タモリという名を持つ魚を知っているか?セトダイ食べてみた
こんにちは、夢海です🐟️
今回はあの有名な方にゲストに来ていただきました。
それではタモリさん、宜しくお願いします!
目次
セトダイの特徴
タモリさん、というのは嘘ではありませんが、あの有名なお方ではありません。
今回の魚はセトダイという魚。
名前にあるとおり、瀬戸内海に多い魚です。
瀬戸内地方にお住まいの方にとっては馴染みのある魚だと言います。
生まれも育ちも関東な私にとって、この魚を知ったのは僅か4年前のこと。
この地域の外で出回らないだけであり、特別珍しいものではないし、全国的な魚でもないからか図鑑でもあまり見かけません。
とまあここまで瀬戸内に馴染み深い魚だと言っておきながら今回のセトダイは有明海産。
一応分布は富山湾、駿河湾以南で、台湾にも生息するだけでなく果ては南シナ海にまでいるそう。
体高があり黒と白の縞模様。そして黄色い鰭に大きな背鰭はテングダイに似ていますね。
背鰭と臀鰭は強く頑丈で、素手でうっかり掴むと簡単に刺さります。
魚が小さいため捌いている合間も、骨から外す時に気をつけたい魚です。
ちなみにセトダイはイサキの仲間(イサキ科)。
さらに言えばヒゲソリダイ属で、ヒゲソリダイやヒゲダイ、シマセトダイに近い種類。
これら4種は大変美味い魚なので期待を胸に美味しく頂きましょう!
セトダイの料理
セトダイ握り
小さな魚体のため、片身1貫として1尾分使いました。
血合いも薄く、面白味のないぱっとしない見た目ですがこの小魚を侮るなかれ。
この小さな魚に旨味がしっかりとあり、イサキのような磯臭さをほんのり感じるこのにおいがたまりません。
少し硬い身でコリッと歯ごたえがあり、シャリとの馴染みは良いとは言えませんが、温かいシャリで魚が香り立ちます。
セトダイの煮付け
鱗を落とし、軽く霜降りにしてくさみを落として煮付けます。
これがまあうまいことうまいこと。
皮に旨味があり、火をじっくり通した事で厚い皮も食べやすくなっていて、何よりも身離れが非常にいい魚です。
程よく身は締まり、しっとりとして煮汁も吸い込みやすいため奥まで味わい深いです。
やや日にちが経ってしまい、内蔵が溶け始めていたために肝は今回使いませんでしたが、肝もわずかながら入っており、使えそうな場合は使っておきたいです。
セトダイの塩焼き
エラワタを抜いて洗った1尾を丸ごと焼き上げます。
イサキの仲間なので、やはり皮目を焼いて化けました。
イサキは分厚い皮に旨味があり、このセトダイもまた例外ではありません。
皮の直下からパチパチと脂の弾ける音が聞こえてきます。
身はやや硬く締まり、筋肉の節が、背と腹でそれぞれまとまりのある塊になります。
セトダイの味醂焼き
剥製用に皮を剥いたセトダイを、骨と皮を取り除いたものをみりん・醤油・酒を均等に割ったタレに漬けて一晩。
これを焦がさぬよう、コンロをひたすら開け閉めしじわじわ焼いていきます。
均等にきつね色になり中心にまで火が通り、パチパチと脂が弾ければ取り出します。
これがまたしっとりと美味い美味い。
この小ぶりなものにも関わらず、脂に混じる旨味が感じられ、味がしっかりとしています。
焼くことで生で感じられた以上のパンチのある旨味が顔を出し、
セトダイの評価
価格 ・・・☆☆
コスパ ・・・☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・今回2度目の入手だが、それほど高いものとは思えない。
コスパ
・小さい上身も小さい為歩留まりはよくない。
刺身にでもしない限りは極力姿で使いたい。
珍しさ
・産地に偏りがある上、地域で消費されてしまうため関東ではめったに見かけない。産地でない場合、粘り強く探すか取り寄せるかしない限りは入手の難しい魚。
味
・小さいながらさすがはイサキ科ヒゲソリダイ属。脂と旨味の混ざりバランスがよい上、身離れも良いため極限にまで美味い。
今回は別名タモリと呼ばれる小魚、セトダイを紹介しました!
瀬戸内地域以外ではあまりみられない、地域色の強い魚の一つと言えるでしょう。
ここまで言ってはいるものの、彼の本拠地では出会えたことがない為、この魚の地元スーパーへ訪れた際はぜひこの目で確かめてみたいものです。
それではまた別の記事でお会いしましょう!
副管理人:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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