海の刀、タチウオの美味しい食べ方
皆さんこんにちは!夢海です🐟️
今回は輝く海の刀、タチウオのご紹介です!
目次
刀そっくりタチウオ
今回のお魚は言わずと知れたタチウオ。
この特徴的なフォルムからかなり知名度の高いお魚だと思います。
今回は一本¥900と少し相場よりも安いかなといった価格です。産地は千葉県産。まとまって獲れていたのか、この連日スーパーには千葉県産のものがよく並んでいました。
釣り物ではないと思います。おそらく定置網とかによって漁獲されたものですがそこまで傷ついていません。
タチウオは漁法によって値段がかなり変わります。
釣り漁獲のものが最も高く、1匹1匹丁寧にキャッチするため傷が付かずとても綺麗な見た目をしています。
由来は立ち泳ぎをするからタチウオという説と、刀のような姿から太刀魚という説があります。
しかし漢字に表すと太刀魚、というのと江戸前の海産物として江戸の頃から利用されていたそうです。その当時では泳いでいる様子を観察するというのは難しいと思える点から後者の説が間違いなさそうです。
普段は立ち泳ぎをしていますが、通常の魚のように横にも泳いだりかなり自由に動き回ります。
水族館などで観察していましたが、立ち泳ぎするときは休んでいる時にしているのかなと思います。立ち泳ぎをする事により自分の影を小さくして敵に見つかりにくくしているのだと思います。
タチウオの捌き方・調理
刀らしいのは姿だけではなく鋭い歯も刀のように切れ味抜群。
油断するとスパッと指に入り込んできます。
しかも1センチちかくと長いので相当痛く完治するまで時間もそれなりにかかります(体験談)
捌く際には特に注意です。
そしてこの長い魚体、一般家庭にあるまな板には到底乗りません。
なので捌く時は肛門の辺りから切り分けると捌き易いです。
目安になる鰭などがないので探すのが少し大変ですが、ちょうど体の真ん中あたりにちょこんと穴が空いています。
ここにズドンと包丁を入れます。
骨はそこまで堅くありません。
頭のほうは内蔵を抜いてからこのまま輪切りにして塩焼きに使います。
尾鰭の方は食べる所が限られてしまうので細いところは切り落としてしまいます。
あとは皮を丁寧に切り三枚に卸していきます。
細長いので少し難易度は高いと思います。
私も久しぶりだった為あまり綺麗に出来ませんでした💦
タチウオは色々な調理で美味しい万能魚なので今回はたっぷり5品ご紹介します!
まずは握りから、旬の食材を買い集めてこの時期にピッタリなセットを作ります。
初かつおにイサキ、晩春と初夏を合わせたものにしましょう。タチウオは夏から秋が美味しい時期と言われています。
続いては三枚に卸したもの汁気をしっかり拭き取ります。
こちらは天ぷらとふっくら煮付けにしていきます。
三枚に開いてお好みの大きさにカットするだけなのでかなりとても楽です。
次は塩焼き。
指4本分厚みのあるところをぶつ切りにして焼きます。
内蔵、血合いはしっかり落としましょう。
塩をして6~7分がちょうどいい焼き具合になります。
アルミホイルに乗せると見事に同化してしまいます(笑)
天ぷらも旬のものと一緒に揚げます。
そして忘れていけないのがこの骨!
いいダシが出ますが今回は揚げて骨煎餅にしていきます。あまり頑丈な骨ではないため二度揚げする事によってカリカリ食べることが出来ます。
味わいの切れ味も抜群!
タチウオの塩焼き
まずは定番の塩焼きから。
タチウオというとこのぶつ切りにしたものを塩焼きにする印象がやはり強いです。
元が細い為分かりにくいですが体高もあり肉厚で今回のタチウオはかなり太っていました。食べる分にはとても満足のいく肉厚っぷり。決して薄いだなんて言わせません!
