“鳴く魚”ホウボウは絶品だった!?【まるで海の孔雀?】
こんにちは!夢海です。
今回は水族館で人気者!ユニークなあの魚をご紹介します。実は知る人ぞ知る美味い魚で、寒い時期に是非食べてほしい魚の一つです。
それではいっくよ~!
目次
ホウボウの特徴
今回ご紹介するのはホウボウという魚。
名前を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
名前を知らなくとも、孔雀のような胸鰭を見たら「コイツか!」となりそうな派手な見た目をしています。
今回のホウボウは和歌山県有田産。
他記事で紹介したソコイトヨリと同じ産地の方に送って頂きました。
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ぷりっと太り食べ応えのありそうな立派な個体です!
通常だとかなり値の付く高い魚。
今回は鮮魚BOXでまとめられ、かなりお安く購入させて頂きました。
この孔雀みたいな胸鰭が綺麗で水族館などで「おおー。」といった声も上がるほど。
赤いボディとは真逆の寒色のため、水中でもよく目立ちます。
常に鰭を開いている訳ではなく、海底でじっとしている時はこのように畳んでいます。
天敵を脅かす為や、この大きな鰭を目一杯開いて滑空するように水中を泳ぐ様子が見られる事から、揚力を得ているようにも思えます。
黄色くクリッとした目が可愛いですね。
見れば見るほどカラフルな魚です。
体は赤いまだら模様。砂に擬態する為の模様に思えます。
よく見ると茶色混じりの赤と濃い赤色が分かれているのが分かります。実は全てのホウボウが赤いという訳ではなく、同じ大きさでも黒っぽい見た目の個体もいたりとまちまちです。
また、幼魚の時は姿はホウボウでも色が黒っぽくかなり地味な見た目をしています。
尾鰭はやや湾入して遊泳力のある形状をしています。
背鰭のサイドを覆うように硬い骨が並びます。
これがあるため、捌くときにはVの字状に刃を入れなければなりません。
口は見かけ以上にかなり開きます。
この大きな口で吸い込むように、海底の生き物を捕食します。
かなり大食いなようで、徳島の底引き網で漁獲されたホウボウの口にはよくホタルジャコやテンジクダイといった魚が入っていました。
今回は残念ながら胃の中身は空っぽでした。
ホウボウといえば綺麗な胸鰭、そして"足"で歩くような姿もまた特徴であると言えます。
お腹をひっくり返してみると、胸鰭の下に一回り小さい鰭、腹鰭があります。
その少し左上、胸鰭の付け根にこんなものが。
これがいわゆる足と呼ばれるもの。
3対あり、胸鰭が遊離したものになります。この足のような鰭には味蕾(みらい)と呼ばれる器官があり、なんと舌でもないのに味が分かると言われています。どんな感覚なのでしょう…。
この鰭を砂に入れて歩くように砂地を這い回り、獲物を探すといった生態をしています。
かなり胸鰭に特化した魚であるということが分かります。
しかし、名前の由来はというと…
実は鳴き声から。
魚なのに鳴くってどういうこと!?となると思いますが、その秘密は体の中にありました。
これがその鳴く器官。正しく言えば音を出せる器官です。
これは何かというと、多くの硬骨魚類の持つ浮き袋です。このホウボウはその中でも浮き袋が発達しており、これを振動させる事で音がでる仕組みです。
この鳴き声が「ボーボー」と聞こえることからホウボウと名付けられました。
他にもイシモチの名で知られる「シログチ」や「クログチ」と呼ばれる魚たち。これらはニベ科の魚ですが、鳴く様子が愚痴をこぼすように聞こえる事からグチと呼ばれるようになりました。
フグなども釣るとぶーぶー鳴いたりと、魚が鳴く様子は釣り人が一番見る機会が多いです。
ホウボウの捌き方
三枚に卸すと綺麗な白身が現れます。
真っ白な透き通ったような見た目よりは、やや濁った脂混じりな様子。
腹骨をすいてサクにします。
この日の前日に漁獲されたばかりの新鮮なホウボウなので、身がとても綺麗です。
皮を引くと白い薄皮が残りこれがホウボウの特徴の1つです。
ホウボウの料理
ホウボウの握り
個人的にあると嬉しいネタで上位に食い込みます。
ホウボウは柔らかいクセのない身で、ほんのり感じられる脂がとても美味い!
鮮度も抜群の今回のホウボウはもちっとした食感で楽しめて、4貫で¥1000の価値はあるように思えます。
ホウボウフライ
続いてはフライ。
ソースをかけて食べる前に、一口だけ素材の味で楽しむつもりでかじりました。
しかしこれが美味い!!
ソースをかけてしまうのが勿体ない繊細な旨味と、ふっくらした食べ応えのある身が箸を止めなくさせます。
タラなどとはまた違った食感でぷりっとした歯ごたえがとても美味い。
新鮮なホウボウを使ったからそれも美味しさの秘訣ですね。
これは観光地などで道端で¥500ほどで売られていたら嬉しいです。
ホウボウ鍋
まだ冬というには早かった季節ということもあり、秋野菜のナスメインで素材をチョイス。
ダシは鰹だしの他にホウボウのあらから取ったあらダシも入っています。
野菜とホウボウたっぷりで食べ応え◎
ここまでふっくらしていたホウボウが、ホクホク食感に生まれ変わり新たな美味しさを伝えてきます。
味付けも少しの塩と醤油だけで済ませたので野菜の甘味やホウボウの旨味がダイレクトに感じられ、ダシがそれをまとめて完成度の高い一品になりました。
健康にもいいし何よりも美味い。
今晩は魚を使った鍋なんて如何でしょう。
ホウボウの評価
価格 ・☆☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・・☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・ピンきりだが、大型の個体は高い。小型のものは産地などで安く手に入る。
コスパ
・コスパは普通~やや良い。といったところ。
あらもダシとして使えるし、尾鰭の方も細くならず身入りがよい。
珍しさ
・スーパーなどでは稀だが、魚屋などに行けばよく見かける。
味
・白身の中でも上位に食い込む美味しい魚。
・脂が乗った魚が好きな人よりも、さっぱり系の魚が好きな方におすすめ。
毎度完全に主観な評価を公開していますが、ホウボウは本当におすすめしたい魚です。
寒い時期に立派なホウボウを見かけたら是非フルコースを作ってみては如何でしょう。
本記事は、サテライトライターさんの記事になります。
サテライトライター:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします!
Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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