美味しいのに知られていない、ヘダイの魅力を徹底解説!

こんにちは!夢海です🐟️

さてさて年も明け何を食べようかと市場をさまよっていた1月。

いたいた、いました。いつかはブログで皆さんに紹介したかったイチ押しの魚が輝きながらこちらを見ています。

 

「すみませーん。これ貰えますか。」

 

と言うことで半分衝動買いのような感覚で気がつくと手元にいたのはこの魚、

 

高級感のある銀色のギラギラと眩しい魚。

体系はお馴染みおめでたい魚のタイ。

この魚の名前はヘダイです。

 

 

ヘダイの特徴

さて、いつも読んで下さっている皆様に是非教えたかったイチ押しのこの魚!

 

「なーんだ、ヘダイか。」

「マダイの偽物でしょ??」

 

もし、もしもそんな事考えている方がいたらもう一度考え直してみて欲しい。

極上のヘダイはひと味もふた味も違うのだと…

 

今回購入したのは、私のこれまたイチ押しの産地である大分県は豊後水道。

愛海の恵み(あみのめぐみ)と呼ばれる人気のあるブランドです。

ブランド名はヘダイのみの様に、特定の魚種にだけ当てはめられるのではなく九州と四国に挟まれた豊後水道で漁獲された魚を丁寧に締めたものに付けられます。

 

この愛海の恵みというブランド、本当に魚を大切に扱っており1尾1尾丁寧に箱詰めされて出荷されます。

 

そのため鱗もびっちり。

何というか、ヘダイは名前で損をしている気がします。

例えばヘダイではなく「カガヤキダイ」「シロガネダイ」といった名前が付いていればどうでしょう。もしかするとマダイと同等に、もしくはそれ以上の存在になっていたのかも知れません。

 

マダイにも似た長い胸鰭。

 

棘があるので捌くときには特にこの臀鰭には気をつけましょう。

 

数本の黄金色の筋が体側を走ります。

 

見た目の特徴は本当に色違いのマダイそのもの。

クロダイよりも体系的にはヘダイの方が近いです。

 

それじゃ身の方はどうなのか、卸してみるとこんな感じ。

やや赤みの強い血合いに純白な身。

 

水分は真鯛よりやや多いものの、それでも水っぽくない程よい質感。

 

思い通りのいい個体です。

これを美味しく調理していきます💪

 

 

ヘダイの料理

ヘダイのお刺身

…ハッ!?

ごめんなさい、何やら美味しそうなものが写ってしまっていましたが気にせず…

 

はい!こちらがヘダイのお刺身。

 

半透明で実に綺麗な見た目をしています。

わさびをちょこんと付けてあげて

 

頂きます!

 

「これだよこれ。偽物扱いなんてかわいそうだ。」

 

噛まずに溶けてしまうほど柔らかい繊細な身で、ほんのりとした旨味が絶品です。

ヘダイは身のしっとり感が美味しいです。締めたてだとこれまた変わるのでしょうが何せ活魚では入荷してくれないもので。。

いつかは締めたてのものを食べてみたい魚です。

 

ヘダイのタイしゃぶ

薄めに切って盛り付け、あとは昆布ダシを引いた熱湯を用意すればお楽しみのはじまり。

夢中になりすぎてしまい、盛り付けしか写真に残っておりません!!()

 

加熱され白く濁る5秒でサッと湯から上げ、もみじおろしを溶いたポン酢へ直行。

冷め切ってしまう前に口へひょいと。

 

こ れ が う ま い ! !

 

何ともおっさんのような感想ですが、一応これでも20代前半。年相応に見えないとはよく言われたもんです。

 

しゃぶしゃぶする事によりキュッと締まり、トロみが生まれます。

ここにピリ辛サッパリポン酢の味が絡まると次々と湯を潜らせてしまうものであっという間に完食。

料理の腕が良いんじゃないか?なんて錯覚をしてしまいますが、これは間違いなく素材の持ち味の良さによるものです。

 

ヘダイの塩焼き

丸まらないように皮目に切れ込みを入れ、串打ちをして様子見しながら約7分。

旨味を含む水分が抜けきらずしっかりと火の通る頃合いを見計らって焼き上げれば完成!

