夢海のうお旅 2023北海道編④

 

終わりも近づいてきた北海道旅。

オホーツク流氷館を後にし、網走市街地へと向かい、ひとまず腹を満たそうと道の駅を目指しました。

 

「道の駅 流氷街道網走」さん

流氷のシーズンである冬季には砕氷船おーろら号の発着するスポットのよう。乗りたい…

 

相変わらず曇天。時折強い雨が降る。

施設内にレストランがあったが、ギリギリ営業時間前ということもあり、近くの商店街などを散歩して回ることにしました。

 

北の果ての港。

この淋しさが寒さと共に沁みる。

 

網走らしいクリオネ通りの看板。

 

市街地を流れる網走川。

色は濁っているものの、ドブのようなニオイはなく、川底の泥や木の葉が腐敗したような、自然由来の健全なニオイがした。

都市部の川のニオイに慣れすぎてしまっていたため、この川の心地のいい香りに非常に感動しました。

徒歩でなければ気が付けなかったという、この旅で得た貴重な経験です。

 

適当に歩いていると面白そうな看板を発見。

 

「貝塚だと!?こんな北の果てに貝塚。」

このような施設があるということも知らなかったという好奇心も合わさり、行き先のない散歩が思いがけない寄り道へと変わりました。

 

雨が強い時間で、傘ややたら多い荷物をあたふたと整えたため外観の写真をすっかり撮り忘れてしまった。。

ぱっと見はどこにでもあるような資料室。

屋外は実際に貝塚が出土した森があり、発掘現場であろうビニールシートも見られた。

 

 

資料館は貝塚の剥ぎ取り標本の展示や出土した貝殻に魚の骨、土器などのほか、

 

当時の住居の様子を再現した展示も見られ、とても寄り道するにしては時間が惜しいほどの内容でした。

 

そしてまさかの出会い!

 

魚の標本発見!

貝塚ということは当時食べていた生き物の骨などの話から、魚は登場するであろうなんて考えていたものの、ここまで多数の剥製が展示されているとは思いませんでした。

 

ネズミザメやマダラ、サケ・そい類・かじか類など。北の海らしい面々。

 

他にも当時の人たちが食べていた海産物などの標本や模型が多数。

 

食に関係する展示ばかりではないものの、本職繋がりから食の展示ばかりが気になってしまいました。

また網走を訪れたときはここに来よう。

 

この施設の個人的なMVPはこのアザラシの土製品

 

かわいすぎるっっっ!!

ぜひグッズ化してほしいですね。(笑)

 

さて寄り道もここらにして、ピークに達した空腹を満たすべく、歩いてきた道を戻ります。

 

昔は捕鯨で栄えていた網走の名残。網走川沿いにひっそりと展示されている。

 

水辺を、あの鳥はなんだろうな~なんて水面を見ながら歩いていると、白い何かが浮かんでいるのが見えます。

 

あれは、、魚か何かかな。

「大きさからボラかコイだろうか。」

そう思うのは関東圏では見慣れたものがこれにソウギョやアオウオを付け足したくらいしか候補がないためである。

まさかあの魚に出会えるとも思わないので、、

 

確認できるものはモヤモヤしたまま終わらせたくないのは生き物好きなら誰しも共感できる感覚だと思います。

結果ボラでもコイでもなんでもいい。初めて来た土地にボラやコイがいたというだけでも立派な記録じゃないか。と、浮かぶ謎の魚を近くから観察できそうな岸へと向かいます。

 

ええと、あれは、、

 

ボラでもコイでもない。

血で赤く見えたその魚の正体はなんとサケの亡骸、いわゆる「ほっちゃれ」でした。

 

しかも周りを見渡すと4、5個体ほど浮かんでおり、鳥は無数にいるのに突こうとしない。

昔図鑑で読んだ、”動物はほっちゃれを口にしない”という記述を思い出しました。

 

まさかここでその話が起こっているということに気が付き、本当であったのか。と感動する瞬間でした。

 

この秋の北海道の景色をいつかは見たいと思っていた現象ですが、今回の旅でこうも偶然に出会えるとは思いもしませんでした。

今回、特に最終日の出来事が濃厚過ぎて非常に満喫できた北海道旅でした。

 

強い雨脚の中興奮で寒さを忘れていましたが、体は正直なようで冷えていることに気が付き、ひと通り撮影をし道の駅へ戻ることに。

レストランがオープンしていたため、気になった「網走ざんぎ丼」を迷わず注文。

 

