不気味な名前の深海イカ”アブライカ”が衝撃的な味だった…!
こんにちは!夢海です🦑
今回は珍しいイカの回。
産地の方が「美味しい食べ方を見つけて下さい!」とのこと。
「お任せください!」と二つ返事で返答。
しかしイカを処理すると手がかゆくなってしまうのもあり、普段は扱うことが少ないので果たして上手く行くのか…。
目次
アブライカの特徴
イカは深海ザメと共にやって来てくれました。
今回のイカはただのイカではなく、いわゆる深海イカ。
しかも名前も「アブライカ」。
怪しい、怪し過ぎる…!!
経験上、深海イカでうまいものは少なく、有名なものだとスルメイカやヤリイカといったもので水深100メートル前後。
深海漁に入ったというので200メートル以上の水深から揚がったのでしょう。
深海魚は浮き袋などで浮力を補えますが、深海イカ類は身に塩化アンモニウムを含み浮力を得るため、しょっぱくアンモニアの臭いがすると言われています。
見た目は少しずんぐりとした普通のイカ。
調べてみると、別名はハワイスルメイカとも。
イカの分類は詳しくありませんが、どうやらスルメイカと同じアカイカ科に属するようです。
同じ属ならまだしも、科レベルで同じだと正直どう転ぶかは分かりません。が、同じ分類の中に馴染みの種がいることの安心感は魚にも通じるものがあります。
捌いていくのですが、内蔵には胃の内容物と思われるものが出てきました。
なかなかドロドロに溶けてしまっていたので写真には載せませんが、イカでここまで内容物を抱えているのは見たことがありません。
内蔵を洗い落とすと立派な肝が出てきました。やはりスルメイカの特徴にも似ています。
これで肝和えとかしたら美味いんだろうな…
毒性も分からないのでとりあえず冷凍しておきます。
さて身の方はどうだ!
模様が途切れておりボロボロに見える皮。実はこの見た目で破れておらず、しっかり残っています。しかも皮は厚く剥がしやすい!
そしてここである事に気がつきます。
没頭に書いたとおり、食べるのは平気でも調理で触ると手がかゆくなってしまいますが、このアブライカ、調理しても変化なし!!
調理する人に優しすぎるのでは!?
ゲソの処理はほかのイカ同様、吸盤に鋭いカギ状の突起があるため包丁でこそぎ落とします。
そしてこのイカの特徴なのかは分かりませんが、なんと吸盤が1列!
2列のものが多いように思えるイカの吸盤ですが、深海イカは1列のものも多いように思えます。
250グラムほどのイカなので今回は2品作りおいしく頂きましょう✨
アブライカの料理
アブライカ入りアクアパッツァ
ヘダイを使うために作ったアクアパッツァ。
タイミングが合い入れてしまえ!と投入。
ズワイガニが目立ちすぎていますが(笑)しっかりアブライカも入っています。
煮込む前にまずはオリーブオイルとガーリックで焼いていきます。そこへ水、他の具材を入れて煮込んで完成!
実はアクアパッツァは本当に手軽な料理なんです。
ゲソの食感はコリコリプリップリ。
旨味も普通のイカ同様にあり、名前からは想像も出来ないくらい普通に美味しいイカです。
最初に焼いたときの香りはスルメやヤリイカと遜色なくて、食べたときも特にいやな風味や変な味はせず美味しいです。
なんだか名前で損しているイカだな。
なんて考えていると天ぷらも揚がりました。
アブライカの天ぷら
両サイドはサメで真ん中にアブライカ。
なんとも珍品揃いな天ぷらの盛り合わせですがサメは臭みがなく大変美味でした。
さて、アブライカは…。
あー、美味いな、普通に美味しい。
鮮度の良さを感じるコリッとした弾けるような食感の後をイカの旨味が追います。
歯ごたえはあるものの、何より柔らかい。このように噛みきれることだって容易いです。
しかも調理過程においては、表の薄皮を剥いだだけでも油はねがなく、丸まることも無いため調理が非常にし易い。
これを利用しないのは勿体ないでしょう!!
アブライカの評価
価格 ・・・・☆
コスパ ・☆☆☆☆
珍しさ ・☆☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・一般的な価格は不明。そもそもこれを単体で売ることはないだろう。混じりの類で非常に安価と思われる。
コスパ
・イカは捨てるところが少なく薄皮、内蔵を除けば殆ど食べられる。
珍しさ
・食用としての流通は非常に少ない。学術的で考えるとそれほど貴重と言うことでも無さそう。
味
・これには驚かされた。深海イカは大抵並以下の味わいだが、これは普通においしく食べられるレベル。
今回は送って頂いた深海イカ、アブライカを食べてみました。これを使わないのは本当に勿体ないと感じました。
産地で揚げ物や惣菜などにして利用されれば人気が出ると思います。
貴重な経験、および面白い発見を提供して下さりありがとうございました。
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