久しぶりのユウダチタカノハで味を思い出す
こんにちは、夢海です🐟
年末の忙しさが増してきた11月最後のこと。
仕事をしながら暇を見つけては市場や魚屋をまわり、自分で食べるものを探していました。
今回出会えたのは機会を逃しに逃しており、かれこれ5年ぶりに出会えた魚を紹介します。
目次
ユウダチタカノハの特徴
今回の魚はユウダチタカノハ。
タカノハダイ科の魚で、日本近海で漁獲される3種の中では一番流通量が少なく、私自身入手は5年ぶりとなります。
今回は数尾でまとまって入荷していた為、標本用などにも複数個体欲しかったところですが、何せ忙しい年末時期であったため食べる用に1尾のみ購入してきました。(冷凍庫も標本用に処理する魚がいっぱい)
タカノハダイよりも、少し前に紹介したミギマキに体色が似ていますが、口が赤くない・体高があり体系はタカノハダイに似ることなど、区別できるポイントはいくらかあります。
今回の個体は五島列島産、500グラムほどの個体で、食べ切るにはちょうど良いサイズ感。
尾鰭は上葉、下葉で色が異なり、ミギマキに似た特徴をしています。
エラブタは部分的にほんのりとオレンジ色をしています。
顔はウサギのようなほっぺに、おちょぼ口が可愛らしい。
ユウダチタカノハの料理
ユウダチタカノハの刺身
半身を刺身にしてみました。
身は白く血合いは目立たず、他のタカノハダイ科の2種に比べ色味は控えめに感じられます。
他のタカノハダイ科の魚はまったりとした脂と、密度が高いずっしりした身質ですが、ユウダチタカノハはどこか水分を感じ、薄味とまではいかないもののぼやけたような味わいな印象を受けます。
言い換えれば、(本当は非常に美味いものですが)磯臭い魚として扱われるタカノハダイの香りが少なく、淡白で多くの方にも食べやすいと感じます。
物足りなければ昆布締めにしてもよし、皮目の筋にコリッとしたほのかに反発する食感があり、握りにして寿司と合わせるもヨシな魚です。
ユウダチタカノハの塩焼き
頭とカマを半分に割り、しっかり水洗いした後に強めの塩で焼き上げる。
香ばしい香りに嫌味のない磯の風味が漂い、食欲をそそられます。
頭に食べられる肉が少ない魚ではあるものの、カマ周りの肉などは脂があり非常に美味。この手の魚は臭いなど気にされる事が多いですが、ユウダチタカノハは中でも香りが控えめに感じます。
焼くことで脂の旨味がより顕著になり、口いっぱいにユウダチタカノハの旨さが広がります。
ユウダチタカノハのムニエル
最後は半身を使いムニエルに。
臭みがなく質の良いユウダチタカノハはグリルに向きます。
今回はハーブ類、塩コショウに小麦粉をまぶしオリーブオイルで焼き上げました。
控えめな脂だが身はボソつかず、ホロッと崩れる身で繊維は細かい。
身は柔らかく仕上がるものの、焼き上げる際には崩れにくく調理がし易いのもまたこの魚の長所。
ユウダチタカノハの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・・☆☆☆
価格
・比較的安い魚。まとまって入ってくる。
コスパ
・歩留まりは一般的。
珍しさ
・タカノハダイに比べ珍しいが、全く見ない魚ではない。稀にまとまって入ってくる事も。
味
・身質がよく美味い魚だが、ユウダチタカノハならではという特色がない。
今回は久しぶりに入手したユウダチタカノハで3品作ってみました。
前回頂いた時はまだ食べた魚が100種類ちょっとといった頃の話で、連日新しい魚を買っては食べていました。
が、毎日色々と買い込んでいたため、刺身にして終了といった様子で、あらは使わず焼くこともせず。それで食べ終わってしまっていたと記憶しています。
今回も品数は少ないものの、再度ユウダチタカノハという魚を知る機会となりました。
ユウダチタカノハの見られる水族館
新江ノ島水族館で撮影(2022.11)
ユウダチタカノハは珍しくあまり出会えない。
過去2度、新江ノ島水族館で出会ったのみ。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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