鹿児島の真いわし、想定外の良さ

こんにちは、夢海です🐟

 

早いことでもう10月。

そして10、11月は、色々忙しくなる予定。

きっとこのまま気がついたら年末だな。なんて、仕事仲間とぼやく時期が早くも来てしまった。

 

秋も深まった、とはあまりに言えない気温が続いているが、トロールなどの解禁で、海中はもう冬の足音まで聞こえてきている。

そんな中見つけたのが鹿児島のマイワシである。

 

旅へ出る数日前ということもあり、消費しきれるもの、おかず程度に何かちょろっと買えれば良いやと考えていた。

マイワシは昨年のこの時期、データ収集で非常に良く食べた。

一方今年は控えめであった事を思い出す。

 

マイワシは地域差による見た目に差異がよく現れると思う。

 

もちろん、それぞれの浜や船団による水揚げから処理までの方法が異なったり、冷やし込み方から氷までもが違うので、一概には言えないものの、南のマイワシは金色を帯びる。

過去に書いた大分のものなども特色があった。

 

間違いのない上物!佐伯産マイワシ

一方、関東で馴染みの千葉県産や、北海道から宮城などの三陸沖合のものは青みを帯びている。

愛知や東京湾などの内湾のものは、小ぶりで背が若草色みがかり、控えめに光る。

 

このあたりも、それぞれ綺麗な写真に残すという作業を、時間のある時に推し進めていきたい。

 

さて、今回のマイワシだが、大きさはいいもののイマイチ細い。

これは今、まさに美味い時期を迎えている北海道などのものに見慣れてしまっているが故、なのかも知れないが、しかしその割には内臓には脂肪があり、内容物の餌は少ない。

 

同時期、北海道のものなど餌を荒喰いし、プランクトンで内臓が文字通りはち切れているものなども見かける。

こういったチグハグさもまた、水産品を、大衆魚を見る中で、複雑だが面白いと言える点であろう。

 

 

マイワシの料理

料理と言っても今回は単純。

1尾1種ずつ、生で食べていくというだけである。

 

 

いわしの味噌たたき

まずは味噌たたき。

 

1尾では少々心もとないが、3品あるならば丁度いい量になる。

味噌と生姜、小ネギ、そして少しの酢を混ぜて叩く。

これをちびちびと食べるとまあ美味い。

 

青魚の味が強い個体なため、味噌との塩梅が実にいい具合である。

しかし脂は控えめなので身は硬く、叩くのもひと苦労である。

その点、脂のあるものを使うほうが労力で考えると楽である。

 

ただべらぼうに脂が強くとも、味が良いとは限らないんだな。

偏食傾向というか、青物好きだからこそのあまりの拘りで、なかなかパーフェクトとはいかないのである。

 

〆いわし

塩をして15分、酢につけて2時間と、時短で仕上げたものである。

 

やはり、北海道のものなどに比べると脂は控えめであった。

その分やや硬く、酢締めが合うように思える。

 

この読みは合っていたものの、急いで作るものでも無いのだ。

あまりに漬かりが浅く、酢洗いよりは染みている、程度の仕上がりとなってしまった。

 

いわしの刺身

鮮度がよく、硬さがあったため、今回のイワシは、無難に刺身がうまかった。

 

駆け足で作ったので〆いわしは漬ける時間が足りなかったのもあるが…。

三陸のものに比べると薄脂で、青魚の風味がより目立つ。

味など小イワシ寄りなのだが、身の硬さと香りの余韻は100gあるだけの事はある。

 

寿司など、たまにはこの質のイワシで食べてみたいとも思える。

 

 

あとがき

今回は鹿児島県産のマイワシをいただいた。

食べた感想として、鹿児島のマイワシは脂は薄く、その分身は硬い。

 

代わりに鮮度は非常によく、見た目がとても良い。といったところだろうか。

恐らくは内湾の定置のものなので、漁場が近く冷やし込めるという点があるのだろう。

旋網のものはどうしても傷んだり、古くなりかけのものが混じりやすくなってしまう。

 

そして、好調だった太平洋イワシが途端に高くなり、これは11月も続いている。

秋のイワシはこれにて食べ納めかな。

 

ライター紹介

副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記

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