美味しいのはどっちだ!?魚食べ比べ!ハチビキ・ロウソクチビキ

 

こんにちは!夢海です🐟️

 

魚は日本だけで4500種類以上、世界に2万5千種類以上いると言います。

それだけいたら特徴もそっくりな魚がいるんじゃないか。となりますが、魚だけでなく動物でも近縁種という、かなりザックリ言えば似た特徴を持つ生き物は存在します。

今回は種類的に近い2種類の魚を用意してみましたので食べ比べてみましょう!

 

 

ハチビキとロウソクチビキ

 

今回手に入れた魚はヌローライフでもお馴染みハチビキと、ロウソクチビキ。

 

ハチビキは近年知名度も上がりつつあるように感じます。お店でも赤サバという名で提供されたりも。

一方でロウソクチビキ、君は何者だ。となる方もいらっしゃると思います。

 

ロウソクの灯火のようなオレンジの炎色をまとった細長い魚。

その細さ、小ささからロウソクと連想されたようです。

色が違うことは並べて見れば「なるほどな。」となりますが、姿はかなりそっくり。

 

そんな中でも見分けるポイントはいくつかあって、例えばロウソクチビキは

 

この背鰭の間に遊離棘が1、2本隠れている事が特徴であったり、

 

鰓を開けてみると出っ張りの数が違います。

 

↑ロウソクチビキの方が丸く曲線を描く

 

しかしその他にも大きな目や、ハチビキに似てロウソクチビキも口が前へ伸びたり…

 

色が違うだけで背と腹で色のコントラストがあるなど、共通する点は多いです。

 

ハチビキ科ハチビキ属ハチビキに対して、

ハチビキ科ロウソクチビキ属ロウソクチビキと、

定義は曖昧なものの、属が同じ種類を近縁種という風に見る事が多いため近縁種と言ってしまうには、かなり微妙なラインです。

 

産地は長崎県。いつもお世話になっている水産会社様より。

さすがは魚種数の多い長崎。こういう面白い並びもできてしまうなんて夢がありますね。

さて、今回そんな種類的に近いこの2種を用意しましたが、実際に味の違いはどうなのだろう。ということで“食べ比べ“が今回のメインテーマとなります。

まずは3枚に開いて身の違いから見ていきましょう。

 

ハチビキは身の色が赤い事で知られ、この1キロもない小さめなサイズの個体でもたしかに赤いです。

一方でロウソクチビキのほうは割と白いですね。

これだけ違うのであれば切り身でも判断が付きそうです。

 

ロウソクチビキ&ハチビキの料理

ロウソクチビキ・ハチビキのお刺身

まずは生でいきましょう!

左がロウソクチビキ、右がハチビキになります。

まず見た目ではハチビキは皮目に脂がある様子が伺えますが、ロウソクチビキはあっさりしていそうです。

 

まずは食べ慣れたハチビキから。

口へ入れるとトロッと甘く、見た目通りの強い脂を感じさせます。

ハチビキはどんなに痩せていても脂を感じる魚で、味に安定性があります。

そういった点からも、扱いやすい魚と言えるでしょう。

 

一方で聞き慣れない食べ慣れない(初めて)ロウソクチビキはどうなのか…

 

ハチビキの後に食べると薄く感じてしまいます。

これはロウソクチビキがまずいという訳では決してなく、ハチビキの味が濃いというだけです。

ロウソクチビキも脂こそ薄いものの、旨味は白身魚の中でも濃い方です。

 

んー、しかしこれはハチビキの勝ち。

ハチビキの濃い味を前すると少し印象が薄くなってしまいます。

 

ロウソクチビキ&ハチビキフライ

続いてはフライ!

ハチビキは尾鰭に近いところをぶつ切りにしたもの、ロウソクチビキは小さいので半身をそのまま。

 

ハチビキのフライは私が人に薦めるほど美味い食べ方。

肉がプリっとして旨味が濃いのがハチビキ。

この魚は厚切りにして揚げると尚うまいです。

 

しかし恐ろしいことにロウソクチビキはそれを上回ってきました。

揚げた魚というと、想像し易い身近なものだとフィッシュバーガーのタラなどのフライではないでしょうか。旨味がまさしくあの“魚の味“をしています。

旨味がぼやけないのがこの魚のうまさ。

これバーガーにして食べてみたかったな。

 

ロウソクチビキ&ハチビキ天ぷら

左の長いものがハチビキ、右側がロウソクチビキです。

 

今回は素材の味で勝負ということで、塩を振りかけて楽しみます。

 

結論から申します。

これもロウソクチビキの方がうまい。

もちろん好みによります。

ハチビキは血合いが多く、言ってしまえば旨味と共に魚のにおいが強め。

味が濃くておいしいのは間違いなくハチビキになるでしょう。

 

しかし天ぷらには少々濃い味わい。

比べてロウソクチビキはバランスが良すぎる完成度の高い旨さ。

旨味が濃いのに臭みはしっかりと抑えられ、上品な白身の旨さがあります。

 

(おまけ)ロウソクチビキ干物

ロウソクチビキの1尾はまるまる干物に。

塩水につけこみ、冷蔵庫で2日間冷風に当てました。

 

焼き加減は…少々火力が強かったかな。

まあそれでも身のところは無事そうだ。

 

みてください!この焼き色。

どこか焼きジャケのようにも見える皮の色をしています。

見た目の旨さは満点。さてさてお味は??

 

元々旨味のある魚ですが、干物にする事でよりギュッと濃縮されます。

それが美味しくない筈がありません。

というよりこれまでに食べた干物の中でもトップクラスでうまいぞ!?

 

素直に塩焼きにしてしまうと、身がパサパサしてしまいそうな質なので焼く場合は干物にするのが最適でしょう。

干物でよく見かけるアジやホッケには脂で劣るものの、旨味はこちらが上だと思えます。

これは見かけたら積極的に買いたくなります。

 

 

結果発表~!

 

ハチビキvsロウソクチビキ

 

勝手な私の主観にはなってしまいますが、今回食べ比べた4品でどちらが美味いのかまとめていきましょう。

 

ハチビキ 1点

ロウソクチビキ 3点

 

まずハチビキは圧倒的に刺身の味が濃く、白身に分類される魚ではトップクラスの味の濃さ。

しかし血の量が多いため、加熱するとその良さが活かされない印象です。

一方でロウソクチビキ、こちらは元の旨味が濃い上に加熱する事で深みが増すタイプの白身魚。

しかし水分量が少ないため、ただ焼いてしまうとパサパサの食感になってしまいそうな点は要注意です。

 

今回はハチビキ科の2種を食べ比べてみました。

同じ産地、同じ漁獲日で揃えることが出来たので比較するにはいい条件が揃ったのではないでしょうか。

まだまだ海にはそっくりさんが沢山いるので、食べ比べる機会があればまとめたいと思います!

それではまたお会いしましょう!

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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