探し求めた珍いか、シリヤケイカ
こんにちは、夢海です🦑
比較的多くの方が共感されるのではないかと思いますが、私はイカを捌くと手が痒くなります。
ピリリと感じる程度であまり重症ではないものの、イカを自ら捌こうとはなかなか思わず、基本は頼まれものをいやな顔して引き受ける程度。
しかし今回、普段見かけぬイカに出会えたため、触腕の如く手が伸びてしまいました。
目次
シリヤケイカの特徴
今回のイカはシリヤケイカ。
ぱっと見は、流通上すみいかとして知られるコウイカに近いです。
実際種類もそれに近いもので、コウイカ科に属します。
今回のシリヤケイカは千葉県銚子産。
私自身このイカの存在を知ったのはほんの3年ほど前の最近の話で、千葉などで捕まえられるという情報を聞いてからはずっと気になっていました。
それでは記録を取るために計測。
重量を計ろうと、裏っ返しにした時にとある違和感が。
うーん、、
なんか生えてない???
そのままその場でハサミを入れ、外套膜を開きました。
スミ袋は破れてしまっているそうで、イカ特有の粘着質の墨がまとわりついた赤い魚を発見。
なんと外套膜の隙間からヒメジが入り込んでしまったそうです。
↑救出されたヒメジ
鮮度の良さや鱗が落ちやすいヒメジの割に、体に鱗が残っているところなどを考えると、漁獲の際に驚いたヒメジが突き刺さったのだと推測されます。
実はイカの外套膜に他の生物が突き刺さる事はそれほど珍しくなく、魚を扱う仕事をする中で幾度か見かけたことがあります。
↑コウイカの漏斗に入ってたアカタチ
今回のヒメジ、
鮮度が良さそうなので…
食べましょう!!!
シリヤケイカの料理
シリヤケイカの握り
まずは無難にお寿司から。
買ったお店で軽く湯をかけ回した方が味出て美味しいよと教えてくださったので、
柵取りしたら軽く湯引きにします。
身に水分がそれほど多くなく、切りつける時にサクッと刃が入る様子はやはりすみいかに近いものを感じます。
しかしこれがすみいかに比べて淡白。言ってしまえば味のないゴム質のようなものを食べている感覚。
イカの風味が殆ど感じられず、あまり美味しくないです。
シリヤケイカのゲソ塩茹で
続いては水洗いして塩ゆでにしたゲソ。
これを生姜をつけポン酢で頂きます。
食感は生のものに比べコリッとイカらしくなったものの、噛んで噛んで甘味がようやく顔を出すかなといった具合で、やはり旨味はまずまず。
食感は非常にいいので、炒めものやたこ焼きやお好み焼きに入れてみても良いかも知れません。
もしくは思い切って干物にしてしまうか、フライか味を付けて唐揚げにしてしまうのも良さそうです。
シリヤケイカとヒメジの唐揚げ
漏斗やとんびなどのシリヤケイカの端材と、ヒメジに味付けをしカラッと揚げました。
イカ本来の旨味こそ感じられなかったものの、唐揚げは当然味を付けて揚げるため、他のどの料理よりもこれが一番おいしく感じました。
その点ではタコの唐揚げが近いようにも思えます。
揚げても硬くならず、食感は柔らかくコリッとした食感でした。
ヒメジは腹が溶けてしまっていたので背開きにし、溶けていた部分をトリミングします。
骨と頭を落とし、シリヤケイカと同じ漬けダレに入れ唐揚げにしました。
ヒメジは旨味が強い魚で、今回のものも小さいながら立派な味の持ち主。
醤油味に負けない魚らしい旨味。
イカがあまりにも薄味だったからかやたら美味く感じました。
シリヤケイカの評価
価格 ・・☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ・・・☆☆
価格
・コウイカ(すみいか)に近い仲間だからか平均以上。いか
コスパ
・イカは可食部が多くコスパがよい。
珍しさ
・あまり見かけない。個体数こそ少なくはないだろうけど、何よりも出回らない。
味
・不味くはないが、イカとしての美味しさが薄く物足りない。味を付けての加熱調理向き。
今回は長いこと探していたシリヤケイカを入手し食べてみました。
念願叶うもどこか物足りない味わいで拍子抜け。
とはいえ初めて食べるものは勉強用という思想を持つ私にとっては、次回出会えた時の参考にします。
そんな一長一短な素材の中の適材適所を見つけるのもまた面白みです。
副管理人:夢海
未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記
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