シルイユーという魚を知っていますか?これぞ絶品!南の海の万能魚シロダイ
こんにちは!夢海です🐟️
今回ははるばる南の海よりやってきた、みんな大好き南方種のお魚の記事になります✨
目次
シロダイの特徴
今日の主役はシロダイという魚。
ひじょ~~~にシンプルな名前ですが、恐らく身近で見かけることはまずない魚だと思います。
どんな見た目かと言うと…
鮮魚売り場で見かけることはまずないかと思います。
タイと着くから赤い姿を想像した方もいるかも知れません。
シロと付いているから確かに白いけど、それでもタイの仲間に比べて顔が面長のような…。
このシロダイという魚はフエフキダイという魚の仲間。
正確にはタイではないということになります。
フエフキダイ科メイチダイ属という、
フエフキダイの中でもメイチダイという種類に近い魚です。
※合わせて読みたい
ちなみに名前が似ているクロダイはタイの仲間。
タイと名の付く魚は200種類以上にも上りますが、そのうちタイ科の魚は10数種類ほど。
フエフキダイ科の特徴としては頬に鱗がなくツヤっとした頬をしていること。こんな艶スベ肌、羨ましくなっちゃいます。
歯は先端が尖った犬歯のようになっており、奥歯は丸くすり潰すような形状をしています。
主に海底に生息する甲殻類や貝類などを食べています。
泳ぎ方も、少し移動したと思えばピタッと止まり、砂に口を入れて餌を探し回る様子でとても可愛いんですよ!
胃袋からはこのような甲殻類などの殻の残骸が出てきます。
消化されるのか、排出されるのか心配になりますが…大丈夫なのでしょう。
鰭は透明なところに赤茶色のラインが入ったような二色カラー。
背鰭は全体的に赤く、縁が白くなっています。
腹鰭、臀鰭も同様。
メイチダイ属の魚はみな、形は似ていて色合いもそっくり。なかなか見分けがつきません。
その中でもこのシロダイは鰭が赤っぽい色をしていることと、体に黒い斑点模様が現れます。
ただこれが生きている時は目立たなかったりと、鮮魚と生時でもまた印象が異なります。
私もこのあたりの種同定は苦手で、南方のメイチダイ属の生きた姿をなかなか見る機会がない一方、仕事では南方の鮮魚を扱っていた事があるため鮮魚でないと見分けがつきません。
シロダイの調理
調理はとてもし易い魚で、鱗は大きく剥がし易い+骨もしっかり硬いので3枚おろしも難しくありません。
身はしっとりとした質感。体高のある脂を含んだ白身魚によく見られる特徴です。
そしてこのシロダイ、何よりも身が純白。
真っ白、これが名前の由来なんじゃないかと思ってしまいます。
シロダイの料理
シロダイの刺身
まずはお刺身から。
真っ白な身は密度が高く、口へ運ぶとまったり広がります。
ぱっと見では脂が分かりにくいものの、食べてみるとガツンとくる甘味。
この手の魚は食べるまで味が想像しにくいです。
期待以上の時もあれば、期待はずれでただただ淡白な味わいという魚もいます。
個体が当たりだったのかこのシロダイは大当たり。
薄切りで食べるよりもやや厚切りにすると満足感はより増します。
シロダイの天ぷら
続いては天ぷら。
これもまた美味しかったんですよ!
やや厚めに切りつけ、これをさっと1分半ほどで油から上げます。
あとは余熱で蒸すイメージ。
これを今回は天つゆに軽くつけていただきました。
ふわっとほぐれる身からは、刺身では感じなかった白身の旨味が。
シンプルでストレートで繊細な味わい。
コラーゲン質寄りな身で、やや水分が少ないためかボソッと感じるところもあります。
近いものだとサメとかもこんな印象かも。
シロダイの幽庵焼き
へべすという宮崎県産の柑橘とみりん・酒・醤油に漬け込み二晩。
しっとりと旨味を染み込んだ頃に取り出し焼きました。
皮が分厚く伸縮性のある魚だということを忘れており、縮んだ皮がなんとも不格好に見えますが味は格別。
しっとりした身で漬け魚にも向きます。
やや単調な味わいに魚の旨味が現れ、柑橘がふわぁっと広がり爽やかに食べやすい一品。
主菜よりは前菜的な立ち位置に欲しいです。
シロダイフライ
こちらはガツっと、体の一番厚い腹周りの肉の骨を丁寧に処理したものを使いました。
そのためほら、
この厚み!!
なかなかこんな分厚いフィッシュフライは出会えないのではないでしょうか。
タルタルをかけてガツッとかじり付くのがもう最高!
天ぷらは身がぎゅーっと縮んだのとは反対に、こちらはジューシーさを残しつつふわっと筋繊維が束になり食べ応えがあります。
厚みのおかげなのかも知れませんが…(笑)
シロダイの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・まずは値段。安くもなく高くもなくといった所。主産地である沖縄などでは「シルイユー」と呼ばれ高級魚の類。
コスパ
・タイ系で歩留まりは悪くないが、体に対しやや顔が大きいため普通。
珍しさ
・あまり見かけない魚。琉球列島や、今回登場した個体は父島のように南方に多いため見かける機会は少ない。関東では小笠原から鮮魚が入るため、そこに乗っかってまとまってやってくる。
味
・無難にうまい。☆は3.5といった評価。淡白なため味わいにやや欠けるが、調理は何にしても向く。
今回は南の海からやってきたシロダイを調理して食べてみました!
これまでも仕事上で何度か見かけ、また購入する機会もありましたがよっぽど珍しいものでもないので後回しにしていてやっとのエンカウント。
当時は奄美大島で漁獲される鮮魚を扱っていましたが、小笠原でも個体数が少なくないようで、なんとか出会えました。
ちょこちょこと見かけるからまた今度買おう~なんて考えていると、いざ環境が変わった時に一切出会えなくなるものです。
それだけ感覚が麻痺するような環境で働けていた時が楽しかったなぁ。
皆さんも出会いは大切に!一魚一会ですよ🐟️
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません