珍しく小さいスジアラ
こんにちは、夢海です🐟
9月なのにまだまだ暑い、そんな日が続いていた頃の話を思い出しながら、すっかり寒くなった11月にこの記事を書いています。
しかし、この時の興奮といい、ハタ科運の良さと言ったら今もまだ熱く語りたくなるほど鮮明に記憶された。
目次
スジアラの特徴
少し前に紹介した、ツチホゼリという南方に生息するハタの仲間を入手した翌週、なんと!今度は違う仲卸さんにて、なんとも可愛らしいサイズのスジアラが並んでいる。
「おいおい嘘だろう…これは買うしかなかろう。」
大きさは0.6キロ、産地は長崎五島列島。しっかり〆られていて鮮度感も申し分ないレベルでした。
小さめなサイズのお陰で出費も控えめ。
今朝は財布に諭吉を忍ばせておいて正解でした。
スジアラは市場でも比較的見かける大型魚で、鹿児島や五島列島などから入荷があります。
沖縄ではアカジンミーバイと呼ばれ、沖縄3大高級魚の一つに数えられ、数多くいる南方の魚の中でも美味いと認められている魚でもあります。
その為、以前購入出来たツチホゼリに比べやや価値が高く、普通見かけるものは4〜5キロほどとこれまた大きいためになかなか手の出せるような魚ではありません。
大型の個体は鮮やかなオレンジ色の個体が多いですが、今回のものは小型だからかやや暗い体色をしていました。
しかし全身に点在する青い斑点が飲み込まれるような色合いでとてもきれい。
青斑は各鰭に散らばり、光のあて具合で青に深みが増します。
このまま保存が出来るのであれば飾っていたい程に美しい魚ですが、そういう訳にも行かないので程よく観察していただきましょう。
スジアラの料理
スジアラのお造り
まずは生でいってみましょう。
色々と食べなければならない魚が多く、購入から2日ほど寝かせました。
身に張りがあり、ちょうど食べ頃のような熟成度合いでしっとりとした質感、噛む時に皮目のゴリッとした食感にハタらしさも感じられます。
口へ入れた直後から広がる甘味は他のハタには負けない王者のようなうまさ。この魚体でこの味は、なかなか出せるハタはいないでしょう。
皮を炙りにしてみたり、湯引きでもまた違った美味しさが楽しめると思います。
スジアラの酒蒸し
背骨付きの半身を水洗いし、酒蒸しにしてみました。
身はやや引き締まりしっとり。
淡白ながら品のある美味さが、噛むにつれぶわっと広がっていきます。
やはり鮮やかな体色のハタは料理にして見栄えがいいですね。
加熱しても皮の色味はあまり変化せず、大型の鮮やかな体色をした個体であればより見た目も良いのではないでしょうか。
スジアラの潮汁
スジアラの頭や刺身の切れ端を一度素焼きにし、水・酒・塩とじっくり炊く。
汁の色が濃い黄色になり出汁が取れたら味を見て薄ければ醤油などで調整。
今回は手を付け加えずにいい塩梅な塩味だった為このまま完成です。
頬肉やカマ肉など、少ないながら食べられる部位はあり、これをほじくりながら汁をすするという贅沢な食べ方で頂きます。
雑味がなく濃厚な出汁で、奥深いコクが感じられます。
しかし魚の旨味というのはこの後味がしつこくない為、サラリサラリ飲み干せてしまうのがいいところです。
スジアラの特徴
価格 ・☆☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・☆☆☆☆
価格
・高級魚の類。平均キロ価格で約4000円前後
コスパ
・歩留まりは悪くないが、単価が単価なので使える部位は全て使いたい。あらもいい出汁が取れる。
珍しさ
・探せば入手可能。激レアという程でもない。
味わい
・小型なものでも味が濃い。他のハタ科魚類に負けない美味さがある。活魚での輸送がなかなか無く、本土で漁獲されるハタ類とは違う味わい方だと思う。
今回は沖縄3大高級魚の一角、アカジンミーバイこと、スジアラを購入して食べてみました。
小さくてもハタ。いや、小さくてもさすがはスジアラといったところでしょうか。
魚はふつう、小ぶりのものはその種の美味さが最大限に実る前であり、特に根魚と呼ばれるハタやカサゴなどの白身魚は淡白さとして現れやすいです。
しかし今回のスジアラは処置が良かった事もあってか、熟成の度合いも進んでおり深い味わいをしていました。
沖縄3大高級魚は残りマクブことシロクラベラのみ。
いつか出会えればいいな!
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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