珍魚クロハタは驚くべき味!
こんにちは、夢海です🐟️
今回は沖縄からやってきた、そこそこの珍魚が手に入りました。
これまで関東で水産物を調べるにあたり、この魚は2度目のエンカウント、購入は初めてで、当然食べるのもまた初めてとなります。
目次
クロハタの特徴
今回の魚はクロハタ。

この個体は36.0cm、985gと、クロハタにしてはおそらく標準的なサイズであろう。
最も、普通見かけるような魚ではないので、憶測にはなるのだが…。
単価も安いものではないので、食べるにも買うにもちょうど良いサイズで有り難いものであった。
2入の箱で、沖縄県糸満の荷主からやってきたものだ。
詳細の産地は沖縄という以上は追えない。
黒、というよりもやや赤茶色をしており、身体の中央に白い横帯が走る。
パット見はアザハタの黒い個体のようだ。
うっかりしていると見過ごしてしまいそうなほど、体色から体型まで似ている。

口周りの皮、口内は赤く、これが由来となってレッドマウスグルーパーと英名では呼ばれる。

同じような海域に生息するフエフキダイ科などでは比較的見る特徴だが、口内の赤いハタなど少数派のように思える。

展鰭写真では、まるで胸鰭後縁が白いように見えたが、これは身体の中央に白い線が重なっているもの。
胸鰭は黒い。

腹鰭も同様に黒く、薄い赤いラインが見える。
背鰭棘条のある前の方は鰭膜が赤い。
それでは調理に入る。
見た目上、腹が膨れているので、脂かな?と期待していたが、触ってみると柔らかい。
膨れた胃袋が腹を盛っており、その中身は溶けていて原型が分からない。
サンゴ礁域の魚なので、きっと面白いものがいたに違いないだろうものなので少し残念である。
一般的に流通するアオハタ(黄ハタ)、マハタ、アカハタモドキなどは、比較的深場から揚がるためか胃の内容物が押し出されて無い事が多いが、素潜り漁である上に、深くともせいぜい10数メートルの水深にいるこの魚は、しっかりと残っていた。
おかげで肝までやや溶けてしまっている。
そして大きい卵巣も出てきた。
真鯛子に非常に煮た色合いであり、形、大きさもまさにそれだと思わせられる。
肝は料理に使えなさそうだが、卵巣は問題なし、なのでこちらは調理に使う。
クロハタの料理
クロハタの刺身、焼霜

クロハタは購入後2日間置いておいた。
これを切りつけて刺身にしていく。
さてさて、嬉しいけれど大変な事が起きた。
身の質は捌く前から期待していたのだけれど、実際には期待以上に良いかもしれない。
皮も厚すぎず、炙ってもあまり硬さを感じない。
サンゴ礁域に生息する魚では、トップクラスに脂を蓄えている。
密度の高い身で、噛むとしとっとした食感である。
他のサンゴ礁域に生息するどのハタよりも、旨味がよく分かる。

脂が皮下にあり、程よい香ばしさである。
焦げた少しビターな香り、後から追ってくるのは一度溶けた脂の甘み。
個性があり、大変美味しいです。
クロハタの握り

この大変なほど美味しいものを寿司にしてみた。
当然に美味い。
ハタ科は身が硬く、なかなかシャリに馴染まないことも多いのだが、本種は包み込むよう柔らかさと、シャリと溶け合うような甘みが感じられる。
ハタの中でも上質であり、寝かせながら楽しみたいネタの1つです。
クロハタの煮付け

クロハタの身と、大きく膨れた卵巣を使う。
写真でもよく分かる通り、脂が浮ききらめいている。
ハタなので当然煮付けにして美味いのはもちろんのこと、卵巣がこれまた美味いのだ。
さすがに1食でこれを食べきるのは痛風になりそうなので、3食に分けておかずとして食べた。
だけれども、よく考えるとハタの卵ってあまり食べたことがないかも知れぬ。
そもそもハタの卵自体、見られる事って少ないような。
根魚の卵は極力避けたいものだが、粒の大きさなど他のハタ類も似ているのかが気になるところ。
このクロハタは、粒の大きさ、質感から香りまで、真鱈子の煮付けに似ている。
クロハタの酒蒸し

クロハタは骨付きのまま、酒を塗った昆布の上に並べ、蒸していく。
この魚は身はもちろんだが、皮があると尚美味い。
中華風ではなく、醤油のみで味を整えた。
もちろん中華風でも美味しいのだが、素材の味を楽しむ味付けでも存分にクロハタの良さというものを感じられる。
クロハタのマース煮

クロハタは頭を梨割りにして使う。
沖縄風にマース煮で締めくくる。
ネギ、人参などお好みの野菜を塩と昆布出汁で炊き上げる。
汁に溶け込んだ旨味と塩味が体を癒してくれる。
頬肉、カマ周りの肉に加え、体高があるので頭肉もまた美味しい。
そしてやはり皮も柔らかくて美味。
クロハタは皮も残さず使いたい。
クロハタの評価
価格 ・☆☆☆☆
コスパ ・・☆☆☆
珍しさ ・・☆☆☆
味わい ☆☆☆☆☆
価格
・高価なもの。特に沖縄産は航空便のため、輸送費分高くなる。
コスパ
・歩留まりは悪くない。体高があり、肉がしっかり取れる。
珍しさ
・非常に珍しい。関東では水揚げがなく、地方からやって来るもの。産地も紀伊半島以南の太平洋側と限られている上、水揚げ量も多くない。
味
・大変美味。ハタ科魚類でもトップクラスで、味がしっかりしている。
今回はクロハタを紹介しました。
出会ったのは昨年夏、書くまで時間がかかってしまったが、それでも味は深く覚えているほど、兎に角インパクトのあるような魚であった。
見た目がカッコいいのはもちろんのこと、味もまた良いので、次回見つけたら再び食べたいなと思えるものです。
副管理人:夢海 未利用魚の有効活用方を探して、様々な魚種を食べて美味しく食べられる方法を研究しております。今まで550種以上の魚類を食べてきました。変わった魚の食べ方を中心に公開させて頂きます。どうぞよろしくお願いします! Twitter: @YUMEUMI27 ブログ: 夢海のまったり魚日記


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