怖い顔でも美味しい魚!?秋にやってくるオキアジとはどんな魚?

こんにちは!夢海です🐟️

今回は秋ならではの旬なお魚を紹介していきますよ~!

それではどうぞ!

 

オキアジの特徴

今回の主役はオキアジという魚。

 

光沢のあるグレー色に全身を覆われた、まるでメカのような姿。

例年少し肌寒い秋になってくると姿を見せるこの魚。

 

関東では千葉の定置網などに入ることはあるものの、主に鹿児島などの九州方面の産地が多く、今回の個体も鹿児島産です。

定置網に群れで入ってくるので入荷するときはまとまってやってくる魚ですが、ふと気がつくといなくなってしまう季節限定な魚でもあります。

そのため、「この前までいたあれ頂戴よ」

と言われても出せないこともしばしば。

確かにまとまった量で連日入ってくると常にいる魚だと思ってしまいますし、リピートしたくなる使い勝手のいい魚なんです。

 

不気味に鈍く輝く姿がとてもカッコいい魚です!

この魚オキアジは、名前の通りアジの仲間アジ科に属しており、アジと言えばの特徴的な“ぜいご(稜鱗)“も持っています。

 

そして何よりも第一背鰭が非常に小さく、細かな棘が並んでいます。

このあたりは同じアジ科で言うと、身近なブリやカンパチもそうですね。

 

刺されるとかなり痛いので調理の際には特に気を付けたいポイント。めったに刺さるものでもありませんが…捌く前にカットしておいた方が安心です。

 

腹鰭も小さめ。

 

臀鰭は先が白くなり目立ちます。

 

オキアジといえば面白いのがこの口の中。

まるでペンキを塗ったんじゃないかという具合に真っ白です。

口の中が黒い魚や自然な白色の魚はよく見かけますが、黒地に白を塗ったような色が特徴です。

一体どんな役割があるのでしょうね…とても気になります!

 

 

オキアジの料理

オキアジの刺身

このオキアジが手に入った時にやって欲しいのがこのお刺身!

脂がのる秋のオキアジはとろけて最高に美味しいんです。

 

アジというと生姜で頂きたいところですが…

オキアジはカンパチなどの白身に近い味わいのため山葵のが相性が良いです。

 

身は皮目に少々コリッと歯ごたえがあり、あとは脂がねっとり溶けるような質感。

この美味さ、同じ大きさのカンパチでは味わえないでしょう。

 

↑腹側の身。しっかりサシが入っています。

脂が甘くずっしりとした重厚感のある質で、口に入れたときにズンとくる存在感があります。

 

オキアジの塩焼き

続いてはこれまたおすすめ料理、塩焼きです。

 

ふわっと軽く、ジューシーな旨味が特徴。

皮が薄いため箸を入れた時のパリッと弾ける感覚がたまりません。

ポン酢との相性がよくて、爽やかなゆずの香りがよりオキアジの美味さを強調してきます。

口の中全体にまんべんなく広がる脂の層で甘味が長続きするような魚で、後味も余韻を引きながら静かに幕を下ろす、そんな美味さです。

 

オキアジの握り

刺身でうまく、それでいて身も柔らかい、味もあるため寿司が大変美味。

 

この魚の握りを初めて食べたのは都内の立ち食い屋さんにて。

これを食べてからは寿司ネタに大変向く季節の魚だ。なんて具合に見る目が変わりました。

 

今回は刺身で食べたときから2晩ほど寝かせ、旨味マックスの状態のものを握りました。

 

もちろんこちらも山葵で。

生姜も合わないことはないのですが、青魚のように真っ直ぐなガツンとくる旨味ではなく繊細な甘味を含んだ味。

 

生姜にしてしまうと、握りそのものが安っぽくなってしまうと思います。

寝かせた事によりねっとりと柔らかくなりました。

コクが深まったオキアジは、カンパチらしさから脂ののったブリらしい風味に変わりました。

寿司にするなら少し寝かせたものの方が、シャリに馴染み甘味が堪能出来ます。

 

イカつい顔つきの魚ですが味わいは繊細なんですね。

 

 

オキアジの評価

 

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・☆☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・黒く不気味な深海魚のような見た目に反して味の良さから平均的な価格帯。

 

コスパ

・骨は薄く身は見た目以上にふっくら。可食部も多くコスパは悪くない。

 

珍しさ

・季節を選べば比較的入る類の魚。なかなかスーパーなどでは見かけないが、九州方面の鮮魚を扱う鮮魚店や、寿司屋などでも扱っているところは稀にある。

 

・白身と青魚の中間的なうまさ。例えるとカンパチが最も妥当。脂ノリはこちらが上手。

 

 

オキアジという真っ黒なアジの仲間を紹介しました!

西の方面で漁獲される魚なので、関東ではなかなか見る機会というのはどうしても少なくなってしまいます。

それでも一度食べたらまたこの魚を探してしまいたくなるような魚なので、見かけたら食べてみる価値のあるものですよ✨

それではまた!

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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