豊洲で見つけた珍ハタ、ノミノクチ
こんにちは。夢海です🐟
2023年はハタ運が強かったと、非常によく思い、ツチホゼリ、スジアラに続いて10月中旬にも珍しいハタを入手しました。
目次
ノミノクチの特徴
今回の魚はノミノクチ。
ハタの仲間なの?と思うどころか、某たまご型をしたポチポチして遊ぶゲームに登場するキャラの名前のようにも聞こえます。
しかしれっきとしたハタの仲間で、外見はキジハタにそっくり。
実際、キジハタと見分けの付く方はおそらく産地の漁師さんか、魚好きくらいなのではないかと思われ、今回のものもキジハタの別名「あずきはた」として売られていました。
産地からやってきた名前を流用したのかわかりませんが、今回のように市場ではキジハタとして扱われている可能性が非常に高いです。
今回のノミノクチは、私自身見落としてしまいそうになりました。
出勤前に急げや急げー!と、かなりの早足で市場を駆け回っており、魚を瞬時に見分けてながら歩いているのが日課。
全て見て回るには早歩きでなければ回れず、それに伴い魚を瞬間的に見分ける力が必須です。
今回のノミノクチは最初キジハタだと判断。
しかしその次のブロック(豊洲は仲卸が立ち並ぶ真っ直ぐな通路が7本、横に伸びる道も多数あり、数店舗過ぎたあたり)で、「あのキジハタはなにか変だった気がする。」と思い、戻ることに。
するとやはりノミノクチだ!となり、キロ単価も2000円と、他のキジハタに比べやけに安く、市場価値もキジハタと差があるようです。
胸鰭には目立った斑点がなく、一様に茶色い。
背中には黒い斑点が4つほど並ぶ。
ノミノクチの料理
ノミノクチのお造り
まずは半身をお刺身で。
鮮度は悪くないものの、ここまでやってくるのに日が経っていそうな身質であったため、買った当日に卸し盛りました。
薄い肌色をした身。
身もほどよく柔らかくなり、熟成度合いから見るとちょうど食べごろではないでしょうか。
ほんのりと血合いの色も乗り、春に食べたくなるような色をしています。
淡白な味の種類が多いハタの中では風味が豊かで、ほのかに香る酸味やしとっとした旨味、重たすぎずしつこく無い甘みもほんのり感じられます。
寝かせた為か風味豊かなためハタしゃぶなどではなく寿司や単に刺身で食べるのが正解。(というのは魚の状態にもよりけり。)
ノミノクチ鍋
旅に出る事が多く忙したかったため、残りの半身やあらは細かく切り分け一時的に冷凍していました。
寒くなってきた12月初旬。鍋が恋しくなり解凍し、冬の野菜と合わせて炊きました。
真空していたもののギリギリ冷凍焼けする直前というところで、ほどよく水分が抜けて旨味が最も濃いであろう美味い頃に調理できました。
ソイ類と比較し、ハタは身質がしっかりとしておりほどよい硬さに締まり、煮崩れしにくいため鍋にして存在感があります。
今回は冷凍していたという事もあり比較するには公平性が欠けてしまいますが、他のハタに比べ旨味が感じられました。
ノミノクチの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ・・・☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・・☆☆☆
価格
・キジハタに比べると今回のものは安かった。単に留めものであったのか、区別されて売られていた為かは不明。
コスパ
・基本的に歩留まりの良くないハタの中では、体に厚みがあり肉がある印象。
珍しさ
・今回の個体同様、三重や和歌山などの産地では多い様子。近辺の産地からの荷を探せば見つかる可能性あり。
味
・無難に美味い白身。言い換えてしまえば他のものでも良い、この魚でしかない美味さというものはないものの、話題作りには面白い魚種であると思う。
今回は珍しいノミノクチというハタを購入し食べてみました。
ハタの仲間はなかなか単価が高く、よほどの事がないと買おうと思えるほどではないものの、2023年は本当に様々な種類のハタに出会え充実した年であったと感じます。
来年もまた面白いハタに沢山会えるといいな!
ノミノクチの見られる水族館
鳥羽水族館で一度見たのみ(写真なし)
産地と共に、見られるのであれば九州、高知や紀伊半島付近あたりだと考える。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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