アカハタモドキは美味しい偽物!?

こんにちは!夢海です🐟️

今回はあの高級魚、ハタの仲間から珍しい子の紹介になります。

 

 

おいしいのに偽物扱い!?

今回のお魚はこちら、アカハタモドキ。

 

赤いハタなのでアカハタという単純な由来です。

ではモドキというのは…??

釣り人や調理される方なら知っている方もいらっしゃると思われるアカハタというお魚。こちらに似ている為です。

それほどマイナーな種類でもないので、今回のアカハタモドキに比べたら見かけやすいと思います。

 

▲アカハタ

見分けるポイントとなるのは、アカハタには背鰭の先に黒い部分がありますが、アカハタモドキには見られません。

そして第二背鰭の後ろ~尾鰭上部にかけて深緑色の模様が現れます。他にもアカハタモドキは深場にいることが多く、アカハタに比べ大きくなります。

 

▲アカハタモドキ(上)とアカハタ(下)

さて、今回のこのブリブリと太ったアカハタモドキは産地は東京母島。仕入先は御徒町駅前にドドンと構える吉池さんです。

実はこの鮮やかな魚は東京の海で育っているのです!

他にもシモフリハタの記事を公開しております。同じく母島のもので、これもまた鮮やかな体色に目を奪われてしまいます。

1,1キロあり、金額は¥4500。さすが高級魚ハタです。

 

この素晴らしい魚を贅沢に食べ尽くしてしまいましょう😋

 

 

 

アカハタモドキの調理

まずはお刺身用にサクを確保。

残りのところをコロッと一口大にカットして唐揚げに使います。

 

ハタの仲間は骨が固いのでしっかりと背骨の節を狙って包丁を入れるのがポイント。

 

皮を引くと美しい身が現れます。ハタの仲間は血合いの色が薄く固い身質をしています。

経験上、このアカハタモドキは他のハタに比べ血合いの色が濃いめに思えます。

 

もう半身はすき引きで鱗を落として切り身にして使います。

今回、すき引きを失敗してしまった為すき引きはまた次回ご紹介します。

 

切り身にしてしまえばこちらのもの。あとは焼くなり煮るなり使いたいように使えます。

加熱はするけど何にしようか、なんて時には切り身にして保存すれば後から調理法を選べます。

 

例えば…

お鍋にしてみたり😊

ハタの鍋は本当に美味しいです。

それでは料理のご紹介~!

 

 

擬なんて失礼!とっても美味しいアカハタモドキ

アカハタモドキ鍋

昆布ダシベースのスープにネギ、豆腐、カイワレとアカハタモドキの切り身を入れただけのシンプルな鍋で頂きます。

 

サーモンなどのように個性が特別強い訳ではないので、薄い味付けの方が旨味を感じられます。

 

プリップリの身を頂きます。

 

久々にハタを食べましたが、前回食べたときの記憶が一気に蘇りました。

このタラなんかとも違うホクホクプリプリの身はやはりハタの特徴ですね。骨取りもバッチシしてあるのでガッツリと食べられます(しかしこれはゆっくり食べたい)

旨味も魚だと分かるものの魚臭すぎない、そんな塩梅のいい味わい。よく熟成されていない刺身で食べると美味しさがイマイチ分かりにくいのがハタの仲間ですが、加熱したものは上品な旨味と心地のいい食感の身質で人気なのも納得出来ます。

ハタの仲間であれば味わいに差が少ないので安いハタ(小さめのアカハタやアオハタ)で試してみるのもいいかと思います!

 

アカハタモドキ唐揚げ

コロコロッと小粒で食べやすいサイズです。

薄めに味付けをしました。尾鰭の近くの筋が強い部位や刺身の切れ端を使っています。

一口サイズなのでアツアツのものをそのまま口へ放り込みます。

 

ほふほふと転がしながら少しずつ噛むとふんわり食感の身が…!

流石はハタ、揚げ物でもその長所を活かせています。

 

そして5日間熟成させた身を使っているので、旨味もしっかりと出てきています。

小粒なのでひょいひょい食べれてしまいますが、一粒一粒の食べ応えはしっかりとあります。

大ぶりのものを揚げてもとても美味しいと思います!

 

アカハタモドキ刺身

続いてはアカハタモドキとシモフリハタのお刺身盛り合わせです。

こちらの記事ではアカハタモドキしかレビューしませんので、シモフリハタの方の記事も是非読んでみて下さい🐟️

 

熟成バッチリのこの透明感のある美しい身に醤油と紅葉おろしで頂きます!

もしご自宅にあれば柑橘類もオススメです。

 

ハタの身は寝かせる事で柔らかくなりますが、基本は固いものと思い薄めに切った方が個人的に好みです。

しっとりとした食べ頃だったので、食感を程よく感じられ固さを感じない厚さに切ります。今回は厚さ5ミリほど。

 

しっとりとほんのり甘い旨味がじ~~~んと染み渡ります。

そこに加わるのは紅葉おろしのピリリとした辛み。バランスがとても良いです。

山葵だとまた違った感じになります。

ハタの上品な香りを殺さない為にも山葵より紅葉おろしをオススメします。

 

シモフリハタとの比較をすると、こちらは風味が豊かです。血合いのような、鉄分のような、決して生臭い訳ではなく、赤身の旨味に近い風味がします。

脂はのっていないため、気になるほどではありませんがやや身がボソッとしてしまいます。

しかしコレを忘れさせてしまうほどのモッチリ具合には驚きました。

寝かせたハタは脂のある魚の”旨さ”とはまた違った、少し特別な時に食べたくなる高級魚らしさのある味わいです。

 

アカハタモドキフライ

最後にフライで頂きます。

半身にしたものを大ぶりに切り分けて豪快に揚げます。

食べ応え抜群!この一皿でも¥2000はするかと思います。

 

何よりも肉厚でジューシーなのが嬉しいです。

衣は薄めに、素材の旨味を引き立たせています。

そしてホロホロとほぐれる身がまたオススメのポイント。加熱すると程よく締まり、これが食べ応えを感じさせながら固いとも思わない、本当にバランスの取れた魚だと思います。

 

アカハタモドキの評価

価格   ・・・☆☆

コスパ  ☆☆☆☆☆

珍しさ  ・☆☆☆☆

味わい  ☆☆☆☆☆

 

アカハタモドキの評価はこうなります!

普段は未利用魚を活用してもらうために色々な魚を扱い、情報発信をしているので価格が飛び抜けて高くなっています!

コスパは最強。余すことなく食べきることが出来ます。

珍しさもまた☆多め。通常のアカハタは本州でも漁獲されるので、市場などでも見かけることが出来ます。

アカハタモドキは離島に多く、それこそ小笠原などのものに偏りがちなのでどうしても量が少なくなってしまいます。

味わいも最強クラス。上品なお刺身が好きな方には熟成させて生で食べて頂きたいです。

加熱したものも高価ながら万人向けの味わいです。

 

今回はアカハタ…ではなく(表現としてはあまりしたくないが)その偽物、アカハタモドキのご紹介をしました。

モドキとつく魚は稀にいます。このアカハタ、アカハタモドキは近いグループでの話ですが、キンメモドキという魚はキンメダイとは全く関係がありません。

モドキと呼ばれていても立派な一つの種類であり、変わらぬ命です。

同じ調理法で美味しく食べられるとは限りませんが、それぞれ個性があるので必ず美味しい食べ方が存在します。

是非見つけてあげて下さいね🐟️

 

 

本記事は、サテライトライターさんの記事になります。

ライター紹介

サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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