大阪湾の太ったコノシロでフライ

こんにちは、夢海です🐟️

6月中頃。

そろそろ新子が出るかな?と待っていた時期に見つけたのが大阪湾産のコノシロである。

コノシロといっても標準和名の話で、寿司ネタとしてはナカズミと呼ばれるもの。

市場で見つけた時には"よし、帰ったら仕込むぞ!!"なんてすこぶる元気で、通常通り酢で締めるつもりでいた。

しかし市場の外に出ると高く上った太陽が燦々と光っていて、初夏を通り過ぎ盛夏と言わんばかりのムワッとした空気に包まれている。

しかし残念なことに、家まではこの暑さの中、外にいるのがキツいと感じられる距離を炎天下の元帰らないといけない。

流石に扇風機ではなく冷房を入れ、部屋が涼む頃にはバテてしまっていた。

買った食材はなんとか冷蔵庫に仕舞い込んだものの、ガゼット(魚を包む白い袋)から魚を保存しておくバットに移す作業をする元気はなかった。

そのまま昼食は冷たいうどんを食べ、夕食はイワシを食べたがこの時にはコノシロの事を忘れていた。

そして翌日も水産物を買う。

ガゼットが奥へ奥へと追いやられ、気がついた頃には購入から3日が経った。

勿体ない事をした!と、頭を抱えながらも、取り敢えず中身を確認。

腹は緩く、目も真っ赤になっている。

開いてみると内蔵は確かに溶けていたが、身の方は特に問題がなさそうだ。

血合いの色も茶色くない。

さすがに酢で締めるのには適さない鮮度となってしまったので、初挑戦のフライにしてみる。

コノシロはもっぱら酢で締めてしまうし、大型のものは骨切りをして塩焼きなどで食べてしまう。

コノシロを揚げ物にする、という初めての試みをしてみることに。

※画像は後日購入したもの。

ちなみにこの大阪湾産の個体は身が膨れ、非常にいい個体であった。

コノシロフライ

コノシロは腹開きにし、背骨を取る。

内蔵が溶けてしまっているのでやや多めに身をすき取る。

食感を邪魔する背鰭は取り除く。

よく見慣れた小肌模様が衣の隙間から顔を覗かせる。

この模様だけで唾液が分泌されるのは、酸っぱそうだと脳が感じている、面白い事である。

薄い衣の下に溜まっていた、コノシロの味が一斉に溢れ出す。

皮目の程よい脂と、血合いの濃い味がソースとの相性の良さを物語る。

これを買った日の小肌の相場は高かった。

主力産地である熊本など、九州方面の荷が無かった為だと思う。

無くてはならない魚ほど、価格の上下が凄まじい。

コノシロであれば、魚がない時期だろうと比較的安いが、ナカズミ程までのサイズは寿司に使えるため安くはならない。

高級なフライとなったが、味には満足であった。

さすがはニシン科、脂を持ちつつ旨味がボヤけない。

塩焼きが美味しいことはしっていたが、揚げても美味いのは、私の中では世紀の大発見である。

定置網の入合などのBOXに入っていたら、次回はフライ、もしくは天ぷらにでもしたい。

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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