皮と友達になりたいトガリエビス
こんにちは、夢海です🐟️
2月中頃、冬枯れで目ぼしい魚が少なく、当然種類も少ない時期になっていた。
正月も明けて市場の閑散期に入ったようだ。
物流も、人の出入りも活発でない。
そんな中見つけた沖縄便のもの、今回はトガリエビスを買い求めてきた。
目次
トガリエビスの特徴

過去にも紹介した、別名ハマサキノオクサンと呼ばれるもの。
実に4年ぶり、2度目の入手である。
もう一度撮影したいと思っていた魚でもあるため、やや高かったが奮発して買ってきた。
前回の個体は長崎県産で、南方の魚が北の海で獲れると、脂が強く乗るというのは良くある話、なのだが、本種もその例に漏れず、長崎の個体は身が真っ白であった。
今回のものはよりひと回り小さく、更には多産する沖縄県産。
産地の細かいところまでは分からなかったが、沖縄本島で揚がったものであることは間違いなさそうだ。
そして今回、初めての多産する産地、つまりは北上してきた個体ではないというところで、さてどんな味なのでしょうな。というところを気にして実食する。
トガリエビスの料理
トガリエビスの刺身

トガリエビスは半身分を使う。
単に刺身だけではなく、焼霜と湯引きも今回試してみることに。
まずは単に刺身から。
これが非常に美味いのだ。
過去に食べた脂のりのり!なんてものではないが、しっとりと柔らかく、旨味が後に続く。
南方の魚は独特な香りが皮目にあるが、本種はこれが感じられない。
この点は前回のものと同じである。
続いては焼霜。
これがなかなかに美味いのだが…。如何せん、皮が硬すぎる。
前回の個体はどうしたっけな?と思えば、皮を引いて表面を炙っていた。
当時よく行っていた立ち食い寿司の炙り方である。
確かにそれでは皮の硬さなど気になった事はないなと頷く。
味が良いけど、皮の硬さが難点である。
最後に湯引き。
湯引きも味わいは良いのだが、やはり焼霜と同様に硬い。
皮の下からは脂が少し、じわっと滲む様子が噛んで分かるのだが、飲み込むのに一苦労。
やはりこちらも味は良いのだが…。(以下略)
トガリエビスの塩焼き

トガリエビスは半身にし、骨付きのまま焼き上げる。
皮はもちっとして美味いのだが、その下に隠れた身もまた大変美味い。
皮は火が入るとやはり縮こまり硬くなる。
箸ではほぐせなかった。
皮下にコラーゲンの層が出来ていて、ここから味がして美味いのだが、硬いのでつまむのが困難、というのが難点である。
提供するならば、皮を残す前提で骨を取り、皮目を下に焼き上げるなどすると良いのだろう。
トガリエビスの煮付け

塩焼きに使った半身の、尾の方を使う。
やはりこちらも皮は硬めである。
マース煮など、汁にしてしまった方が美味しく食べられるものかもしれない。
取り敢えず、箸ではほぐせなかった。身だけがボロボロ崩れていくのが分かる。
しかし食感は実にうまい。
ムチムチとした食感で、コラーゲンを感じる。
出来てひと晩寝かせたのだが、やはり汁は煮凝っていた。
そして身の方だが、筋肉の節は大きく、口の中で強く解けていく。
この繊維の隙間に隠れている旨味成分が勢いよく溢れてくるのだ。
トガリエビスの天ぷら

トガリエビスは尾鰭に近い部位が残ったので、皮を引いて揚げる。
これが大変美味しく、切れ端だけで試すべきではなかったと後悔。
ホクホクとした旨味が溢れ出て、非常に味が濃いのだ。
貴重なこのひと切れは、塩で頂いた。
トガリエビスの評価
価格 ・☆☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・沖縄での評価は現地にて調査出来ていないので不明。航空便で運賃が掛かるという事もあり、関東のものは非常に高価であった。
コスパ
・歩留りはやや悪い。頭は大きく、側扁し身は厚くないため、大型の個体を選びたい。
珍しさ
・沖縄などでは一般的とされるが、関東への入荷は非常に稀。極稀に本土でも見られるが、こちらを探すよりも沖縄産で見つける方が早いだろう。
味
・非常に美味。皮は硬いので煮込み料理や汁に使い、しっかり火を通して食べると良い。
今回は人生2度目のトガリエビスを頂いた。
初めての沖縄産、魚体も中型サイズで、恐らくは標準的な個体だと思われる。
前回の長崎産は異常とも言えるほどに脂があったため、かなりイレギュラー的な存在なのだが、やはり初めて食べた個体の印象が強すぎてしまい、別物として考えなければいけないであろう。
しかしそれでも優秀な魚であり、どの調理を取っても美味い。
あとは皮とさえ友達になれると上手く扱えるのだろう…。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記


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