ワカシサイズの小さいヒラマサ
こんにちは、夢海です🐟️
今回は三陸からやってきた魚になります。
9月中旬、色々と詰めていただいたセットを送って頂きました。
目的は小さいサイズのカツオでしたが、この他にも種類としては平凡なものの、まだ若い小さい個体が色々入っており、大変面白いものでした。
目次
ヒラマサの特徴
今回はその中からヒラマサを紹介します。
今回来たのは1個体のみ。小ぶりなので紹介する予定はなかったものの、ワカシと比較した点など備忘録の意味も込めて書きまとめたいと思います。
サイズは偶然か奇遇か29.8cmTL 298g
書きながら間違えてなかろうかとメモを見返しましたが、やはり間違いはなかったようです。
兎にも角にもこのサイズ感のヒラマサは初めて出会えました。
そしてその産地が三陸というのがまた気になる点。
これほどの若い個体が北の海で見つかるだなんて、全くなかったという確証はないので言い切れませんが、数年前まではあまり考えられなかったことでしょう。
年々、南方の回遊魚の若魚が北の海で多く見られるようになっている気がします。
ヒラマサの料理
ヒラマサの刺身
到着当日、つまりは水揚げの翌日に調理したもの。
やはりワカシと同じような味わい…かと思いきや、身の質は柔らかくワカシと同系列なものの、味はこの頃からブリとヒラマサで分かれているという事が伝わります。
ワカシには爽やかな酸味があり、香りもみずみずしく風味があります。
ではヒラマサはどうか。
あっさりしていてワカシに比べると味の濃さで負けています。
舌触りはなめらかな。しかしワカシに比べてやや身は硬さがあり、舌の上で溶けるワカシのあの食感よりはショッコ(カンパチの若魚)に近いように思えます。
皮目に程よい食感があり、成魚の面影はこの頃から現れるものなのだということを発見。
同じサイズだから一緒だべ。と一括りにはいかないようです。
ヒラマサの漬け丼
続いては漬け丼。
残りの半身を適当に切り、漬けダレに5分ほど馴染ませます。
鰹出汁を薄く取り、醤油も割合を低くしてあっさりとした味付けに仕上げます。
やや薄味な小ヒラマサなので、薄めの味付けをしてやるとかえって繊細な酸味がより目立ち、単に刺身で食べるよりも美味く感じられます。
この柔らかい身が漬けダレとの相性がよく、ふかふかつぶつぶの新米と合わせるとまあ至福の美味さ。
すりおろし生姜を付け合わせましたが、アクセントとしてガリを刻んでご飯に混ぜ込んでみてもいいかも。
ゆず皮もこの爽やかな酸味に合うな。
なんてああすればこうすればと、漬けにして米と食べると不思議と色々思いついてきます。
しかし小さい魚体で茶碗いっぱい。
ゆずは戸棚にストックがなく、食卓に座ってからガリを刻んで混ぜ込む労力もなかったので想像するのみで完食。
漬けにすることで風味が増し、さらの香り付けをして冒険してみるのも良いでしょう。
小さいからと侮れない魅力がつまっています。
ヒラマサの評価
価格 ・・・・☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・・☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・このサイズのヒラマサは通常流通しない。数も多くはまとまらないであろうと考えられる。そのため産地などで消費される、入合に入るような雑魚的なものであると思われる。
コスパ
・小型のものであるため歩留まりは良くはない。その小ささを活用し1尾を骨付きで干物にするなども活用方法の一つだと思う。
珍しさ
・ヒラマサ自体は珍しくない。特に2024年は梅雨頃から通して長い期間安定して日本海産が見られた。今回のサイズはやや珍しい。流通の場には乗らないようなサイズなので、産地や釣り採取などで入手できるもの。
味
・単に刺身にする分にはやや弱い。漬けや握りにすると、そんな弱さが武器となり個性あるものに。単にそのまま。ではやや物足りない。これを開いて干すでも美味であろう。大型の個体にはない繊細さが感じられるのはブリの若魚ワカシと同様。
今回は小ヒラマサをいただきました。
ワカシを思わせるこの小型のヒラマサは食味としても個性があり、ひと工夫するとその良さが引き立ちます。
サイズはともかく、今年は自分の中では初めて北海道函館産のヒラマサを見るなど、南方で見られる魚種が一気に北上したように思えます。
来年はさらに北の産地で揚がってしまうのか、逆に北の魚はどうなっていくのか。
状況を観察し、記録を取り続けようと思います。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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