顎のない生き物ヤツメウナギを食べてみた【まるでエイリアン!?】
こんにちは!夢海です🐟️
さあ今回紹介する魚は…
なんて出だしで書き始めたいところですが、これが少しややこしく、「魚と言えば魚。だけど少し魚とは違う」
という「一体何を言っているんだ。」となるような生き物を仕入れてみました。
デデーン!!
吸い付いています、何やら凄い勢いで吸い付いております。
こちらはヤツメウナギという生物で、「詳しくは知らないけど名前を聞いたことは…」程度には知られている(?)生き物です。
目次
ヤツメウナギの特徴
これがなぜややこしいのかと言うと、
このヤツメウナギ、これは円口類と呼ばれる顎を持たないグループで、魚類や哺乳類という枠を超えて顎を持つ脊椎動物を顎口類、顎のない脊椎動物を円口類といいます。
ほとんどの魚が属する顎口類とは大元から違っており、図鑑や分類では魚類とされることもありますが、実際には近くはない種類。無論ウナギと付いてもウナギとは程遠い生物です。
ここに登場してくるのが同じくなんとも言えない立場のヌタウナギ。
極論、脊椎動物というくくりでは我々哺乳類とも同じだが、魚類や鳥類、哺乳類に爬虫類といった生物たちをグループとして分けたとすると、ここには含まれないといった感じ。
魚図鑑には登場するけど、魚かというと微妙だよ、という不思議な生き物です。
なかなかの吸引力で、これに吸い付かれたら痛そうです。
実際にヒルのように魚吸い付き、吸血して栄養を獲る種類もいるほど。
川底の石に吸い付き、体を固定するのにも役立っています。
なかなか活きがいいです。
水槽があれば飼育してみたい…。
締めて観察していきます。
大きさは45cmほど。
重さは172グラム。
やはり細いだけあり見た目以上に軽いです。
ヤツメウナギのさばき方・調理
まな板の上のカワヤツメ。
光沢があり、まるでオカリナのような鰓穴を見ていると不思議に思えます。
口は無顎類と呼ばれる生き物のため、下顎がなく両サイドがやや閉まるような構造をしています。
新鮮なうちは光沢があり、なんとも格好のいい生き物。
今回はこちらを背開きに。
上手いこと開けばいいのですが…。
開くとピンク色の身で、ネズミザメ(もうかさめ)の身を思い出しました。
硬骨魚類ではあまり見ないような色味をしています。
どうやら普通のアナゴやウナギなどと同じ捌き方でも問題なさそうです。
背骨は一本の管のようになっており、軟骨で出来ています。
そのため捌くときには切りすぎてしまわないよう、注意が必要です。
カワヤツメの料理
カワヤツメの蒲焼き
まずは蒲焼き。
どうしても細長い魚は蒲焼きにしてみたくなるのは人間の性なのでしょう。
香りはウナギの蒲焼きそのもの。
さて、食感の方は…?
ウナギとは違う、違うけどこれはこれで美味い…!!
皮目に独特な食感があり、ホルモンのような砂肝のような、とにかく珍味という珍味を足し合わせたような印象。
また味もレバーのように鉄分を感じる味わいで、少しビターな感じが美味い!
丼にしてガツガツ食べたい!というよりもビールのお供にちょうど良いんじゃないか、という立ち位置な味わい。
なる程、これは栄養価の高そうな味です。
カワヤツメの天ぷら
続いては天ぷら。
こちらも皮ごと使っています。
コリッとはじけるような食感の皮と、シャリシャリと砂肝を連想するような身の食感。
焼いても揚げても食感に大きな変化はないそうです。
そして旨味が強く、焼いたときのビターな風味はなく、こちらは純粋に旨味が前面に表れます。
天ぷらの素材としては、何も付けずにそのまま食べても楽しめる、味わいの深い魚です。
カワヤツメの評価
価格 ・☆☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・☆☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・産地によって変わるそうだが、基本高いもの。
コスパ
・可食部は多く、コスパ良し。
珍しさ
・非常に珍しい。時期的、産地の限定的なもの。今回私も初めて見かけた。市場への入荷も稀。
味わい
・良薬は口に苦しなんて言葉があるが、この味わいで栄養価が高いのは罪悪感がありません。
今回は非常に珍しい食材、カワヤツメを紹介致しました!
食材としてあまり知られていない生き物ですが、実は栄養価が高く漢方的な扱いや、ぼそぼそと食べられる郷土の味。
希少価値の高いものとして高価で出回りますが、見かけた際は是非お試し下さい🐟️
本記事は、サテライトライターさんの記事になります。
サテライトライター:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで400種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします!
Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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