色々試したいけど入手困難!ミハラハナダイ

こんにちは、夢海です🐟️

 

市場を毎日歩いていると各産地の荷の多さがわかり、この産地は最近少ない、時化ているのだろうか。この産地は最近色々来ていて面白いので、よく探しておこう。と、物の動きが一部ではあるものの見えてきます。

 

10月中旬、久しぶりに青いラベルが目立つ父島からの荷があったようで、ハマダイやハチジョウアカムツなどの魚が目につきました。

そんな中で色箱を置いているところを見つけ、どれどれ何か面白いものは…と箱を覗くと鮮やかなオレンジ色のアカハタやらアザハタやらに囲まれて丸い体型の魚が入っています。

 

過去に一度食べたことがある魚でも、最近は再び入手しては食べる。を繰り返している最中であったため、丁度いいや!なんて購入してウカウカ帰ってきました。

 

 

ミハラハナダイ

今回の魚は金魚のように赤黄色い、燃えるような体色をした32.4cm586gのミハラハナダイ。

 

特別ずば抜けて珍しい!という程ではないものの、この魚は人生で実に2度目で、いざ探すとなるとなかなか入手機会の少ない魚となります。

味も思い出す。という意味合いも込めて迷わず購入。

 

持ち帰り細部の撮影を行います。

 

前回は奄美大島産のもので、全身が橙色で覆われ、黄色が目立たない個体でしたが、今回のものはその正反対とも言える色味の濃い魚体です。

 

背鰭は小さいながら強い棘がある。

 

鮮度は良く、鰓が赤く腹もしっかりしています。

 

皮を引くと赤い血合いと、腹側は白い薄皮が残ります。

どこかイサキを思わせるような見た目ですが、硬さが感じられると身の張り、脂の薄さから感じられるツヤっとした触り心地など、質はハタ科に似ているように思えます。

脂はやはりあるような魚では無さそうです。

 

 

ミハラハナダイの料理

ミハラハナダイの刺身

まずは購入当日に刺身で頂きます。

 

まず初めに、ゴリッとした食感が感じられ、ツヤやかな血合いの面は滑らかに感じられます。

 

この硬めの身は噛むとじんわり甘味が感じられ、味の大きさは控えめなものの、食べ飽きないほど良さがある魚です。

水揚げから日にちが経っても身に硬さが残る魚で、しばらくこの食感が楽しめるという特色は数多の白身の中でも扱いやすい点でしょう。

身の質感、味などフサカサゴ科などの魚に似ているように思えます。

 

ミハラハナダイの握り

刺身用に仕込んだ柵の一部を握り用に切りつける。

煮切り醤油を仕上げに塗って完成となります。

 

舌触りがなめらかで、つるんとした印象を受けます。

噛むとコリッとした心地のいい食感と共にシャリがほどけだして、ほのかな甘味が後に残ります。

繊細だけれど食感で印象に残るような、忘れ難い色のある白身で、美しさのある名前も相まって寿司ネタにしたら面白いのではないかと思います。

 

歩留まりはイマイチなものの、単価もそれほど高くないので、もし私が寿司屋をやっていればネタに取り入れる事でしょう。

頭が大きく鱗の処理はしやすいため、アラ汁にも打ってつけ、です。

 

ミハラハナダイの天ぷら

残り半身は天ぷらに。

一口大にカットしておよそ4枚。

可食部はやはり多いと言えず、1尾あたり調理出来る品数は限られてしまう。

 

これが魚の天ぷらと考えれば面白いほど食感が多彩なものでした。

尾に近い肉は海老の様なプリッとした柔らかくも弾力のある質感。

そんな食感も相まって、皮目にある特有の旨味がどこかエビを思わせるような香りがほんのりと感じられます。

 

歩留まりを考えると取れる身が限られる中でもまた試したくなります。

 

 

ミハラハナダイの評価

価格   ・・・☆☆

コスパ  ・・・☆☆

珍しさ  ・・☆☆☆

味わい  ・・☆☆☆

 

価格

・知名度の低さ、数がまとまらず散発的な水揚げなどからか、赤い魚としては安い部類。

 

コスパ

・コスパはやや悪。頭が大きく歩留まりが良くないため。今回計測して38%前後となった。

 

珍しさ

・普通の小売店などではまず見ない。産地から取り寄せる、市場で探すなど少々努力が必要。

 

味わい

・基本的には淡白な魚。旬の時期は脂よりも肝の方が目立つのではないかと思う。皮は厚みがありやや硬い。身質も硬く、火を通してもプリッとした食感で美味しい。

 

今回はやや珍しいゲスト、ミハラハナダイを購入して頂きました。

数年振りの本種の味は生では平凡なものの、火を通すと硬い質の本種は面白くなるのではないか。なんて感じられました。

まだまだ試した調理法が僅かで、食べ尽くしたとはいえない魚でもあるので、今後もまた入荷はないかないか。と探さねばなりません。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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