高級魚メイチダイを食べ尽くす【初夏が旬!】

皆さんこんにちは!夢海です🐟️

今回は少し遅れてしまいましたが、初夏に美味しい高級魚のご紹介です!

 

メイチダイの特徴

今回紹介するのはメイチダイというお魚。

関東ではあまり馴染みのない魚ですが、白身魚王国の西の方へ行けば知る人ぞ知る高級魚です。

近年ではその味の与謝から東京へも流通するようになり、主な山地は九州→四国→東海の順で見かけます。

 

上品な白身の為、活魚として流通することも多く、水産業界で大切に扱われている存在です。

タイと付くけどタイの仲間(タイ科)ではなくフエフキダイ科のお魚です。

 

今回のメイチダイは築地で仕入れました。

キロあたり¥2600と、聞く人によっては高いともとれるお値段。個人的には平均くらいかなと思います。

産地は鹿児島は知覧のもの。締めた個体で腹が膨れ、内蔵脂肪があるだろうといった個体を選び抜きました。

 

見た目はうす茶色のような黄土色のような、言葉で表すには何色とハッキリ言い切れないような、なんとも地味な見た目をしています。

しかし後ほど紹介しますが実は美しい魚なんです。

 

メイチダイの"メイチ"とは目を通る模様が1の字に見える事から目一鯛。単純な名前が多い魚ですが、自分が名付けるとしたらきっと気がつかない特徴なのでセンスのある名前だと感心します。

また、聞いた話によると目が一番美味いからメイチダイという説も。

身が最高級クラスに美味しい魚なので、「目より身のが美味いだろう。」なんて思いながらも頭の片隅に記憶しています。

 

黄色のような茶色のような~とお話しましたが、光を当てて斜めに見てみると…

 

まるで虹色のように輝きます。

この手の魚はあまり反射しないような種が多いのですが、丁寧に扱われたメイチダイは薄ピンクや水色といった鮮やかな色を反射させます。

 

各鰭は主に黄色いです。

 

単純なような体色にみえて複雑な模様、色が混じり合った面白い見た目をしています。

 

 

 

メイチダイの捌き方・調理

今回は素材の味を楽しめる生食から上品さを活かした天ぷらなどで食べてみましょう!

 

鱗を落として内蔵を取り出します。

 

目利きした甲斐がありました。内蔵脂肪がつまっており、身の期待値が上がります。

 

今回は姿で盛るので腹骨は外さず、身だけを掬い取るように3枚に開きます。

 

メイチダイは真っ白な身が特徴で、脂がのりしっとりとした身質です。

 

捌いたらネタケースで寝かせて臭みを含んだ余計な水分をしっかり抜きます。

 

奥からトクビレ、メイチダイ、スズキになります。

トクビレもスズキも脂はありますが、それに比べても身の白さが目立ちます。

 

これを切りつけて盛ればお刺身は完成!残りの半身は皮付きで切り身にして加熱用にします。

それでは食べていきましょう!

 

 

メイチダイの料理

メイチダイの姿造り

つまが手に入らなかったので、胡瓜、レモンで爽やかに初夏らしさを演出します。

 

身は半透明でとても美しいです。

 

レモンを軽く塗りわさび醤油で頂きます。

 

今回使ったのは片身の背中側の雄節。

 

2日ほど寝かせた身はしっとり柔らかく、そして脂の甘味が感じられます。

とろける!と言うほどでもありませんが、軽く咀嚼してやると馴染んで消えていく、そんなお刺身です。

高級魚と呼ばれる魚は数多いですが、その中でも似ているものの少ない、特色のある刺身です。旨味の詰まった魚というよりも脂の甘味が全面に出てくる印象で、とにかく甘い。

 

残りもあっという間に食べてしまいました。

背中の身でこの甘味、腹の方はどうでしょう。

 

メイチダイの握り

こちらは刺身の残り、腹側の雌節で握りました。

熟成期間は3日間。まだまだ日持ちはしますが、十分に美味い頃合いと言ってもいいでしょう。

こちらもわさび醤油で頂きます。

 

