いながらなんとか捌けました。
皮を引くとこんな感じ。
普通にうまそう。なんだかナマズに似ている…??
こんな見た目をしていたら迷わず刺身にしたくなりますよね。
後々後悔する事も知らずに…。
ネコザメの料理
ネコザメの姿造り
大きい雌の方を使いました。
血合いが綺麗でどこか真鯛のような色合い。
切りつけると身が反り返るほど活きていました。
さてさて、気になるお味は…
コリッという食感で臭みがなく限りなく淡白。
そして段々と雰囲気が変わり…
「苦くない??」
慌ててGoogle先生で 「ネコザメ 苦い」
と検索。
するといくつかブログ記事が出てきて苦いという感想が並んでいます。
個体差によるだとか、加熱しても残るだとか意見は様々。
真相は不明ですがどうも今回はハズレを引いたようです。
イメージはコリコリのコチだとかの刺身から旨味を抜いて、変わりにゴーヤの苦味だけを足した感じ。
本当にこのまんまで、非常に的確な表現だと思います。
なんとか食べきりました。
もういいかな。なんて思う半面、苦みのない個体なんかいるんだろうかという追求心が沸き立ち、これからも試食を繰り返して行きたいと思いました。
ネコザメフライ
続いてはフライで!
駄菓子屋にある某お菓子みたいな見た目に仕上がりました。
可食部が小さいので仕方ないところではあります。
さてさて、味の方は…
苦味は抑えられたものの、少し風味は残ります。
身はサメにしては柔らかすぎず、プリッとした食感が感じられます。
質はいいが味はやはりイマイチでした。
ネコザメの天ぷら
今回はこれで使い切り。
頭でっかちで体は細長く、小さい個体だった為やはり可食部は少ないです。
今回はゆず皮をすったものと塩を合わせてゆず塩で頂きました。
まぁ~なんとも苦い!
公平に判断したい、と言うことでフライで使った個体と同じものをチョイス。素材そのもののポテンシャルとしては大差なく、完全に調理法で違いが現れました。
食感はフライよりも柔らかく仕上がりました。
ネコザメの評価
価格 ・・・・☆
コスパ ・・・☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・・・・☆
価格
・非常に安いものとして考えて良いでしょう。産地では稀に入荷しているイメージ。
コスパ
・(食べられないわけではありませんが)頭が大きく、純粋な身としては小さめ。
珍しさ
・観賞魚としては人気ですが、食べるとなると少し手に入りにくいでしょう。
味
・お世辞でも美味いとは言えません。
・やや硬めの身質は良いものですが、エグ味が強すぎて台無し。
久しぶりに味わい最低評価の魚に出会いました。
身のコリコリ感は好きだけど、苦い刺身なんて食べたいとは思えません。
過去に食べたときは血合いの大きい大型の個体だったので血(鉄分)の味が濃い魚だと思いましたが、苦味由来だったようです。
個体差があるという風には聞きましたが、真相は果たして…。
同じ産地の同じくらいの大きさだったので、生息環境や餌などに原因があるかも知れませんね。
また見かけたら積極的に食べてみようと思います。
本記事は、サテライトライターさんの記事になります。
サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします!
Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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