しかも脂のもかなりノリノリ。とてもジューシーで甘味が感じられます。
タチウオってこんなに美味しかったのか!とかなり久しぶりの再開でしたが見直しました。
これを知ってしまうとタチウオを見る目が変わります。間違いなく。
ぶつ切りにするだけなら下処理の難易度も低く、骨も少なく食べやすいのでこれもまた人気の理由の一つかもしれません。
タチウオの天ぷら
昔職場の先輩に連れられ入った居酒屋のタチウオの天ぷらがとにかく美味しかったのを思い出しながら再現。衣の付き具合もかなり近づけました。
ここに塩を振り食べるのがとにかく美味い!
特徴としてはきめ細かく膨れ上がる旨味がじゅわじゅわ襲いかかってきます。
人気の天ぷらネタのキス天に脂の旨味を追加した完全上位互換といった所でしょうか。
魚の風味こそ少ないものの、そこがまた食べやすいのかも知れません。
とても上品かつ繊細な味わい。これはぜひお塩で食べて欲しいです。
タチウオの握り(日替わり握り”春雨”)
春雨なんてカッコつけて名付けてみましたが我ながらセンスがあるなと思いました(多分)
左から
・初かつお ・タチウオ ・いさき ・桜エビ ・しらうお
と春と初夏のものをまとめたような、そんなセットです。
色鮮やかなカツオに桜エビを引き立たせて支えるのがこのタチウオ。銀色の皮目がとても目をひかせます。
しかし味わいはどうでしょう。
この中では旬から一番遠いとも思えますが、
この旬真っ盛りの強いメンツにも負けないような強い脂。
決して脇役だなんて思わせません。
皮目に特に脂が集中しています。
いつもは炙りにして食べてしまいますが、タチウオの炙りが美味しいのはこの皮目に集まった脂がはじけるからなのでしょうか。とにかく甘い。
食感も弾力があり脂の感じからもエンガワに近いとも思えます。
味わいの切れ味も抜群だな、なんて寒いギャグを一つ置いて次の紹介へ参りましょう。
タチウオの煮付け
タチウオの煮付けは今回初めて食べました。
三枚に卸した時に身の質感などからアナゴを連想しました。
煮たら美味しそうという直感から試しに甘めの汁で煮詰めてみましたがこれが上出来でした。
ふんわりと口いっぱいにバラけて甘いタレと脂がじゅわ~と広がります。
アナゴのようなトロトロとした感じはありませんが、その代わりに甘味が強いのが特徴です。
握りにしてみても美味しいと思います。
1匹をまるまるなが~い一本握りなんかにしてみても面白いかも知れません。作るのは大変だと思います(笑)
タチウオの骨煎餅
ここまで紹介したものはどれも定番といってもいいような調理法でしたが、こちらはあまり知られていないのかなと思います。
今回紹介した中でも特にこれは試して欲しく思います。
塩胡椒をして片栗粉を軽くまぶして二度揚げするだけ。
とてもお手軽なのでおつまみにもオススメです。
片手でつまめるのもまた売りです。
普段あまり呑まない私が今回は酎ハイを二本開けてしまう程でした。
タチウオの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ☆☆☆☆☆
珍しさ ・・・・☆
味わい ☆☆☆☆☆
価格は少々お高め。見た目を気にしないというのであれば安めの定置網など網で漁獲されたものをオススメします。
身も弱くないので外傷が目立たなければ食べる分には影響はありません。
あとは価格関係なく鮮度も気にしたいです。古くなると内蔵が溶け出してお腹が破れてきます。
コスパは殆ど食べ尽くす事が出来ます。
頭も歯を落としてあら炊きなどにしても美味しく食べられます。また、内蔵がそれほど多くないので捨てる所が本当に少ないです。
珍しさはスーパーでもぶつ切りの切り身で売られているほど、それなりに供給量があるので簡単に見つかると思います。
味わいは☆5つ。久しぶりに食べてみて衝撃を受けました。かなり良さげなものを選んできた甲斐がありましたね。細いからと思われがちですがしっかり脂がのっています。
今回はタチウオの紹介でした!
定番の塩焼きをはじめ、おすすめの食べ方を紹介しました。
この記事を見て食べたい!と思って頂けたら幸いです。
また魚価が下がり気味にあります。
この機会に捌くとこからおうちでチャレンジしてみて下さい🐟️
本記事は、サテライトライターさんの記事になります。
サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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