オオヤセムツは、海外輸入の絶品深海魚!

こんにちは!夢海です🐟️

 

今回は海外から届いた冷凍魚シリーズ🐟️

南半球よりやってきた不気味な(?)深海魚になります。

 

 

オオヤセムツとは?

今回の魚はこちら!

 

ぱっと見ヤシの木の皮に見えなくもありません。

クロムツとして流通するこのお魚はオオヤセムツ。

 

残念ながら鱗も骨も落とされたフィーレ状になっています。

ニュージーランドよりやってきた深海魚になります。

 

日本ではムツという魚がおり、ムツ科で流通上はクロムツと呼ばれ出回ります。

このクロムツの中にも2種類あり、標準和名は「ムツ」と「クロムツ」。

どちらも見た目はそっくりで、混じって流通することが殆どです。

 

一方このオオヤセムツ。ムツと付きますがムツの仲間、ムツ科ではないのです。

ヤセムツというグループで、また少し違う種類なんですね。

 

ではなぜ“ムツ“と呼ばれるのか。

それはいずれも脂の多い魚で、油っこいを意味する「むつこい(むつっこい)」からムツと呼ばれるように至りました。

 

もう一つ有名なムツとつく魚で「アカムツ」。みんなが「ノドグロ」と呼ぶ高級なアイツです。

これまたムツ科ではなくホタルジャコという魚。

タイと付くけどタイでないように、ムツという名が付くけどムツの仲間でないという種類も探してみればポツポツいるものです。

 

では、話を戻してオオヤセムツに。

ムツとつくだけあり、脂が感じられる白い身をしています。

 

実際触ってみても指がベタつく様子。

血合い骨も抜かれているため調理をする人にとってはありがたいです。

 

切り身に。

この手の魚は血合いがあるイメージがありませんが、オオヤセムツには丸く集まった血合いが目立ちますね。

質感は水分が多くも少なくもなく、解凍も容易で扱いやすいです。

 

 

オオヤセムツの料理

オオヤセムツの山椒焼き

今年かって良かったものランキングでトップ10に入ってくる実山椒。

ボイルして冷凍保存していたものをいくらか乗せ塩で焼いていきます。

 

爽やかな山椒の香り、そして焼いてるときパチパチと音を立てていた脂ののったオオヤセムツ!

脂がありながら、旨味もしっかり感じられ、やや強い脂も山椒の香りでセーブしてくれます。

 

身の質もしっかりとしていてプリップリ。

血合いがほどよく有るからこそ旨味もしっかりしています。

血合いの大きさで旨さ、臭みが変わってくると思います。

 

 

オオヤセムツの煮付け

続いては煮付けで頂きます。

脂がある魚は煮たときに本当においしくなりますね!

 

砂糖を多めで甘めに仕立てました。

脂が汁に浮かんびキラキラと輝いています。

 

身離れがよく、かといって煮崩れし易いほど弱くもない。本当に扱い易く優秀な食材です。

まろやかな甘みとジューシーなホロホロの身。

臭みとも無縁です。

 

オオヤセムツの天ぷら

次は天ぷらに。

油で揚げている最中、爆発するんじゃないかといった具合にジリジリパチパチと音を立てていました💦

衣もどこか歪な形になっている気がする…。

脂が多すぎるのか、揚げ物にする時には気をつけて下さい(笑)

 

今回は天つゆで頂きました。

 

うん!美味い!

サクサクの身の下にはトロッととろける身が隠れています。

脂に油をぶつけるともたれてしまいそうな仕上がりになりそうですが、そんな事はありませんでした。

天つゆも合いますが、これはあま~いタレをかけて食べるとより美味しいかも!?

 

オオヤセムツの西京焼き

贈り物に選ばれるような高級な西京焼きセットに紛れている「黒ムツ」。産地がニュージーランドなどの南太平洋のものであればこのオオヤセムツが使われています。

用途として一番使われる事が多いのはこの西京焼きでしょう。

ふた晩西京味噌に漬け込んだものを焼きました。

 

しっかりと奥まで旨味が添加され、余分な水分が抜けてこの魚の旨味を最大限引き出せた状態です。

水分が抜けたため身が締まり、柔らかかった食感がホクホクとした繊維質の食べ応えある身に大変身。

 

焼くことでこれまでの料理で目立っていた脂も控えめに。

旨味、脂、香りに食感。とても味覚のバランスがとれており、良さがそれぞれ強すぎない個性として現れています。

 

 

オオヤセムツの評価

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ・☆☆☆☆

 

価格

・脂のある上質な魚は高いんでしょ?なんて思ってしまいそうてますがこれがかなり安い。冷凍とはいえ、頭や背骨が取られ丸々食べられ捨てる箇所がない。つまり歩留まりは気にしないでキロ¥1000を下回る。一般に出回る鮮魚類でここまで安くは出来ません。

 

コスパ

・コスパ、ここでは歩留まりに対しての価格を考えます。が、フィレのものはどれも☆が5つ付いてしまうのは必須。今回は体系の似たクロムツと同じであろうと想像して丸々1尾の状態から評価します。

そうなると一般的か頭がやや大きいため少し悪い部類に入ってくると思われます。ただこの魚が現地では幾らくらいで取引がされているのか。金額次第で変わってきます。

 

珍しさ

・フィレで出回るのはかなり珍しいと思います。記事の中でも触れました、西京焼きの原料として使われる事はあっても、加工されていない状態に出会うのは稀です。丸ごとは殆ど見られないものだと思いましょう。

 

味わい

・脂ノリがよく、焼き物や煮物との相性が非常にいい。冷凍魚で少し手の込んだ料理をしたいのであればこのオオヤセムツを薦めたい。

 

今回はニュージーランドよりやってきた深海魚、オオヤセムツを食べてみました。

「冷凍の魚なんて」

そう思う気持ちも分かりますが、近年は冷凍技術も進歩しており、特に今回のオオヤセムツは冷凍焼けのような状態は確認出来ませんでした。(単に脂が多く焼けにくいという可能性もありますが)

 

とはいえ、冷凍魚のメリットと言えば天候の関係なしに在庫を安定して確保出来るというのもあり、大きい飲食店でもいつでも美味しいお魚が食べられますよね。

 

ですが、その殆どは輸入のものに頼っている状況。日本近海で採れる魚が減っているというのもまた理由のひとつ。

技術は進歩してもそれまでの仕組みを変えていかねば衰退していくものです。

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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