ざんぎというと、通常は鶏のからあげを創想像しますが、網走ざんぎ丼で使用するのはカラフトマス。

目の前のオホーツクで漁獲されたカラフトマスを薄くスライスし、北海道名物ざんぎにした丼。

ここ以外ではそうそう食べられるようなものでないのでベストチョイスであったと帰ってからも強く思います。

 

 

カラフトマスのざんぎには甘いタレがかかり、これがさらに食欲をそそります。

薄くカットされているので食べやすく、皮がついているのでカラフトマスのうま味がしっかり堪能できます。

あっさりしたマスのうま味がタレとよく合い、ご飯がすすむすすむ。

おかわりしようか。なんて考えましたが、時間も迫ってきていることを気にし後にします。

「キネマ館」様、ごちそうさまでした!

 

道の駅を後にし、ガソリンを入れ空港へ目指します。

その前に最後の寄り道。

女満別空港へ向かう最中に網走湖の畔を走るルートを選び、所々に駐車場があることが気になり、どうも自由に止められそうなので降りてみることにしました。

 

雨が一番強い時間で、あたりに雨が草や湖面を打ち付けっる音だけが鳴り響く静かな空間。

 

湖の畔に来るのはどれくらい振りだろうか。少なくとも1人で降りたのは今回がはじめて。

こんなにも神秘的で吸い込まれそうな不気味さがあるものだったかと、惹かれるような力と、泥の香りが混じる中を少し歩きました。

昨晩食べたしじみ美味しかったな。。

 

雨もあり、大荷物をしょったままレンタカーを返却し、送迎バスでターミナルへ戻ってきました。

雨も上がり、所々晴れ間も指すような天気になったので展望デッキに上がり搭乗する機体が到着するのを待ちました。

 

空港とは思えない静けさ。到着時はあたりが真っ暗だった空港周辺の丘がよく見渡せる。

 

しばらく待っていると遠くからジェットエンジンの音が近づいてくる。

 

ごぉぉぉーっと雨水を巻き上げながらリバース(エンジン逆噴射)するB767‐300。

今回の旅の目的最後は、B6の搭乗。

航空機オタク(と呼べるほど知識はないが)として、移動手段にもまたこだわる。

予め航空会社の運航計画を確認し、使用予定機材を把握しておく。

今回は羽田‐高知線で5年前に搭乗したっきりのB6に乗って帰るというのが最後の目的でした。

 

駐機スポットに入り、エンジンが切れる音を堪能し室内へ戻りました。

まだ時間が少しあるのでスイーツでも食べようとレストランへ。

 

スイーツだけを頼むつもりが何やらおまけが、、

ホッケフライカレーがおいしそうなので頼んでしまいました。

ホッケは半身が丸ごと。

じゃがいもも丸ごと乗っていたり、アスパラも長いのが一本のっかり、ボリュームがすごい。

スープのようにサラサラなカレーでフライとも絡めやすく、あっという間に食べきってしまいました。

 

デザートはハスカップサンデー。

北海道スイーツも最後に味わえ、とにかく最後まで北海道づくしな旅で締めくくりました。

 

力強く離陸するB6。加速力が凄まじく、ファンの多い機体。

色とりどりな畑が雲の下に消えるまでずっと窓に釘付けになっていました。

 

帰りの太平洋側の風景。まるで流氷のような雲が辺りを覆っている。

 

片道1,000㎞の旅を終え、戦利品で一杯。

 

名前の通り流氷が入っているそう。

 

青く爽やかな見た目。

味わいもスッキリとしており、非常に飲みやすい。

 

つまみはトド肉の大和煮

 

臭みはなく、クジラの大和煮に非常に近い。

海産の哺乳類という繋がりからか、ほのかに感じるクセやコクはクジラに近いものを感じました。

 

写真を整理しながらゆったり一杯。

今回の北海道旅は非常に収穫が多く、思い出深いものとなりました。

再びサケやマスたちに会いたいし、他にも魅力的なスポットの多いフィールドなのでまた魚(うお)を巡る旅に出たいな。

そんなところで今回はここまで。

他の旅の様子もまた書きまとめていこうと思うので、チェックしていただけると嬉しいです。

 

それではまた他の記事でお会いしましょう。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

広告