春のものちょこっと買い(ナミガイ・桜ぶり)

 

こんにちは、夢海です🐟

季節の変わり目。旬と呼ばれるものはチョロっチョロっと市場に現れず、あらゆる種類が短い期間でドカッとやって来るため、ついつい買い込んでしまうものです。

 

そんな中でも今回は比較的少ない量で購入出来るものをまとめて書いていこうと思います。

 

 

ナミガイ・桜ぶり

今回の主役は2種。

まずは春に食べたい2枚貝で、その中でも特に好きなナミガイ。

ナミガイとはなんぞやと言うと、寿司屋などで白ミルと呼ばれてるものになります。

 

このウニョーっと長い水管が特徴で、魚屋に並んでいるとちびっ子なんかが面白がって見ている様子を度々見かけます。

市場で元気に水をまき散らす様子を見かけ、頭からナミガイが離れなくなり、この日ほかに目ぼしいものがなかった為ひとつ購入してきました。

 

さて、この特色のあり過ぎる貝はどう調理するのか。

まずは貝殻から身を外します。

 

そして切り分け、貝殻の中に収納されていた方は胃の内容物を洗い流してぶつ切りに。

長い水管の方を刺し身として使います。

 

周りを硬い皮が覆っているため、軽くボイルしてツルンっと剥きます。

 

貝殻も飾りとして使う際は、身を湯がいたあと煮沸消毒をすると効率よく作業できます。

 

白みるの握り

白みるは19の頃に初めて寿司屋で食べて感動したのを覚えています。

同じ時期に生のホッキ貝や平貝などとも出会い、基本的に生の貝が好きなんだと気づいたのもそのあたりの出来事でした。

 

その中でも特にナミガイが好きな理由は、爽やかな香りとコリコリっとした歯ごたえ。

そして噛むと感じられる甘味。

ツンとしたわさびの香りが響き、あとから遅れて追ってくる甘味は噛むほどにじんわり増してきます。

 

瑞々しいうまさがある貝で食べやすく、飲み込んだ後にじんわ〜と滲んだまま残る後味が大変美味です。

 

桜ぶりの握り

今回のもう一方の主役、

最近ブリの産地が長崎の方へと移行し、そろそろワラサが良くなり桜ブリも出回るか。なんて頭の片隅で考えてはいましたが、完全に油断していた時にふと現れました。

 

桜ブリとしてブランドを名乗っているのは三重県と和歌山県の2県。

1入の箱の中にラベルが同梱されていて、三重と和歌山のものでシールが変わります。

 

今回は三重のものですが、同じ日に市場では和歌山のものも見かけています。

 

昨年は6〜8キロが多かったよな。と、うろ覚えで根拠のない情報ですが、今年は魚体が8〜10キロ前後のものが多いように感じました。

さすがに10kg前後のものを買い、それを食べきるというのは難しかった為、市場で見かけた日にスーパーへ出かけました。

すると偶然にも一軒目で柵になって売られているのを見つけたので、これをひとつ購入。

 

桜ぶりは2年前に知り、それからは欠かさずこの時期に絶対食べている魚です。

脂の強い寒ブリが終わり、さて次はさっぱりしたものが恋しくなったぞ。というタイミングでやって来る為、季節の移ろいと共に楽しむ。

というのがこの魚が獲れ続ける限りはこれからも毎年の恒例行事となるでしょう。

 

桜ぶりの特徴はと言うと、見ての通り身にサシが入り脂が存在しているものの、後味がサッパリしており控えめに味わいで飲み込みやすいのが特徴。

寒い時期のブリとは変わり、質の良いワラサのような印象です。

 

厚めに切りネタにすると、ブリっとした少々硬めの食感と共にスッキリした酸味の中に感じるほのかな甘み、飲み込むと酸味を残して静かに消えて行くという味わい。

破壊力ある寒ブリの劇的な旨さに比べると、控えめで品のあるブリ。という印象になります。

身の色味も桜色で季節柄美しく見えるものです。

 

ナミガイの中華あんかけ

ヒモやその他の身をぶつ切りにして、冷凍のエビやイカと合わせて炒めました。

生の貝が入ると出汁が溶け込み、深いコクが感じられます。

 

部位によっては食感も変わり、寿司にした水管の端材のほか、身の部分もぶつ切りにして入れているため、食感に違いがあり楽しめます。

貝の端材が余り、野菜があれば炒めるというのかオススメ。

ちびちびこれをあてにして呑むもよし、熱々の白米にかけてかき込むもよし。です。

 

 

ナミガイ・桜ぶりの評価

 

ナミガイ

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・基本的にはやや高い貝になるが、この春はやけに相場が崩れていた。

 

コスパ

・貝類の中では貝殻が薄く可食部が多いため歩留まりがいい。

 

珍しさ

・小売で探すのは困難だが、デパ地下に入る鮮魚店や市場へ行けば基本的に見られる。

 

・大変美味。爽やかな風味があり、貝類が苦手な方にも食べやすいものだと思う。

 

桜ぶり

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・ワラサやイナダの倍ほどの単価で見かけるが比較的安価。寒ブリのあとにやって来る為、価格差を見るとかなり安く感じる。

 

コスパ

・ブリ類は歩留まりは良くコスパがいい。カマや頭部にも肉があり可食部が多い。

 

珍しさ

・春時期であれば豊洲ではまず普通に見かける。都内スーパーにも桜ぶりとして並び、日本海の寒ブリなどと比べ価格も手を出しやすいためエンカウントのハードルは低いと思う。

 

・非常に美味。焼いてもよいが桜ぶりの真骨頂は生で食べてこそ。だと思う。脂の甘味を感じつつ酸味があり後味はサッパリとし、食感もブリッとし美味。寒ブリの脂が苦手だという方はこちらを食べてほしい。

 

今回は春のものをちょこっと買いしてみました。

冒頭にお話した通り、季節が変わると食べたいものがあれこれ同時にやってくる為、買えずに見なくなってしまう。なんてことも多く、いかに回転率よく購入し食べるかが重要になってきます。

 

基本的に魚類は丸買いにこだわっている私ですが、ちまちま買えることに感謝しながら、欲しいものをちょろっと欲しい時には小売を頼り今日もうまい魚を求めさまよい歩いています。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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