ノドグロの親戚?いいえ、ハチジョウアカムツです。

こんにちは!夢海です🐟️

今回は皆さんご存知、あの超高級魚のアカムツ(のどぐろ)の親戚!!ではなく、全く違ったグループのアカムツをご紹介します。

 

 

ハチジョウアカムツの形態

かなりややこしい出だしで申し訳ありません😅

というのも、今回ご紹介する魚はハチジョウアカムツというお魚。

 

アカムツ、又はノドグロという魚を皆さん聞いた事はあるかと思います。

あの有名テニスプレイヤーの発言から一気に広まり、今では超が付くほどの高級魚です。

今回のハチジョウアカムツというお魚は、八丈島で獲れるアカムツに聞こえますが実は全く関係の無いお魚です。

 

一体どういう事なのかと言うと、のどぐろで有名なアカムツはホタルジャコという魚の仲間。一方でこのハチジョウアカムツはフエダイという魚の仲間に属しています。

しかし由来としては、八丈島ではこの魚を"アカムツ"と呼んでいました。しかしそれではのどぐろと区別がつかなくなってしまう。と言うことで呼び分けの意味を込めてハチジョウアカムツという風に命名されました。

 

体系も体高があり平たいフエダイというよりは、細長く丸いクロムツに似ています。(クロムツはムツという魚の仲間)

クロムツと見分ける為にアカムツと呼んでいたが、既にアカムツという名前の魚がいたからハチジョウアカムツと名付けた。しかしこの3種とも科が違い近い仲間ではない。

由来などは諸説ありますが、この様なややこしいものだと思います。

 

脂たっぷりのアカムツに比べ、フエダイの仲間はあっさりとした白身が特徴の魚です。

どんな調理をしても上手いこと化けてくれる、とても扱いやすい魚だと個人的に思います。

 

 

ハチジョウアカムツの調理

この丸々っとしたハチジョウアカムツは沖縄産。鮮魚セットに入りやってきたものになります。

送料込みで¥4000という破格のセットですが、恐らくこれ1匹で料金の半分は元を取れるのではないかという程美味しい高級魚として扱われています。

サイズも1キロを超え食べ頃のサイズです。

 

腹を開いたら卵と脂肪が。

そして内蔵が溶けてしまっており、臭いが出ています。卵にも内蔵の汚れが付着してしまってこれでは使い物になりません。

身に臭いが付いてしまっていそうなので念入りに内蔵を洗い出します。

 

半身を刺身と唐揚げ、半身は骨付きで半分に切り煮付けと塩焼きにしていきます。

臭いが付いている可能性のある内蔵の周りは味付けをする煮付けと唐揚げ、薄く削いで握りで頂きます。

皮付きでぶつ切りにして、塩胡椒・片栗粉をまぶしてそのまま揚げます。

 

一口大にカットして

 

味付け、小麦粉をまぶします。

これを油で揚げて…

 

カラリと揚がったのでこちらを盛り付けて完成!…ではなく、ここにひと手間加えようと思います。

野菜と甘酢あんをかけて炒めれば完成!

完成したものは料理紹介のコーナーにて!

 

そしてこちらは皮を引いた寿司用の柵になります。

皮目に脂がキラリと光ります。

こちらを寿司用に切りつけて握れば完成です。

 

半身は骨付きのまま調理します。

 

鱗を落としたものをそのまま半分に切り分けたらそのまま調理に使います。

 

 

ハチジョウアカムツの料理

ハチジョウアカムツの煮付け

アカムツというと煮付けが美味しい印象ですよね。今回は仲間ではないものの真似て作ってみました。

脂の期待出来るおなか側を豪快に使用しました。

身に水分は少なくしっとりとしているので、ボソつかないよう薄口で煮付けました。

 

皮がやや固く、身離れもそれほどよくはありません。皮に切れ込みをもっと入れれば良かったかな。

骨付きの為出汁も出て形も崩れずまさに一石二鳥。

調理法に困ったら鱗を落として骨付きで残しておくと便利です。

 

ハチジョウアカムツの塩焼き

煮付けで使った骨付きの半身の尾鰭の方を塩焼きにしました。

鮮やかな皮の色が美しく、やはり皮を生かした調理法にすると見栄えがよくなります。

 

味わいもまたよく、固すぎない程度に締まり魚の旨味が感じられます。

 

厚みがあり食べ応え抜群。脂こそ薄いもののクセのない身は広く受けそうです。

 

ハチジョウアカムツの甘酢あんかけ

衣を付けて揚げた切り身をアツアツのままフライパンで野菜などと炒めました。

魚と野菜と調味料さえあれば30分もかからずに作れるお手軽レシピです。

 

野菜のシャキシャキ感を残し、甘辛いタレを合わせたのでご飯と相性抜群。

こちらもよく締まるハチジョウアカムツのホクホクの身が活かされています。

 

 

ハチジョウアカムツの握り

お次は握りを頂きます。

内臓が溶けてしまっていたので、薄く削ぎ落として脂のありそうな腹側を使いました。

 

皮目が美しいです✨

山葵であわせたものを醤油にちょんと付けて頂きます!

 

濃い旨味!というものは特になく、割とあっさりしています。

そしてコリコリと歯ごたえがあり、脂のほのかな甘味が後から追います。

 

「これはレモンなんかと合わせたら相性良さそうだなぁ。」

 

何てこと呟いても冷蔵庫にあるはずのないレモンが出てくる訳もなくレモンを合わせるのはお預け。

今回の個体がなのか、時期を外したのか、単体ではすこし味気ない握りでした。

やっぱり昆布でしめるか柑橘欲しいなぁ。

ハチジョウアカムツはこれで平均クラスの大きさ。よりデカいサイズになると化け物級の旨さになりそうなポテンシャルを秘めている気がします。

 

 

ハチジョウアカムツの評価

価格   ・・☆☆☆

コスパ  ・・☆☆☆

珍しさ  ・・☆☆☆

味わい  ・・☆☆☆

 

個人的な評価は、ザ・平均。

価格は☆4寄りの3といったところ。

今回は鮮魚セットに入っていましたが、普通に買うとなるとキロあたり¥1000~1200ほど。

コスパはまずまず。良くも無ければ悪くもない。やや大きい頭も煮付けやダシなどに使えば満足感も出てきます。

珍しさはそこまで珍しくなく、都市部まで流通する事が少ないといった程度。

産地では比較的獲れて、ハチジョウと名前にありますが今回のように沖縄や奄美大島などでもよく漁獲されます。

味わいはおいしいもののどこか個性がないといった印象でした。しかし肉質は良好で幅広い調理法で食べることが出来ます。

より大きめのいい個体を見かけたらリトライしてみます!

 

今回はハチジョウアカムツをご紹介しました!

アカムツという名前が付きますが、あの高級魚ノドグロとはまた違った分類のお魚。

しかしそれでも美味しい魚の多いフエダイの仲間なので調理法には困りません。

出回るサイズは300グラムほどと小さめのものをよく見かけます。

大きくなればなるほど旨味が増す魚だと思われますので、選ぶ際は大きめのものをオススメします。

個人的に味わいは絶品!という訳ではありませんでしたが、それでも赤い見た目は美しく、お祝いの席などで重宝されるかと思います。

以上、夢海でした!

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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