ちょっと値は張るけど食べたい大阪湾いわし

2024年6月15日

 

こんにちは、夢海です🐟

 

見かけたら必ず買うもの、きっと魚好きの方の中でこの気持ちがわかる方はいらっしゃるのではないでしょうか。

それにはきっと様々な理由があり、私であれば希少価値の高い魚、珍しい魚は基本的に購入しており、次いで旨い魚も出来る限り欠かさず購入しています。

 

それでは今回の"欠かさず買うもの"とは、大阪湾産のマイワシになります。

 

 

大阪湾産マイワシの特徴

2月のある日のこと。

強風が毎日のように吹いており、様々な産地でその影響が出ていました。

それは白身魚類はもちろん、イワシやアジといった我々日本人には欠かせないような魚にも響き、相場もグンと上がる自体に。

 

少し前まで三陸沖のイワシがいいなぁ。なんてぼやいていながらすっかり買い逃した私は、当面イワシはお預けか。と諦めていました。

 

そこへやって来たのが今回の大阪湾産のマイワシ。

 

大阪産と聞くと、そんなとこに美味い魚がおるかいな。と思えるような聞こえですが、大阪湾のイワシはしっかりと肥えていてハズレがありません。

 

頬は赤く腹も部分的にやぶれているものの、身はしっかりしている。

単価は張るものの美味い魚であるため惜しまず購入します。

そもそも単価の張るイワシだからこそ、5尾だけちょこっと買いたい。という時でも仲卸で貰いやすいものです。

 

大阪湾のイワシとして私の思う特徴は、寸詰まりで丸く、脂がありながら身が硬い点だと思います。

小さいもののラグビーボールのような体系で、身はしっかりしている為、包丁を使っても綺麗に卸せます。

 

時期的にもちょうど産卵前で、小さい白子と黄色い粒のつまった卵巣が出てきました。

 

 

大阪湾産マイワシの料理

マイワシの握り

片身一貫、大振りに握ります。

この型のマイワシはちょうど片身一貫で握れるので見栄えも綺麗につけられます。

 

脂で瑞々しく豊富な旨味が弾け、食感もシャリと馴染んではとろけ合わさり消えてゆく。

マイワシの良い点と言えばこの酸味と鼻を抜ける青魚の香り。

そして舌触りもまろやかでとろけて美味です。

 

大阪湾の個体は青魚の香りが強く、薬味を多めにして調和させると食べやすいでしょう。

 

この、脂のすごいマイワシを炙るとバチバチと鋭い音を立てて火花が散ります。

炙って間もない温かいものを口へ放ると香り立つイワシの旨味が広がり、そこへ柑橘を搾ってもいわしうまし。となります。

 

大阪産マイワシの蒲焼

ただでさえ足の早い魚を購入してひと晩置いたため、なめろうに、刺身に、と生食で色々と試すことが出来ませんでした。

 

やや腹が緩くなっていたので、骨ごと切り落として腹開きに。

サラダ油とごま油を合わせたもので両面を焼き上げ、仕上げにタレを入れて味を馴染ませます。

これだけ、こんな簡単な調理法でご飯が進む一品があっと言う間に完成。

 

イワシは手軽で、(今回のは高いが)安くて、うまい。

これほど有り難い魚はないのでは。とイワシを食べるたびに感じています。

ここへ山椒をかけるとより蒲焼きらしさが際立ち、ホカホカ白米の上にバウンドさせねば気が済まないものになります。

 

 

大阪湾産マイワシの評価

 

価格　　　・・☆☆☆

コスパ　　・・☆☆☆

珍しさ　　・・・・☆

味わい　　・☆☆☆☆

 

価格

・ほか産地のマイワシに比べやや高価。欠かせない魚であるため、その日の各地の総量によって相場の変動がある。

 

コスパ

・イワシは歩留まりが悪くない。調理油が汚れやすいものの、中骨も揚げるなどをすれば食べられる。冷凍して取っておき、集まったら揚げるのも◯

 

珍しさ

・魚種で見ると一般的。産地まで見ればやや珍しい。関東の一般の小売では大阪湾産は並んでいるのを見たことがない。市場や、扱っている魚種にこだわりのある魚屋へ行けば並んでいることも。

 

味

・大阪湾産は安定的な脂と、爽やかな香りがあり、独特な内湾性の魚の風味がある。

 

 

今回は欠かさず購入している大阪湾産のマイワシをご紹介しました。

関東では時期を選ばねば見かける機会は少ないため、出会えれば間違いなく買うべき。な魚です。

イワシは全国津々浦々採れるものですが、産地によって特色があり、ここを掘り下げてみるのも楽しいものです。

大阪湾のものに限らず、皆さんも手軽に買える生のイワシを、開きでもいいので今晩のおかずにいかがでしょうか。

 

兎にも角にも、今度は北海道厚岸のいわしが食べたくて仕方がありません。