 

本当は炭火でやりたいところですがないものは仕方ない!

しかしガスコンロでも美味く焼きあがるものです。

 

生の状態の保水の様子を見るとパサついてしまいそうな身質をしていますが、ふわっと焼き上がり皮目につまった旨味がパパリの食感と共に溢れ出します。

ほんのりと香る磯の風味が美味い魚で、この皮目こそヘダイの味を引き立たせるには必須。

刺身用に引いた皮をあら汁に入れても美味いです。

 

ヘダイの天ぷら

続きましては天ぷら。

繊細な味わいの加熱して美味い魚は大体天ぷらにしても外れません。

 

見栄えをよくするためにこちらは皮を引いて使いました。

やはりグレーや黒っぽい色合いの魚の皮は美味いものの見栄えはよくなく、皮が厚い種類だと揚げると縮んで丸まってしまったりと難しいため引いてしまいます。

 

今回はすだちを絞って塩で頂きました。

皮を引いたものの身の旨味もよく、特に腹側は脂が感じられ実にうまい。

マダイよりもふわふわに仕上がります。

 

ヘダイの握り

刺身でうまいものは握りで試してみたくなるものです。

 

こうしてみると淡い桜色の血合いをしたマダイの身は確かに綺麗だなと思います。

が、このヘダイもはっきりとしたコントラストが綺麗で目を引きます。

 

血合いが大きいため魚の味も濃く感じられ、柔らかい身はシャリと馴染み本当にうまい1貫。

扱ってる寿司屋があっても良いんじゃないかなんて思いますが、実は見たことがありません。

天然ものの白身を取り揃える店でもクロダイが多かったり、どうも使われないようです。

 

皮つきのものは湯引きにせず生のまま。

正直硬いのでこれは湯引きまたは焼き霜にする方が良いです。

しかし腹側ということもあり、これまで食べていた背側とは異なり脂が濃い、とにかく濃い。

目が覚めるほどの甘味。これ炙ってもよかったなと少し後悔…。

皮は湯引きにするか炙るなどをして加熱して柔らかくする事をおすすめします。

 

ヘダイ鍋

ヘダイから取ったダシを使ったお鍋で!

具材も味もシンプルに。

チーズ鍋やトマト鍋とかも美味しいけど、鍋の元を使わず手軽に美味しく作れる和風のものが個人的に(作るのも)好きです。

 

仕上がりはこんな感じで!

大きめに切り分けたヘダイの切り身を主役に、食感の違いを楽しむしらたきと白菜、香り付けにゆずと三つ葉で。

 

ヘダイはやはり皮目に詰まった旨味がよく、身を噛むとじゅわ~っと溢れ出てきます。

身もふっくら柔らかく優しい口当たり。

鍋の定番タラなどとも少し違った柔らかさ、ジューシーさで白身魚の中でも旨味は濃いです。

 

ヘダイを食べるならまずは刺身。加熱は何にしても良いのですが、寒い時期には是非お鍋にしてほしい魚です。

 

ヘダイのアクアパッツァ

ヘダイはどこだー!!

 

やっぱりいないのでは…??

 

ああ良かった、いました。

他の手元にあった食材を入れていったらなんとも豪華すぎるアクアパッツァになりました。

 

しかしこの中でもヘダイは負けません!

旨味の詰まった腹身は存在感があり、トマトやオリーブの香りと相性抜群!

今夜は和洋中とどんな料理にも七変化なヘダイなんていかがでしょうか。

 

 

ヘダイの評価

 

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・一般的な評価はまだまだ低く、その分野締めのものも多い。買うのであれば締めたもの、活魚を薦めたいが価格面で言うと倍違うこともある。

 

コスパ

・基本的に歩留まりは良い魚。あらからは出汁も出るし、兜煮などは真鯛にも引けを取らない。

 

珍しさ

・マダイほど年中みるものでもないが、それほど珍しくない。

 

・最高クラスの美味さ。ではないものの、ヘタな白身よりは断然美味い。

 

漬けにして海鮮丼にしても美味しいと思います!

すり身にして使ってもふわふわで最高品でしょう。

是非キラキラ輝くヘダイを食べてみて下さい😋

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

広告