桜が咲く前のひと”サクラ”マス

こんにちは、夢海です🐟

 

まだまだ寒い日が続き、そろそろ春が恋しくなってきます。

そんな中でも兵庫からホタルイカが入ってきたり、貝類の種類が増えたりと、海の中はどことなく春らしさが漂ってきた2月頭。

少し早いものの、春らしいいい魚に出会えました。

 

サクラマスの特徴

今回の魚はサクラマス。

 

北海道函館産。1030gと、やや小ぶりではあるものの、季節の走りらしいサイズ感です。

 

そして鱗がびっしりと残った釣り物。

こんな良いものがなんとキロ1900円と、出始めのものとしてはやたらに安かった為、迷わず購入してきました。

 

↑サクラマスの身は赤みが強く、発色がとてもよい。

 

↑ひと晩冷凍しルイベした柵。皮目に脂が感じられる。

 

サクラマスの料理

サクラマスのマリネ

一度冷凍し、ルイベにしたものを仕込む。

ライムなどを使用するところ、今回はサクラマスの風味を活かすため、ゆず果汁とゆず皮を使用してみました。

漬け込み時間は1時間ほど。ミディアムレアな仕上がりになります。

 

脂のしとっとした舌触りにはじまり、柔らかい身からはさっぱりとしたマスの旨味が感じられます。

 

マスのトロっとした単体ではやや物足りない食感を旬の新玉ねぎが補い、辛さをマスが、臭みを玉ねぎが打ち消し合い、甘めの白ワインとペアリングしたくなる仕上がりとなりました。

ゆずの控えめな香りも天然のマスの淡い旨味とよく合います。

脂の濃い養殖サーモンであればライムやレモンで、天然のサケやマスは酸味と苦みの両立の取れた柑橘の方がより美味くなりそうです。

 

本ますのクリームパスタ

サクラマスは一口大にカットし塩を振る。

これを焼き上げそこへ牛乳などを投入。

ミックスチーズを入れてコクを出してみました。

 

パスタはペンネタイプのものを使用。

 

ますは加熱すると濃い旨味に変わり、クリームソースの中でも負けずにこれが活きます。

 

ペンネタイプを選んだ事で、一口大にカットしたマスと一緒に食べやすく、ゴロッと感のあるサクラマスの旨味を堪能できます。

麺タイプのクリームパスタにするのであればより細かいカットにするか、思い切って大切りの身を焼いてほぐしながら食べるという選択肢も良いでしょう。

 

サクラマスのムニエル

サクラマスは幅5センチほどにカットしておく。

骨を取り、皮付きのまま塩コショウ・ハーブ類で味付けし、小麦粉をまぶしてバターで焼き上げる。

 

朝食にプレートとして作ってみました。

ハーブ類とバターの香りにマスの香ばしい香りが漂い、空腹も限界に達します。

塩気を強めに入れたため、ソースはなしで。

口へ入れた瞬間にほろりと身が欠け、繊維の隙間から溢れるように旨さが漏れ出します。

 

レモンを搾り調和してもよし、目玉焼きと合わせて食べるもよし。

旨い魚で始まる1日はいいものです。

 

本ますと新物わかめの和風パスタ

カットしたサクラマスとほうれん草を炒めて、焼き色がついたら鰹だしのソースを絡めて完成。

新物のボイルした生わかめを添えて春らしさを演出します。

 

クリームパスタとは違いこちらはさっぱりとしたソースで、マスは細かくカットして具材としてゴロゴロ入れるのではなく、大きめのものをメインとしてパスタと楽しむコンセプトにしてみました。

カツオと昆布の合わせ出汁の香りが食欲をそそります。

 

マスはほんのりと焦げ目が付く程度にする事で、香ばしさもあり、皮の旨味も目立ち存在感を感じさせます。

食感のいい生わかめも相まって旬のものを堪能したいい一皿になりました。

 

片栗粉を溶いてあんかけにしてもよし。

次回はそうしよう。

 

本ますのあら汁

卸したサクラマスのあら骨と、半割にした頭を使用。

根菜やネギと合わせて汁にしてみました。

 

脂が汁に溶け込み、ますの身はほくほくとコクのある旨味があり、あらを見つけては身をほじくり、ちびちび食べる。汁をすすり、溶いた生姜で温まりながら春はまだかと訪れを待つ。

晩冬らしい温まる料理が並んだ食卓と、春の訪れを期待するサクラマスという食材が混じった面白い季節となりました。

春はもう近し。

 

 

サクラマスの評価

 

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・本来は高いもの。キロ2000円を超えるのが一般的。大型のものはより値が付く。

 

コスパ

・サケ、ます類は歩留まりがいい。あらも出汁が取れるので使える。

 

珍しさ

・水揚げ量は少ないものの、市場では初春〜夏にかけて一般的に見かける。

 

・秋鮭同様、天然のマスならではの素朴で奥深い旨味。調理法も幅広く、様々な料理に使える。

 

 

今回は桜の開花よりもだいぶ早いサクラマスをいただきました。

例年出始めはかなり高く、通常であれば桜が散った頃にやっと買うようなものですが、運よく安い出始めのものに出会えました。

 

サクラマスの見られる水族館

降海しないヤマメなどはさておき、サクラマスをはじめ、サケ・マス類はあまり出会えない。

 

北海道旅のブログ②で訪れた北の大地水族館さんや、

夢海のうお旅 2023北海道編②

 

地元の養殖サクラマスをPRするといった展示のあるなかがわ水遊園さんなどで出会ったことがある。

↑なかがわ水遊園で撮影(2023.6.30)

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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