正直食べた感想としては刺身よりもこちらの握りばかりを思い出してしまいます。

それほど印象強く美味い握りでした。

やはり甘味は腹の方が強くシャリとの馴染みもいいため気がつくととろけて無くなります。

 

酢飯の味付けや握り方もまだまだ未熟なので、どうしてもお店で食べるものには劣りますが、そんな個人で握ったものの中では断トツです。

寿司の食べる順番も人それぞれの好みはありますが、私は甲殻類の握りの次に食べたいネタです。

エビやカニの濃い旨味にも負けないそんな存在感の強い白身ネタでした。

 

メイチダイ幽庵焼き

こちらは醤油をベースにすだちで香り付けしました。

皮目を焦げないように気をつけて焼きましょう。※焦がしました

 

漬け込みは一晩~1日がベスト。焼くときには汁を軽く流して焦げ付きにくくします。

醤油の味付けとすだちの爽やかな柑橘の香りが食欲をそそります。

 

皮はパリッと、身はふっくらジューシーで、密度の濃い質感です。

焼き物によく合う身質をしており、やや淡白な身に醤油のアクセントが丁度よく染み渡ります。

 

メイチダイの煮付け

頭を半分に割り、カマ付きで煮てみました。

 

頬や頭肉、そしてプルプルコラーゲンの目玉と見かけ以上には身があります。

 

加熱したことで甘味に加え旨味も出てきて、身の中に含まれている水分と煮汁が上手いこと変換されしっとり食感でぎゅ~っと旨味が感じられます。

身離れがよく骨も単純な為食べやすさも○

これは味噌よりもやはり醤油で生姜を効かせると一番美味しく仕上がるんじゃないかなと思います。

 

煮魚は得意料理の一つなので今回もおいしく仕上がりました!

 

メイチダイの天ぷら

ラストは天ぷら!

カラッッッと揚げたてに塩を振りかけてそのまま口へin

 

こちらは魚らしい旨味で、白身としては淡白過ぎず食べ応えがあります。

やや物足りない淡白さは塩がコクを出してくれる事で補い、完成度の高い天ぷらに仕上がりました。

歯切れがいい質感で口当たりも軽いです。

 

天ぷらは蒸し料理といいますが、やや厚切りにして中は余熱で火を入れる事で素材の味がより楽しめます。

やや単調な味ではあるものの、上品な素材というものは小細工がない方が受け入れやすいと思います。

 

 

メイチダイの評価

 

価格   ・☆☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ☆☆☆☆☆

 

価格

・高級魚というだけありやはり高め。

・西の産地が多く、活魚→活〆→野締めの順で高価。しかし選ぶのであれば活魚がよい。

 

コスパ

・骨からも美味いダシが出るので捨てるところが少ないです。

・頭の肉も美味いので調理に活用しないと勿体ない!

 

珍しさ

・近年では都内スーパー、市場、鮮魚店など、旬の夏には比較的多く見られる。

 

美味しさ

・文句無しの☆5つ。

・どんな料理にも向き扱いやすい。

 

 

今回は高級魚、メイチダイを紹介しました。

高級魚の代名詞といっても良い、非常にバランスの取れた魚です。

まだ食べたことがない、という方もきっとリピートしたくなるんではないでしょうか。

いい寿司屋ではたまに見かけるので是非試してみて下さい。

関東近郊では神奈川の方で水揚げが多く、地魚を扱うお店であれば割と見かけます。

私がお世話になっているお店では、

 

小田原魚國様

https://twitter.com/odawarauokuni?t=rQnymXViI2roKlIkfv7UnQ&s=09

印束商店様

https://twitter.com/nagasakisakana?t=H_DY7Z0-dLFCEVjUcpln_Q&s=09

池上 ら京様

https://page.line.me/hbi0209x

どれも初夏の季節によく見かけます。

どれも入荷情報を発信しているとこなので、SNSなどで確認してお店に問い合わせてみると良いでしょう。

 

 

※本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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