今年はイサキの旬が少し早い気がする

こんにちは、夢海です🐟️

長い事時化が続いて相場は高止まり。種類も少なく、今年の2、3月は退屈な時期がやや長く続いていました。

それが明けたのが春分の日を過ぎてのこと。

一気に春めいた市場に思わずあれもこれもと買い集め、持ち帰りまな板に並べると、マハタにキンメダイと、高い魚をやたらに買ってきてしまいました。

今回の買い物で最も高かったのが今回の主役のイサキ。

季節調査5割、食べたいという理由5割。

本音は食べたいという理由が8割。

最盛期の梅雨を前にしたイサキというものを食べたことがないということで買い求めてくる。

イサキの特徴

産地は長崎県五島列島産。

釣りもので、見た目からでも良く分かる。

近年では年間を通して見られるが、思えば春のイサキは瓜坊サイズしか食べたことがなかったため、今回購入しました。

持ち帰り、おろします。

内蔵は脂肪はまだこれからとはいうものの、産卵前後のツルッとした感じはなく、やや脂でべたつきます。

確かに1〜2ヶ月後には間違いなく脂が増えていきそうな傾向が見られます。

この時期はまだ早いと見過ごしていた時期ですが、その割には2週間くらい、なんだか早いな?と思えます。

この辺りはまた来年に比較して見る事としましょう。

イサキの料理

イサキの握り

握りは皮を引いたもの、炙ったものをつけました。

初めてイサキを握りで食べたのは18の頃の、10月とか秋だった気がする。

それも皮が炙られており、その美味さに感服したと思えば、それからはイサキは炙るべきものだろうという考えが定着する。

しかし、皮を引いた寿司というものを沼津で食べたのがその翌年の話で、炙ってしまう事で隠れていた酸味が分かり、イサキって風味豊かじゃないか。とこれまた感服した。

それ以降はどちらも好きであり、一概にこっちが良いよ。とは言えなくなってしまったのである。

個人でつける時にはその日の気分で仕込む。

今回は春イサキという未知のものだった為、どちらも用意しました。

イサキは血合いが綺麗な魚なので、皮を引くとこれまた見栄えが良くなります。

わさびでつけて醤油で食べるのもいいものですが、今回はすだちと塩で頂きます。

柑橘とイサキはやっぱり仲良し!で、まだ朝晩は寒い時期ですが、心地の良いそよ風が口の中を駆け抜けます。

やっぱ甲乙つけがたい。改めて思いました。

イサキとポテトのクリームリゾット

イサキは半身分使う。

家に生クリームが余っていたことを思い出し、使わねばと考えた時に何となくで思いついた。

イサキと小玉のジャガイモ2個、新玉ねぎ半分をバターで炒め、米と生クリームを入れる。

チーズと塩で味を整え、煮えたら盛り付けて黒胡椒をかける。

特段こんな高い魚じゃなくとも…と考えたくなるが、イサキだからこそソテーして火の入った皮の旨味が活きるし、生クリームとの相性がいい。

今回の個体は磯の風味も薄く、雑味となる元が少ない。チーズと重なっても互いの臭みが出てこず、調和する。

空腹も相まってあっという間に食べきってしまう。

イサキは好きな魚上位に入るものの、もっぱら刺身に炙りと基本的な使い方しかしませんでした。

こんな使い方があっても良かったのか!と

イサキそのものに味があるので、特に脂がまだだという時期には有効な調理方でしょう。

ジャガイモとの相性も良い。

皮のにおいが気になれば取ってもよし。

イサキのさんが焼き

新潟で買った味噌をそろそろ消費しきりたいので、味噌を使った魚料理を最近は色々作っています。

イサキでもさんが焼きを作ってみました。

イサキは尾に近いところを3枚に卸し、スプーンで掬い取る。

これにすりおろした生姜とネギと叩いて、味噌と酒を少々入れる。

よく混ぜ合わせたらごま油を熱して焼き上げる。

焼き立てをホクホクしながら白米と食べる。

ごま油の香りで食用をそそり、

皮がないので風味はやや弱くなるものの、味噌や薬味がそれを補う。

昼食に1品、軽く作ったつもりが、見事に米泥棒となってしまった。

今回は日が立ってしまったのでなめろうとして食べなかったが、当然なめろう(味噌たたき)で食べてももちろん美味い。

イサキの塩焼き

幼い頃、祖父の知り合いが度々釣りに行ってはイサキをドサッとくれた事がある。

鮮度抜群で光っていたのを思い出す。

「焼くと美味いよ。」という言葉通りに焼いて食べるとあらビックリ。

我が家に出る焼き魚といえばマアジかサンマだったので、白身魚を焼くというのは初めてのことだったものの、これが飛び上がる美味さだった。

多分これは過去にも書いた。

それほどイサキという魚は、私の中で焼き魚の価値を高めてくれた魚種である。

イサキは焼いている最中ワクワクしてしまうのは今も変わらず。

今回は頭に近いところを卸さず筒切りに、骨付きで焼き上げる。

塩をしてならしておくとグンと美味くなる。

特にイサキのように程よく脂のある魚は旨味と脂だけが残り、醤油もポン酢も掛けずにおかずとなる。

高い魚なので、昔のように丸ごと1尾焼いてみる。なんて事は今では難しいけれど、このちょっとした1品がやけに染みる。

イサキの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・☆☆☆☆

珍しさ  ・・・・☆

味わい  ☆☆☆☆☆

 

・価格

ピンからキリまで。小型のもの程安いが、他魚種に比べるとやや高値安定。1キロを超えると値段も化ける。

 

・コスパ

歩留まりよし。日持ちもするので1尾で数日間使える。高単価なので基本的には生で提供向きになる。

 

・珍しさ

一般的。季節を選べば探すのは難しくない。

 

・味わい

非常に美味。刺身が美味く、単価も高いので近年は寿司ネタなどで比較的よく見かける。特に焼きは美味なので一度試してほしい。

 

今回は3月下旬にイサキを買ってみました。

例年だと、個人的には見向きもしないような時期でしたが今年はやたらと良いような予感。

これが書き上がった5月中旬まで、身質は比較的安定している様子です。

冬から春に切り替わるタイミングでは見なくなる本種ですが、来年は追ってみようと思います。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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