年明けのカワハギは有り難い存在
こんにちは、夢海です🐟
もういいよ。と声が聞こえて来そうな前置きになりますが、今回の魚も1月の下旬のお話。
胃腸炎と思われるもので体調を崩し、思うように魚が食べられなかった2024年のはじめ。
ようやく回復し、さて何か魚を食べなくては2024年の出だしが悪いと思い、岩手から鮮魚BOXを取り寄せたものになります。
色々と面白いもの、冬の三陸のものを詰め込んでいただき、今回はその中でも嬉しいゲストのご紹介です。
目次
カワハギの特徴
今回の魚はカワハギ。
この時期に市場で買うのであればキロ2000円は少なくとも超える、高級魚とも呼べるであろう魚です。
それがなんと、たっぷり6尾も入っていました。
サイズは78〜118グラムと小ぶりではあるものの、肝は入っているし身も薄くなく、水揚げ翌日に届き鮮度感もよい。
下手をしなくとも市場で買い求めるよりもぐんと安くいいものが手に入りました。
カワハギの料理
カワハギのお造り
丁寧に卸し、肝はかき集めておいたものを酒に浸け、濾したものに卸したゆず皮を混ぜて沿えておく。
透明感のある身に肝を少し付け、ポン酢で頂きます。
身はもちっと弾力があり、味わいは非常に淡白。しかしそれを補うのが濃厚な肝。
濃厚でクリーミーなクセのない香りが口いっぱいに広がり、こってりいしたものが食べたくなる冬らしさのある刺身です。
しかしこれをしつこく思わせないのが刻んだゆず皮。
濃厚さを感じながらも瑞々しく美味い香りが鼻を抜け、柚子の香りが漂い、もみじおろし・レモン果汁の辛味と酸味が調和し合いながら静かに消えてゆく。
冬のカワハギは紛れもなくご馳走です。
カワハギの煮付け
2尾分の皮を剥ぎ、内臓・エラ・肝を取り出して洗う。
肝だけを取っては洗い、また腹へと戻し煮付けます。
カワハギは砂糖を多めに甘く煮付けるのが個人的な好みで、身が硬く身離れの良い魚によく合います。
擬音語を使うのであればまさにプリプリという言葉が合い、程よい硬さである身は締まり身離れがとても良く、骨と身の隙間に汁が入り込み味も染み込みやすいのです。
溶けた肝の脂で煮汁はサラサラに仕上がります。
手のひらサイズを2尾ではつまみ程度にしかならないものの、昼食後に暇を持て余していたタイミングに作ったため、小腹が減ってきたところへ食べるにはちょうどいい量でした。
カワハギの水炊き鍋
ラストは鍋にしました。
カワハギなどの仲間は身離れがいい為、皮を剥いだものを骨付きのままぶつ切りにし、豆腐・水菜と合わせて炊きます。
届いたその日に皮を剥いでぶつ切りにし、真空して冷凍しておいたものでこれを3月の肌寒くなった日に解かし鍋にしました。
骨付きで炊くことでボロボロと崩れず、それでいて身離れがいいため、アラごと炊くのがオススメ。
だしの香る汁に、淡白なカワハギの身はあっさりと美味く、こってりした鍋が食べたいというほど寒くない日にはちょうどいい健康的な食事です。
これが年明け前であればコッテリした肝を溶き、コッテリした味付けにしてよし。ですが、身だけを楽しむのであれば味付けの選択肢のある魚です。
皮も剥ぎやすくぶつ切りにして鍋へ投入すればいいだけですから安い日にはまとめて買って贅沢するのもまたオススメです。
カワハギの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・・・☆
味わい ☆☆☆☆☆
価格
・晩秋頃から相場は高騰をはじめ、年末前にピークを迎える。年始に入りしばらくするとやや落ち着きだす。当然、魚体が大きく腹の膨れた肝パンは高いが、小さめの魚体であれば小ささも相まって比較的手が出しやすい。
コスパ
・純粋に刺身用の可食部で考えれば歩留まりは良くない。頭は筋肉が多く、皮を剥ぐのが容易で下処理も手間にならないため煮つけや汁物にして元を取りたい。
珍しさ
・一般的。夏場は少ない。
味
・文句なしに美味い。肝の脂もカワハギ類(カワハギ・ウマヅラハギ・ウスバハギ)の中で濃く美味。それでいてクセがない。身は淡白だが、加熱して締まる身は汁物などで美味。
今回は小型のカワハギを調理して頂きました。
味わいは淡白ではあるものの、その分味わい方も多岐にわたります。
今回紹介出来なかった天ぷらや、頭と皮を取ったものに粉をまぶして油で揚げ唐揚げというのもまた美味しい調理法かも知れません。
小型のカワハギは手頃な価格で、食材として優秀です。
これからの季節柄、入手が難しい時期にはなりますが、来年の冬季にはぜひ試していただければと思います。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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