2種のウチワエビを同時に入手&調理

 

こんにちは、夢海です🦐

今回は購入するつもりがなく、ふらふらと散歩がてらスーパー調査で面白いものを見かけてしまいました。

家には羅臼から来た魚を干していたり、ラウンドの状態で色々余っていたなと思い出しつつも、これをまた揃えて入手できる機会はそうそうないであろう。と悩み悩んで購入してきました。

 

 

ウチワエビ・オオバウチワエビの特徴

今回の水産物は魚ではなく久しぶりの甲殻類。

これを見てウチワエビだ!とわかる人は比較的多く、メディアなどでも"伊勢海老よりもうまい"だの言われて、ゾウリエビやセミエビなどと並んで数えられる事が多いように思えます。

その中でもウチワエビは単価が比較的安価なもので、1尾あたりも軽く買い求めやすさがあります。

 

さて、今回買ってきたウチワエビですが、実は2種紛れています。

産地はどちらも長崎県産。

 

さすがに別口で仕入れて並べたものではなく、おそらく同じ荷で入ってきたものだろうと思われます。

となると、この2種が入合でやって来たという場面は私の中で初確認となります。

エビの知識は殆どなく、この2種は棲み分けされているのか否か。気になるところです。

 

ウチワエビ

やや紫色がかっている。

頭部の毛のようなものはウチワエビが多いように見られた。頭部の横のノコギリ状の突起はウチワエビが多く、10本前後ある。

 

 

オオバウチワエビ

オオバウチワエビはややオレンジ色がかっている。頭部にも模様がある。※これは個体差があるかも知れない。

ノコギリ状の棘は約8本とウチワエビに比べてやや少ない。

 

 

頭部を割ると味噌はオオバウチワエビの方が多かった。

冷凍チリウニのような鮮やかなオレンジ色の味噌目立つ。

ウチワエビは殆ど入っていなかったのは、時期的なものなのか個体的な由来なのかは今後も要検証。

 

今回は食べ比べではなくまとめて美味しくいただいていきます。

 

 

ウチワエビとオオバウチワエビの料理

ウチワエビとオオバウチワエビのトマトクリームスパゲッティ

まずはパスタから。

野締めで漁獲から日数も経っていそうであったため、生食で食べ比べようと思っていた分の身を全てソテーします。

 

見分けが付くようウチワエビは殻から外し、オオバウチワエビは殻ごとソテー。

頭は焼いてから煮出して旨味を抽出し、この汁とトマトソースと合わせます。

ひと煮立ちさせスパゲッティを混ぜ合わせる。

 

盛り付けてエビを乗せ、スイートバジルを添えれば完成!

 

トマトの酸味と刻んで入れた唐辛子のあとからじわっとやってくる辛味。

海老の旨味とチーズや牛乳のまろやかな甘み、シンプルな素材ばかりを組み合わせて複雑な旨味となり、この中でもウチワエビ(とオオバウチワエビ)の食感の存在感が大きく、ブリッと程よく締まったやや硬い身とソースを絡める事で口の中が幸せになるのです。

ソースにも海老の旨味を溶け込ませており、これがまた

 

ウチワエビとオオバウチワエビの味噌汁

殻と味噌のある頭部を煮出しネギと合わせた簡単な味噌汁。

 

これが非常に美味い。

幼い頃は甲殻類に加えイカが苦手で、海や魚、海洋生物が好きであったのに味の濃い海鮮系が食べられずにいました。

 

当然、エビ汁の良さなんて当時は良さのよの字も分からないものでしたが、年を食うと共にこの良さがよく分かるようになり、それ以上に贅沢品であると言うことがよくよく分かるようになりました。

個人的にエビの汁はいくつか作り方があり、中型のクルマエビ型のものであれば頭をバーナーで焦がしてこれを汁に入れると非常に香ばしく香りが引き立ちます。

一本でウチワエビは(個人的に)大型に分類し、海老味噌が溶け込むよう頭部を割り、コンロで軽く焼いてから汁に入れます。

 

基本具材はネギのみ。出汁で楽しむならば豆腐があっても嬉しい汁になります。

さて、今回のウチワエビの汁も大変な旨さで、一口味見ですすりオホホ。二口目からは無言ですすり、頭部の肉をほじくり、汁を飲み、鍋から二杯目をよそって食卓に戻り。の繰り返し。

この後から笑えてくるような何とも言えない海老の味は一体なんなのでしょう。

 

確か1リットル前後で作ったはずなのにもう鍋には殆ど残ってなく、翌朝の楽しみに。と程々にして食べ止めます。

 

具体的な味の説明をすると、身はやや硬く食べごたえがある。頭部にも身は詰まっていて、夢中でほじくると良い。

汁は濃厚な出汁があるが、ウチワエビ、オオバウチワエビで味に違いがあるのかは分からない。

今回の個体はオオバウチワエビの方が味噌の量が多く、もしかすると変わるのかもしれない。

 

 

ウチワエビ・オオバウチワエビの評価

価格   ・☆☆☆☆

コスパ  ・・・☆☆

珍しさ  ・・・☆☆

味わい  ☆☆☆☆☆

 

価格

・キロ単価で見たら高いものの、1尾は小さいので買い求めやすい。

 

コスパ

・殻は出汁がとれ、身も詰まっている。テール部分の身こそ多くはないものの、使い勝手のいい食材。

 

珍しさ

・関東では稀。西の産地が多く、市場ではあまり見かけない。ウチワエビとオオバウチワエビが同時に並んでいる場面は今回初めて見かけた。5個体中オオバ2、ウチワ3という内訳であった。流通上見た回数からだとオオバウチワエビの方がやや少ない。

 

・海老の味がしっかりとし、身もソテーすると程よく締まる。

 

今回はウチワエビ2種を同時に入手し食べてみました。

どちらも味に大きな違いはなく、同じように美味しくいただけるものでした。

サイズ感も近ければ仕分けの手間をかけてわざわざ分けて流通させる必要が薄く、混在していたって特段問題はないと感じます。

 

一度沼津の寿司屋で握りをいただいた事がありますが、これは甘みが強く非常に美味しいものでした。

次回は活けのものを入手して、食べ比べといきたいところです。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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