見た目の華やかさ・味◎タキゲンロクダイ
こんにちは、夢海です🐟️
今回は長崎から取り寄せた魚を紹介していきます。
半年前あたりから、それまで全く触っていなかったインスタもちょろちょろ眺めるようになり始め、思っていた以上に各地の魚屋さんや魚を食べる一般の方が多く気がつけば情報を探っています。
そんな中でも、数多の珍魚を並べている魚屋さんのアカウントがあり、多いときには並んでいる半数が未食のもの。というラインナップが並んでいることもある大変興味のあるお店ですが、なかなか気軽に行ける距離ではないのでいつも指を咥え眺めていました。
今回紹介する魚は、そのお店に並んでいたうちの1魚種を見かけたので迷わずに購入。
実食したのでまとめていきます。
目次
タキゲンロクダイの特徴
今回の魚はタキゲンロクダイ。
なんとも渋い名前の見た目に反してどことなくゴージャスな見た目をしています。
この色彩豊かな姿を見てチョウチョウウオだと気付ける方は魚の分類学的な目線で楽しめる方だと思います。
口は尖り、巨大な背鰭と臀鰭が体の後縁をなぞります。
この黄色い斑点がきれいなもので、誰かが描き足したように、ボーダーラインの上に乗っかっています。
そしてチョウチョウウオは歩留まりが極端に悪い。
体高があり、筋肉も多そうだ。という見た目に騙されてしまうときっと驚くと思います。
なんと肉はこの部位までしか存在せず、背鰭と臀鰭がかなり大きい魚となります。
今回は初食べであったので片身は寿司にしてみようと思い卸しましたが、薄い上に非常に可食部が小さく、これでは2貫ほどしか取れません。
極力肉を削がぬよう、大きく頑丈な腹骨をすき取り、細かな血合い骨を抜いていきます。
これを適当な大きさに切りつけてつけます。
タキゲンロクダイの料理
タキゲンロクダイの塩焼き
まずはチョウチョウウオの定番料理、塩焼きから。
先に述べた通り、歩留まりが悪いため卸して調理するよりは骨についたまま調理すると、可食部を無駄なくいただけます。
そのため薄い上に鰭が大きいチョウチョウウオ科は塩焼きなどにされることが多く、それでいて味も非常に良し。
内臓は臭いがあり少々心配ではいたものの、身に臭いが移ってはいないようです。
皮は硬く、身離れは悪いけれども味は格別。
皮が厚く縮むせいか、骨から剥がすのも箸だけでは苦戦するところがチョウチョウウオの欠点。
それでも夢中になって箸で突いてしまうのは脂があり濃い旨味があるため。
これでも産卵の前後なのかやや脂は薄まっているように思えます。
この魚の最大限のポテンシャルでないというのは分かりますが、それでも夏のタカベや小イサキと張れる旨味があります。
ヒトが食さない生物を食べる生物は何故かヒトに好まれる旨味・脂を多量に含むのは不思議ですね。(クモヒトデを餌にするサメガレイなど)
ちなみに背鰭を覆う皮も焼くと剥がれてきて食べられてるので、鱗取りは念入りにやっておくと良いでしょう。
タキゲンロクダイの握り
半身は寿司に。
片身2貫。やはり生食で考えると歩留まりは良くない魚です。
しかしこれまた味は捨てたものじゃない。
チョウチョウウオはまず、身質を見れば根本的に磯魚であると分かります。
イシダイや冬のメジナに特に近い印象です。
棲む海域は違えど、似た環境似た体型をしている種類は味が近いと感じる事はよくあります。
このような魚の身は適度に締まり、寿司には合わないけど程よい食感があり、舌に触れただけで感じる甘味、噛む程に増していく旨味があります。
タキゲンロクダイの評価
価格 ・・・・・
コスパ ・・・☆☆
珍しさ ・☆☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・今回はセットで頼んだため単体での評価は不測。観賞魚としての生体は高いと思われるが鮮魚流通させるほど値はつかないと思われる。
コスパ
・小型であり薄い体で歩留まりは良くない。
珍しさ
・鮮魚流通は珍しい。滅多に出会えないもの。
味
・素材としても歩留まりが悪いことを除けば優秀。磯の旨味がほんのりとあり、全身に混在する脂でかなり濃い味をしている。
今回は念願の魚、タキゲンロクダイを実食しました。
見た目の美しさから標本にしようか、剥製にしようかと小一時間ほど悩んでしまう美しき魚でした。
味は知れたので、また手に入れば綺麗な標本に残してあげられれば良いなと思います。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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